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経営者が知っていると役に立つかもしれない意思決定の種類

藍原優

2014/03/09(最終更新日:2014/03/09)


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by Michał Dubrawski
 意思決定とは、目標を達成するために、あるいは問題を解決するために、複数ある選択肢の中から一番適しているものを選ぶことをいいます。ビジネスの場面では、意思決定の内容によって、成功する場合もあれば、損害を被る場合もあり、大切な要素といえます。ここでは、意思決定のうち、代表的なものの種類を挙げ、紹介したいと思います。

サイモンの意思決定論

 アメリカの経営学者であるサイモンはビジネスにおける意思決定の種類を「定型的意思決定」を「非定型的意思決定」に分けました。

 「定型的意思決定」とは、日常で繰り返し発生する問題に対しての意思決定で、問題解決の手順や方法は予め決まっています。そのため問題が起こるたびに新しい代替案を探索する必要がありません。

 「非定型的意思決定」とは、起きた問題が新しかったり複雑だったりして、新しく代替案を探索したときの意思決定をいいます。問題解決の手順や方法は「定型的意思決定」のように予め決まってはいません。

 ビジネスで求められているのは、非定型的意思決定のような、新しい問題に対して行う意思決定ではないでしょうか。そのため、意思決定をする際は、型にはまった思考法や、問題解決のための方法論は当てはまらないことも多くあるでしょう。

アンゾフの意思決定論

 「企業戦略の父」とも言われるアメリカの経営学者であるアンゾフは意思決定の種類を、ビジネスの階層別に「戦略的意思決定」「管理的意思決定」」「業務的意思決定」に分けました。

 「戦略的意思決定」とは、主に経営者であるトップマネジメントが行う意思決定のことで、企業全体を左右する重要な問題が対象です。この意思決定は、成功・失敗によって企業に大きな影響をもたらします。

 「管理的意思決定」とは、いわゆる中間管理職といわれるミドルマネジメントが行う意思決定のことです。トップマネジメントの政策を実現する為に、自分が担当する部門内を指導し実行する時、また資材調達方法や販売方法を考える時の意思決定をいいます。

 「業務的意思決定」とは、現場での管理を担当する係長・職長などを指すロワーマネジメントが行う意思決定のことです。ミドルマネジメントから与えられた業務を遂行するために、スケジュールや資材調達量などを決定します。

 経営者が求められるのは、戦略的意思決定です。しかし、その下にある管理的意思決定や、業務的意思決定にも影響を及ぼすのが、戦略的意思決定であると考えられます。そのため、戦略的意思決定を下すときは慎重な判断が求められます。


 ここでは、意思決定の種類を、有名な経営学者の論を用いて紹介しました。体系を理解することで、意思決定を下す際にも、少しではありますが、役立つ部分があるのではないでしょうか。ここで紹介した意思決定の種類を念頭に置き、正しい意思決定をしましょう。

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