資料を送付する際に同封する「手紙」。書式どおりの手紙は人間味がなく、得意先には少々不適切かもしれません。
本記事では、資料送付先に好印象を与えるための「手紙(添え状、一筆箋)」の書き方をご紹介します。
得意先や飛び込み営業先に印象に残るオンリーワンの一筆箋を書きたい方は、ぜひ参考にしてください。
- 手紙は、基本の構成を意識して作成する
- 使用する紙質やデザインにもこだわる
資料送付の際には「手紙(一筆箋、添え状)」を添えて印象UP
資料送付の際に、一筆箋や添え状などの手紙が同封されていた経験がある方もいらっしゃるでしょう。これらの手紙は一般的に「送付状」とは異なります。
資料送付の案内状としての役割を持つ「送付状」と違い、手紙は一言添えるような役割を行いますが、ビジネス文書の形式で作成する書類です。
相手に対する気遣いを表すものなので、丁寧に作成することが求められます。
手紙(添え状、一筆箋)の書き方の5つのポイント
手紙に何を執筆するべきなのか悩み、手が止まっている人もいるのではないでしょうか。
先ほども紹介したように、手紙はビジネス文書の形式で作成します。
書き方には、5つのポイントがあり、ひとつひとつのポイントを意識して書くことで、まとまりのある手紙を書くことができますよ。
さっそくそれぞれのポイントを詳しく確認していきましょう。
ポイント1.手紙(添え状、一筆箋)には「大まかな構成」がある
手紙を書く際の1つ目のポイントは、大まかな構成を意識することです。
通常のビジネス文書とは異なり、自由度が高い点が手紙(添え状、一筆箋)の魅力です。「頭語、結語」「時候の挨拶」などは必要ないため、書きやすいことも特徴です。
手紙・一筆箋は、大まかな構成を守るとスッキリして見えます。下記の構成を最低限守った上で手紙(添え状、一筆箋)を書いてみましょう。
- 宛名:相手の会社名、フルネームを書く。部署名まで書くとより丁寧(例)株式会社〇〇 △△様
- 簡単な挨拶:(例)この度は資料のご請求をいただき、誠にありがとうございます。
- 本文:(例)早速ですが、〇〇の資料をお送りいたします。ご査収くださいますようお願い申し上げます。ご不明な点がございましたら、いつでもお問い合わせくださいませ。
- 結び:(例)弊社のサービスがお役に立てますと幸いに存じます。
- 署名:自分の会社名、フルネームを書く(例)株式会社〇〇 △△(名前)
ポイント2.手紙(添え状、一筆箋)の書き出し方
手紙(添え状、一筆箋)の書き出しは、資料送付をする相手との関係性によって異なります。
飛び込み営業をした企業に資料を送付する場合であれば、手紙(添え状、一筆箋)には以下のような言葉でお礼とお詫びの気持ちを伝えると丁寧です。
- 先日は突然お伺いし、失礼いたしました。不躾な訪問にも関わらず、貴重なお時間を割いて私の話をお聞きいただき、大変ありがたく思っております。
その他にも以下のような書き出しも使えます。相手との関係性に適したフレーズを選んで、執筆するようにしましょう。
- いつもたいへんお世話になっております。
- ご連絡(来社、来店など)をいただきましてありがとうございます。
- 〇〇の件ではたいへんお世話になり、誠にありがとうございました。
- いつもお心にかけていただき、感謝しております。
ポイント3.用件、本文の書き方
書き出しのフレーズの後は、用件や本文を執筆します。ダラダラと長文を書くのではなく、伝えたいことを完結にまとめましょう。
- 先日お話しいたしました商品の資料をお送りいたします。
- この商品につきましては、〇〇(大手企業)、△△(大手企業)への導入実績があります。先日伺った際にお話していた〇〇に非常に効果的であるため、きっと貴社に役立つかと存じます。
ポイント4.手紙、一筆箋で営業の駆け引きをするなら「本文」に盛り込む
手紙、一筆箋で営業の駆け引きをするなら「本文」で行いましょう。
営業先も、強く勧められると引いてしまう可能性もあるので要注意。メリットを並べ立てるだけでは、現実味がなくなってしまいます。
「押したり引いたり」「少し本音を出す」などといった駆け引きを、手紙(添え状、一筆箋)に自然に盛り込むことが新規獲得の可能性に繋がります。
ポイント5.結びの書き方
営業の駆け引きを行った後は、「いつでもご連絡ください」のような一言で手紙、一筆箋をまとめましょう。
- 何かご不明な点、お気づきの点などございましたら、いつでもご連絡ください。
- またお会いできる日を楽しみにしております。
- 詳細を改めてメールにてご連絡いたします。
- 今後ともよろしくお願いいたします。
- 時節柄くれぐれもご自愛くださいませ。
資料送付の際に手紙(添え状、一筆箋)を使うときに注意したい5つのポイント
これまで手紙(添え状、一筆箋)の書き方について紹介してきました。最後に手紙(添え状、一筆箋)を使うときの注意事項を紹介します。
手紙(添え状、一筆箋)は手書きであるため、書き出す前に必ず注意事項をチェックしておきましょう。
- 1.宛名、送り主の名前はフルネームで記入する
- 2.社外の人に送る一筆箋は、無地の縦書きなどのシンプルで上品なものを選ぶ
- 3.季節を感じさせるワンポイントのイラストなどが入っているのもOK
- 4.「ブルーブラックの万年筆」or「ゲル状インクのペン」で書く
- 5.資料に添える場合は「資料と一緒にクリアファイルに入れる」or「資料にクリップする」
手紙を手書きする以上、文字は丁寧に書きましょう。文字のキレイ、下手よりも丁寧に書くことが重要です。
また、文字の大きさにも気を配るようにしてください。自分の名前が、相手の名前より大きな字にならないように注意しましょう。
また、手紙(添え状、一筆箋)を書くだけではなく、きちんと送付状をつけてください。
もしも送付状の代わりに手紙や一筆箋を使う場合、「どんな資料を何点同封したか」「誰の、どの連絡先(電話番号、メールアドレス)に問い合わせをすればいいのか」など、送付状に必要な項目も忘れずに明記しましょう。
資料送付の際には真心が伝わる手紙(添え状、一筆箋)をつけよう
- 手紙は、書き出し・本文・結びの構成を意識して書く
- 紙の材質や、筆記用具にも気を配る
- 最後まで気を配り、丁寧に書く
本記事では他の営業マンと差をつける、資料送付時に同封する手紙や一筆箋の書き方について紹介してきました。
メールやチャットなど、デジタルツールが普及した今日このごろ。他の人の手書きの文字を見る機会が著しく減ったという方も多いでしょう。
そんなご時世だからこそ、気持ちのこもった手紙や一筆箋を送ってみると、思わぬ営業効果が期待できるはずです。
手紙や一筆箋を書くときは、本記事で紹介したポイントを押さえているかをしっかり確認して執筆してみてはいかがでしょうか。
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