結婚式の招待状を受け取ったけれど、返信のマナーがわからないという人も多いのではないでしょうか。
本記事では、結婚式の招待状が届いたときの基本的な返信マナー、書き損じしたときの対処法、招待状の返信はがきに書き添えるメッセージ文例などを詳しくご紹介します。
招待状の返信のマナーを知り、失礼のない返信をできるようになりましょう。
- 結婚式の招待状における5つの基本的な返信マナー
- 結婚式の返信はがきに記す「祝福メッセージ」の書き方・例文
- 結婚式招待状の返信はがきの書き間違い・書き損じ対処法
結婚式の招待状における5つの基本的な返信マナー
まずは、結婚式の招待状における基本的な返信マナーをご紹介します。
ただ、出席か欠席に丸をつけるだけで終わらないことに気をつけましょう。
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナー①:返信はがきはなるべく早めに送り返す
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナーの1つ目は、招待状を受け取ったらなるべく早めに返信することです。
結婚式の招待状の差出人は、返信はがきの出欠状況を見て、当日の料理やお土産、引き出物の数を決めます。そのため、返信が遅くなればなるほど、それらの準備に入ることができなくなってしまいます。
相手を困らせないためにも、なるべく早く返信をするように意識してください。
ただし、欠席の場合はすぐに返信をしないのがマナーです。「どうにかして都合を開けようとした」という気持ちを時間で表すためにも、1週間程度待ってから返信しましょう。
出席する場合も欠席する場合も、遅くても返信期日までには必ず出すように意識しておきましょう。
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナー②:「忌み言葉」を避ける
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナーの2つ目は、「忌み言葉」を避けることです。
結婚式では、葬儀と同じように「忌み言葉」を避けるのが基本です。
祝い事における「忌み言葉」がわからない人は、以下の忌み言葉の例を参考にしてください。
返信はがきに以下の言葉を使おうとしていた人は、忌み言葉を言い換えてからはがきの返信をしましょう。
結婚式の招待状に返信する際に気をつけたい「忌み言葉」
- 【離婚を連想させる言葉】別れる、切れる、苦しい、壊れる、飽きる、返る、帰る、去る、出る、破れる
- 【不幸を連想させる言葉】四(死)、九(苦)、とんでもないこと、とんだこと
- 【再婚を連想させる言葉】重ね重ね、たびたび、次々、つくづく、再び、また、続いて、再度、重ねて、追って、追伸、くれぐれも、返す返す、再三
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナー③:「出席」「欠席」に○をするだけではNG
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナーの3つ目は、招待状の一部の言葉を変えることです。
「出席」「欠席」を回答する際、ただ単に返信はがきに書いてある「出席」「欠席」の文字に○をつけるだけではNGとされています。
はがきに書かれた「出席」「欠席」の文字に、「慶んで(出席)させていただきます」「残念ながら(欠席)させていただきます」などと加えると、差出人を気遣った返信になります。
また、「ご芳名」「ご住所」「御出席」の「ご」「御」「ご芳」には二重線を引きます。以下の書き方を参考に書いてみましょう。
(例)「宛名」の書き方
表書きでは、「行」「宛」の文字を二重線で打ち消しましょう。
横書きであれば下に、縦書きであれば横に「様」の文字を書き込みます。
「御中を使わないの?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
御中は企業や団体に送る際に使われるものなので、招待状では「様」を使いましょう。
(例)「出席」する場合の返信はがきの書き方
欠席ではないことをわかりやすくするためにも、「御欠席」にも横線を2本引くと丁寧です。
また、「御出席」「ご住所」などの「御」「ご」も横線で消しましょう。
(例)「欠席」する場合の返信はがきの書き方
すでにご紹介したように、欠席する場合は「残念ながら欠席させていただきます」のように出席できなくて残念な気持ちを伝えましょう。
普段通り「残念ながら欠席させていただきます。」のように「。」を使うのはNGです。
お祝いのメッセージでは、句読点を打たないことを覚えておきましょう。
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナー④:筆記用具は黒い筆ペン・万年筆・ボールペンを利用する
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナーの4つ目は、筆記用具は黒い筆ペン・万年筆・ボールペンを利用することです。
結婚式のような慶事の場合は、たくさんの幸せが続くことを祈って「太く・濃い字」で書くことがいいとされています。
そのため、鉛筆やシャーペンのように消せてしまうものを使うのは避けておきましょう。
また、黒以外のカラフルなペンの使用もやめておくほうが賢明です。
黒い筆ペン・万年筆・ボールペンを使って、丁寧に自分の名前や住所を書きましょう。
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナー⑤:カラフルな色やシールなどの装飾は関係性を考えて
結婚式の招待状を受け取った後の基本的な返信マナーの5つ目は、カラフルな色やシールなどの装飾は関係性を考えて使うことです。
見栄えをよくするためにシールを使って「御」や「ご」を隠す人も増えてきました。
しかし、上司や先輩などのお付き合いとして結婚式に参加する際は、装飾はなるべく避けておくほうが賢明です。
カラフルに彩りたい場合は、親友や仲のいい友達などの装飾が許される間柄のみにしておくことがベターです。
結婚式の返信はがきに記す「祝福メッセージ」の書き方
結婚式の返信はがきには出欠の回答に加え、短い祝福メッセージを書いて差出人に返信するのが一般的です。
祝福メッセージを書く際には、以下のポイントに気をつけて書きましょう。
- 句読点(「、」「。」)を打たない
- 「忌み言葉」を使わない
- 黒のボールペンで書く
すでにご紹介したように、結婚式の招待状に返信する際には「句読点を打たない」というマナーがあります。
「お祝いごとには終止符を打たない」というよく知られたマナーなので、覚えておくことをおすすめします。
細かなマナーではありますが、相手の幸せを慮って丁寧に招待状の返信を書きましょう。
【基本メッセージ】結婚式に出席する際のメッセージ文例
結婚式に出席する際のメッセージの例文をご紹介します。
以下のメッセージを自分流にアレンジして、相手の結婚を祝福しましょう。
繰り返しになりますが、句読点はつけないようにすることを注意してください。
【基本編】結婚式メッセージ文例①
- ご結婚おめでとうございます
喜んで出席させていただきます
【基本編】結婚式のメッセージ文例②
- このたびは御結婚おめでとうございます
慶んで出席させていただきます
末永くお幸せに
【基本編】結婚式のメッセージ文例③
- ご結婚おめでとうございます
お招きいただきましてありがとうございます
喜んで出席させていただきます
【友人・親友向け】結婚式に出席する際のメッセージ文例
中のいい友達や親友に贈るメッセージは、かしこまりすぎないほうがいい印象を与えられます。
しかし、あまりにもふざけすぎたメッセージを送らないように注意しましょう。
【友人・親友編】結婚式メッセージ文例①
- この度はご結婚おめでとうございます
ご自慢のきれいな花嫁さんにお目にかかるのを大変楽しみにしています
【友人・親友編】結婚式メッセージ文例②
- この度はご結婚おめでとう御座います!
晴れ姿を楽しみにしています!
結婚式まで忙しいとは思いますが体に気を付けてね
【友人・親友編】結婚式メッセージ文例③
- ご結婚おめでとう!
お式へのご招待ありがとう ぜひ出席させてもらうね
当日を楽しみにしています♪
【上司・会社関係者向け】結婚式に出席する際のメッセージ文例
上司や会社関係者向けにメッセージを送る場合は、なるべく丁寧な言葉づかいをすることを意識しましょう。
以下では、上司や会社関係者向けの結婚式に出席する際のメッセージ文例をご紹介します。
【上司・会社関係者向け】結婚式メッセージ文例①
- お招きいただきありがとうございます
お二人の晴れの門出に立ち合わせていただくこと大変光栄に存じます
末ながい会社関係お幸せとますますのご発展をお祈りしております
【上司・会社関係者向け】結婚式メッセージ文例②
- このたびはご結婚おめでとうございます
お招き光栄に存じます
これからはご家庭とお仕事ともに頑張ってください
晴れの日までどうかお大切にお過ごしくださいませ
【兄弟・親戚向け】結婚式に出席する際のメッセージ文例
兄弟や親戚が結婚する場合は、結婚相手に読まれても大丈夫なメッセージを書きましょう。
「結婚おめでとう〜」のような軽いメッセージは、他の連絡手段でもできるので、招待状ではふさわしい言葉を使うように意識して書くことをおすすめします。
【兄弟・親戚向け】結婚式メッセージ文例①
- ご結婚おめでとうございます当日を楽しみにしています
私にできることがあったら何でも相談してくださいね
【兄弟・親戚向け】結婚式メッセージ文例②
- このたびはご結婚おめでとうございます
いよいよみなさんの前でお披露目ですね
○○さんの花嫁姿を楽しみにしています
【結婚式、披露宴の片方のみ出席する場合】メッセージ文例
都合がつかずに結婚式と披露宴の両方とも参加できないこともあるでしょう。
その場合は、事前に伝えておくことをおすすめします。
以下では、結婚式、披露宴の片方のみ出席する場合のメッセージの例文をご紹介します。
結婚式のみ出席する場合のメッセージ文例
- この度はご結婚おめでとうございます
諸事情により披露宴の時間まで出席させていただくことはできませんが
挙式にはぜひ出席させていただきます
披露宴のみ出席する場合のメッセージ文例
- この度はご結婚おめでとうございます
諸事情により挙式にかけつけることができませんが
披露宴にはぜひ出席させていただきます
結婚式を欠席する場合のメッセージ文例
結婚式を欠席する場合は、理由はなるべく抽象的に書くことをおすすめします。
以下では、結婚式を欠席する場合のメッセージ文例を紹介するので、参考にしてください。
弔事、病気、けが、体調不良で結婚式を欠席する場合
結婚式のようなお祝いごとに水をさしてしまうような暗い話題はNGです。
欠席の理由は「外せない用事」のように、抽象的な表現で記しましょう。
弔事、病気、けが、体調不良のときの結婚式欠席メッセージ文例
- この度はご結婚おめでとうございます
あいにく外せない用がございまして欠席させていただきます
お二人の挙式が素敵なものになりますようお祈りいたしております
仕事の都合で結婚式を欠席する場合
仕事の都合で結婚式を欠席する場合は、できるかぎり具体的に理由を伝えましょう。
「多忙で」、「忙しいため」などと書いてしまうのは失礼にあたるため、使うのはNGです。
仕事の都合について詳しく説明できない場合は「やむをえない事情のため」と記すのが無難です。
仕事の都合で結婚式を欠席する際のメッセージ文例
- この度はご結婚おめでとうございます
あいにく長期の出張の予定があるため欠席させていただきます
お二人の幸せをお祈りいたしております
他の結婚式と重なって欠席する場合
他の結婚式と重なって、もう一方の結婚式を優先しなければならない場合は、角の立たない理由を書き記すのがベストです。
「他の方の結婚式が〜」のように具体的な理由を書くと「私の結婚式よりもそっちを優先するの?」のように亀裂が入ってしまうことも。
「先約が入っている」と伝えて、理由を直接的に伝えないようにしましょう。
他の結婚式と重なって欠席する際のメッセージ文例
- この度はご結婚おめでとうございます
あいにく先約がございますので欠席させていただきます
新生活の門出を心からお慶び申し上げます
家族の用事(入学式、出産等)で欠席する場合
入学式、出産などの家族の喜ばしい用事で結婚式を欠席する場合は、具体的に理由を書いても大丈夫です。
欠席の旨と合わせて、門出の祝福の言葉も添えられると素敵なメッセージになります。
家族の用事で結婚式を欠席する際のメッセージ文例
- お招きいただきありがとうございます
あいにく子どもの入学式と重なりますので欠席させていただきます
長い人生をともに助け合って楽しい家庭を築いてください
結婚式招待状の返信はがきの書き間違い・書き損じ対処法
「招待状に誤字をしてしまった」という人もいるのではないでしょうか。
以下では、結婚式招待状の返信はがきの書き間違い・書き損じ対処法をご紹介します。
修正液の使用はOK?NG?
正式な書類の扱いと同じく、招待状の返信はがきに修正液を使うのは好ましくありません。
家族や友人宛てならば、断りを入れた上で使用できることもありますが、会社の上司や先輩などの目上の人に宛てて書く場合には、修正液の使用は控えましょう。
書き損じの対処法
修正液を使わずに、書き間違いはどのようにして直すべきなのでしょうか。
以下では、返信はがきの書き損じ対処テクニックを3つご紹介します。
返信はがきの書き損じ対処テクニック3つ
- 「=(二重線)」や「寿」を用いて訂正する
- はがきに合ったデザインのシールやイラストで隠す
- 代替の返信はがきを用意する
シールやイラストでの訂正は仲の良い友人や家族などの間柄以外には使わないほうが賢明です。また、カッターで訂正部分を削りとるのは、危険なので注意して行いましょう。
「=(二重線)」や「寿」を用いて訂正する方法は誰にでも簡単にできるのでおすすめです。
どんな相手であれ、書き間違いをしてしまったら「書き間違えてしまった」というお詫びの連絡は入れておくと丁寧です。
書き損じをしないためのポイント
そもそもの書き間違いを防ぐために、工夫を行うのもおすすめです。
別の紙にメッセージの下書きをしてから返信はがきに清書するという方法や鉛筆で薄く下書きをしてから書く方法があります。
書き間違いを防げるだけではなく、書く内容を整理できるため、一石二鳥です。
結婚式自体、やり直しがきかないもの。返信はがきもミスのないように心がけて丁寧に書くことを意識しましょう。
結婚式の招待状はなるべく早くマナーを守った内容で返信しよう
- 出席する場合の招待状の返信は、なるべく早く返信するようにする
- 忌み言葉や句読点を使わない
- 鉛筆やシャーペンではなく黒い筆ペンや万年筆、ボールペンを使う
本記事では、結婚式の案内が届いた後の基本的な返信マナーや返信はがきの書き方、案内状に書くメッセージの文例などをご紹介しました。
結婚式の招待状は新郎新婦だけでなく、新郎新婦の両親が読む場合もあります。
「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があるように、親しい友人への返信でもくだけすぎない言葉遣いを心がけましょう。
本記事で結婚式招待状の返信はがきの書き方を確認しながら、新郎新婦のためにもなるべく早めに返信するようにしてはいかがでしょうか。
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