自社で会議や会合、各種レセプションを開く場合には、電話やメールではなく書状をもって招待するのが、まずは一番のマナーです。ついメールで済ませてしまう、というケースも昨今はあるようですが、先方にまちがった情報を伝えないために、またおざなりな印象をもたれないためにも、必ず招待状を送付するのです。
ここでは、その招待状を送付する際のマナーと、書き漏らしてはいけない必須項目のマナーについてかんたんに説明します。
招待状のスタイルと送付時期
正式な招待状は、ふつうの手紙に使う細長い封筒ではなく、白い角型のものを使うのがマナーです。あらたまった感じになるだけではなく、先方に毎日届くたくさんの書状の中で「特別なものである」と認識してもらいやすい、という実利もあります。ほかの手紙類にまぎれにくいというメリットもあるでしょう。
大切なのが、送付時期のマナー。会合の開催日の直前に届いたのでは、先方は困ってしまうでしょう。といって、あまりに早く、たとえば数ヶ月も前に送付してしまうと、先方がその招待状を長く管理しなければならない、ということになります。
ですから、まず、電話で会合開催の日時を伝え、招待状はその開催日の1ヶ月前ぐらいに送付するのが、ベストのタイミングと考えていいでしょう。遅くとも半月前には送付するようにすべきです。
宛名の書き方
封筒の宛名は毛筆で書くのが正式なマナーです。しかし、招待者が多い場合や、準備期間が短い場合はそうもいきません。また、担当者やその周囲に毛筆が得意な人がいないということも多いでしょう。その場合は、下手な字で書くよりも印刷したほうがマナーに叶っていると考えていいと思います。
気をつけなければいけないのが、宛名につける敬称。個人名なら「様」、会社名や部署名なら「御中」とするのがマナーです。昔は個人名に「殿」とすることもありましたが、現在では抵抗を感じる人も少なくないので「様」に統一したほうが、まちがいがありません。
なお、部署名などに「各位」とつけるのは、マナー違反と受け取られることがありますので、用いないほうが賢明です。
招待状に記すべき必須項目とマナー
書き漏らしてはいけないのが、会社の所在地と地図、そして緊急の際の連絡先です。 多くの招待者のすべてが、会社の場所を知っているとは限りません。初めて訪問される方もいらっしゃるでしょう。その方のために、わかりやすい地図と最寄り駅からの距離、さらに駐車場の有無を書き添えるのがマナーです。
連絡先ですが、会社や担当セクションの電話番号だけでは親切とはいえません。たとえば、その会合が月曜日の午前中に予定されていたとします。もし、出席予定だった先方に、土日の間に急に欠席しなければならない事態が起きた場合、すぐには連絡がとれないということになってしまいます。 担当者の携帯電話やスマートフォンの番号を書き添えておくのが、より親切なマナーと言っていいでしょう。
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