つまらない講演でも仕事上どうしても聴かなければならない、ということはビジネスマンにはつきもの。そうした時に、居眠りしたりスマホをいじったりして時間が過ぎるのを待つ、という人も少なくないでしょう。けれどそれは「できるビジネスマン」の時間の使い方とはいえません。けっして短くない時間です。それをただ「暇つぶし」に使ってしまうのはいかにももったいない。そこで、「ひとりブレーンストーミング」を提案します。
ブレーンストーミングはアイディアの泉
いわゆる「会議」ではなく、より自由でざっくばらんな会話の中から新しいアイディアを生み出そうというのが、ブレーンストーミングの目的です。普通は4~5人以上の単位で集まり、おおざっぱなテーマを設定した上で、思いついたことを「後のことは考えずに」口にしあう。そして、その中から、新しい事業やプロジェクトのヒントを探ろうというのが、その目的です。会議ではタイトなテーマが設定されていますから、窮屈な発言しか出てきません。その点、ブレーンストーミングは「もしかすると、何も生まれないかもしれない」という自由な枠組みの中で行われるため、かえって新案を生みやすいというメリットがあるわけです。「アイディアの泉」と言っていいでしょう。
時間をむだにしない「ブレーンストーミングごっこ」
そこで、その方法を「眠くなる講演」に応用するのです。といっても、講演を聴いている間に、他の出席者とおしゃべりするわけにはいきません。あくまで「ごっこ」です。眠くなる講演ではあっても、演者が何かしら、仕事に関するジャンルの話をしていることはまちがいないでしょう。ですからまず、その演者が口にした「単語」をメモするのです。次に、その単語にもとづいて自由な連想や考察を行い、思いついたことをすべて記録していきます。
そのために小さなメモ帳を用意するといいでしょう。手書きでメモしたほうが、脳はビビッドに動いてくれます。精神科医にカウンセリングを受けている、というようなつもりになって、頭に浮かんだこと、言葉、記憶、あるいはまったく飛躍した発想をメモしてください。そのようにして記録された言葉なり発想なりは、その「眠くなる講演」に出会えなければ出現しなかったにちがいありません。
その記録を咀嚼し、ヒントにする
講演が終わったら、ひとまずそのメモのことは忘れてください。どうせつまらない眠くなる講演なのですから、そこから学ぶべきことはたいしてないに決まっています。そして、仕事で迷ったり行き詰ったり、「何かアイディアはないかな?」と思った時に、そのメモを開いてみてください。もしかすると、そこに「これだ!」という発想や、ヒントが記録されているかもしれません。
実際に、その確率は小さくはないのです。眠くなる講演だからこそ、その時間内に「自由なひとりブレーンストーミング」ができるはず。そして、それは、「ふだんの充実した仕事」からは生まれない、「自分でも意外な発想」につながる可能性があるのです。
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