ある程度の期間仕事をしていると、規模は様々でも何かしらの形で発表をすることがあると思います。発表とは小さなものや内部のものも含めればビジネスマンとってかなり身近なものであるはずです。にもかかわらず、準備して緊張して一生懸命説明したのに、イマイチひきつけられなかったなという経験は誰もが持っているのではないでしょうか。そんな人は、発表前に2つのキーワードを思い出してください。同じ内容なのに聴講者を引き付け・印象に残る発表になるでしょう。
1. 「間」を作る
プレゼンなどの発表中「頭が真っ白になった」経験はありますか?数秒前までいうことが分かっていたのに、あるいは想定外の質問が来て何も言えずしどろもどろですと、聴講者(得意先の役員や何百人もの参加者など)がザワザワとなってしまい、想像しただけで冷や汗が出ますね。しかし、人を引き付けるヒントはここにあります。5秒の間をあえて作るという工夫ができれば発表中のあなたに誰もが関心を持ちます。
手持ち資料をめくるタイミングや別の資料を説明する際に「1・2・3・4・5」と心の中でカウントする手元の資料を見ていた人たちが、一人・また一人と顔をあげます。そのタイミングで説明に入るのです。慣れないとこの5秒がとてつもなく長く感じますが、何かを変えなければ何も変わらない。まずこの5秒を変えましょう。では、この5秒をどこで入れるか。実はどこでもいいんです。よほど話し始めて数文字目や最後の最後でなければ大丈夫。あなたのタイミングで入れてみましょう。
2. 「動き」を作る
会議などの発表は大抵の場合、資料を作り配布します。最近はパワーポイントのようなプレゼンテーションソフトも一般的です。パワーポイントでの説明を想像してください。会議室の奥側にスクリーンを用意し、コの字型にテーブルを作り聴講者が座るあなたはスクリーンの右もしくは左に座り、聴講者を見ながらたまにスクリーンを見て指し棒やポインターで説明をする。ここには動きがほとんどありません。ポインターの赤丸だけがスクリーン上を踊っています。そこで、発表の工夫をしましょう。あなたはすっと立ち上がりスクリーンの左から右(もしくは逆)に移動するのです。意味?ありません。動くこと自体が大切なのです。ですので聴講者側に動き、スクリーンの一番遠くまで移動するなんて工夫もOKです。
「大事な会議でそんなことができれば苦労はない」という方がいるかもしれません。同感です。私も気が小さいのでできる自信がありません。。。そんな方は、あえてアナログ資料を用意してください。パワーポイントで表現できるグラフをあえてパネルで出すのです。そうすることで、手元の資料に落ちていた目線、スクリーンに固定されていた視線を動かすことができます。それこそが大切な工夫なのです。
3. まとめ
どうでしょうか。発表前に「間を作るぞ」「動きを作るぞ」これを思い出し、実行すれば人はあなたの発表を一層興味深く聞く事でしょう。なぜか。発表というのは聞く側にとって基本的に退屈です。よほどセンセーショナルな内容、画期的な企画でもない限り、あまたあるものの中の一つなのです。ですから、そこに刺激を与えなければいけません。手元の資料を見ていたら説明の声が止まった。何かなと思って頭をあげる。実はこの「間」は聴講者が自分の頭で整理するために必要な「間」なのです。
逆に言えば顔をあげるまでは聴講者は内容を理解しようとしているわけです。そこに矢継ぎ早に説明をしても頭に残らない=印象に残らないのです。動きも同じです。目をなるべく動かす。できれば顔ごと動かすために、発表者が移動する。あるいは「こちらをごらんください」と促す。そうすることで目で見たことに体の動きが加わり、あなたの説明が印象深く残るのです。なにもウケを狙ったり立て板に水で話したりする必要はないのです。聞き手の退屈にくさびを入れる、そうしたほんの小さな小さなサプライズをこちらが意図的につくれれれば、あなたの発表は相手に響くものになるでしょう。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう