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ビズリーチ、南壮一郎氏が考えるチームの在り方は「一人が60度を守りきること」

Toshiaki Arai

2014/02/09(最終更新日:2014/02/09)


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ビズリーチ、南壮一郎氏が考えるチームの在り方は「一人が60度を守りきること」 1番目の画像
 エグゼクティブ向けの転職サービス「ビズリーチ」は、現在グループ会社を含めると社員が300人を突破、また「zuknow」というアプリをリリースして教育分野にも進出するなど、非常に波に乗っています。

 会社ができてから5年程度ですが、短期間で爆発的に会社が成長できたのには大きな理由があります。その理由として、創業者である南壮一郎の「チームに対する考え方」が挙げられます。

 ここでは南壮一郎氏の著書「ともに戦える『仲間』の作り方」から、スタートアップが大切にしたいチームの役割に関して考えていきます。

一人ですべてをやろうとするな

 「ともに戦える『仲間』の作り方」の中で、創業時はシステムの開発が全くうまくいかずに足踏みばかりをするということがありました。そのときの南氏は、Webシステムに関する知識が乏しいまま開発元に「やっぱり、ここはこうしてくれ」といった指示をしていました。結局その指示が混乱を招く結果となり、ついにはシステムが完成しないまま開発元が潰れてしまいました。

チームの力はかけ算になる

 一人では何もできないことを悟った南氏は仲間を集めるために奔走します。そして気づいたことは、二人になったときの仕事は単純な「足し算」ではなく「かけ算」になるということ。それが数人のチームになると一人では考えられなかったようなことが次々と現実になります。そこで南氏は改めて仲間の大切さを考えたのです。

一人が60度を守るチームが理想的

 そうして、南氏の元にはエンジニアやWebディレクター、広報のスペシャリストなど6人のチームができました。そのチームの中で南氏が請け負った仕事は「営業」一筋。その他のシステム開発やプロモーションなどは完全に仲間に預ける形となりました。

 このとき南氏は「自分は目の前の60度を完璧に守る、あとの300度はみんなに任せる」ということでした。円は一周360度ですが、その中で自分は60度しか守れないことを明言したのです。そしてその言葉を聞いたメンバーは、各々が60度の領域をしっかりと守り、互いの仕事には必要以上に干渉しないというスタイルになりました。

 この「チームにおける自分の役割をはっきりとさせる」という考え方が、結果的にメンバーのパフォーマンスを飛躍的に上げ、事業も軌道に乗せることができたのです。



 以上が南氏が大切にしている「チームの在り方」です。チームのメンバーを信じることができなければ、きちんと仕事ができているか気になってしまうため、仕事における無駄な考えが増えてしまいます。それぞれのメンバーが最大限実力を発揮するためには、互いが互いの背中を守り合うという姿勢が大切です。
 
 このことを意識したチーム作りができれば、一人の時と比べて何倍もの成果を得られることでしょう。

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