社内の送別会では、会社の代表のような立場の人が「贈る言葉」を述べるのが恒例でしょう。卒業式の「送辞」のようなものです。定年退職者の送別会では、ほとんどが後輩からの挨拶、早期退職者や異動の場合は先輩や上司が挨拶するのがふつうです。
その2つのケースによって、送る言葉の内容は当然変わってきます。そこで、それぞれのケースの「話す内容」について、例をあげながら説明しましょう。
定年退職者の送別会
先輩や上司の送別会では、「お世話になりました」という気持ちを言葉にするのが、挨拶の内容のメインです。「とにかく、感謝を伝える」というのが基本テーマ。エピソードを交えつつ、その方の人がらを讃え感謝の思いを表明するのが、立場上ふさわしい挨拶といえるでしょう。
ただ、「感謝しています」というだけでは内容の乏しい挨拶になってしまいます。その肉付けをするのがエピソードです。挨拶を指名されるぐらい、退職者とつきあいが深いのであれば、話すべきエピソードはそれなりにあるはず。メインのエピソードを1つ、サブのエピソードを1つか2つ用意しておけば、かなり充実した内容の送別会挨拶になるでしょう。
後輩など早期退職者や社内異動の場合の送別会
早期退職者や社内異動の場合の送別会では、者の先輩や上司が挨拶するのがふつうでしょう。そうしたケースでは「お疲れ様。新しい環境でも元気に頑張って」という気持ちを伝える内容になります。
そして、このときにも大事になるのがエピソードです。後輩等の場合はその人達をいじってみたりするなどして、ユーモアを交えた話を作れればベストでしょう。部下や後輩を揶揄するように見えて実は人情味豊かな、そして当事者への最上のはなむけとなる挨拶になるでしょう。
人生訓はNG
結婚式の主賓挨拶同様、送別会でも「人生訓」を、挨拶の内容に盛り込むのはNGです。人生はかくあるべき」と言った話をするのは、聞いているほうにとってはただ退屈なだけですし、話している当人の人間的な底の浅さを露呈してしまうことにもなりかねません。
定年退職者に後輩がそんな話をするのはおこがましいですし、若い部下や後輩に人生訓を垂れる年長者は、見ていて気持ちの良いものではありません。そこには「自己顕示欲」しか感じることができないでしょう。
あくまでも、主役にスポットライトが当たるような挨拶をするのが、正しい送別会のありかたなのです。話す内容にはぜひ気をつけてみてください。
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