取引先に対して季節ごとに手紙を書くという行為は、営業マンにとって成績を伸ばしていく上で効果的な方法です。仕事上だけの関係かもしれませんが、人と人との繋がりがある以上、そういった「心づかい」は後々大きな成果を得るための「種」になります。
また「種」はというのは多く蒔けば蒔くほど、より多くの実をつけるものです。そういったことを考えると、一見営業とは関係のなさそうな季節の挨拶も大切になってきます。ここでは、季節の挨拶を手紙で書く際の基本的な書き方について紹介していきます。
「前略」ではなく「拝啓」から始める
季節の手紙、挨拶状のを書く際は「拝啓」で始めるのが常識です。「前略」というのは「前文は省略させていただきます」という意味であるため間違った書き方と言えるでしょう。また「謹啓」という書き出しもありますが、これは少し畏まった表現なので、季節の挨拶の手紙にはふさわしくありません。
理想的なのは、ちょっとしたユーモアを交えることです。「花見好きの私の血が、早くも騒ぎ始めています」や「桜と言えば花見。花見と言えばお酒。これが私の悲しい連想ゲームです」と言った1行を加えるだけでも、読みやすい手紙になるでしょう。
仕事の話を盛り込まない
季節の挨拶を手紙で得意先に送る目的は、「その後、何か変わったことはないか?」というように、相手に対しての心情を伝えるのが目的です。そのため、先方が手紙を読んで、「私のことを思ってくれているのか」と感じれば、手紙を出す目的は達せられたと考えていいでしょう。
また、手紙の内容に仕事の話を盛り込むのはNGです。手紙の内容というのは、あっさりしすぎているぐらいが丁度良いのです。先ほどの例を続けるなら、「○○様と、今年もまた桜の下で一献を傾ける、そんな機会があれば幸い。お誘い、楽しみにしております」というように結べば、先方も悪い気はしないでしょう。もしかしたら、「そうか。もうそんな季節か。今年も花見に誘ってやろう」と考えてくれるかもしれません。
寒中見舞いや暑中見舞いも同じです。気候をネタにして、「私はあなたのことを、こんなに心配しています。心にかけています」ということを主張するのが目的なのですから、仕事の話はいっさい出さないほうが効果的です。先方に「余韻」を楽しませることができたら、100点の手紙だと言っていいでしょう。
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