別の部署へ異動することになった場合、取引先への挨拶だけでなく、これまでお世話になった上司にお礼をしてから異動したいもの。
本記事では、自分が異動する際にどのような内容を上司に連絡すればよいかを例文とともにご紹介します。
上司へのお礼の言葉が思いつかない人は、ぜひ参考にしてください。
- 異動が決まった際には、お世話になった上司に異動の挨拶をすることがマナー
- 異動時に、お世話になった上司への挨拶・連絡の仕方
- 上司以外の社内外の人に異動の挨拶をする方法
異動をすることになったら、お世話になった上司に異動の挨拶をすることがマナー
異動をすることが決定した後、引き継ぎやクライアントへの対応などでバタバタすることでしょう。
しかし、忙しいからといって上司への異動の挨拶を欠かしてはいけません。
異動をすることになったら、これまでお世話になった上司に異動の挨拶をすることがマナーです。
もちろん上司は自分が異動することを知っています。そのため、改めて異動の挨拶をする必要がないと思っている人もいるかもしれません。しかし、これまでこの部署でお世話になったことに対するお礼は改めてしておくのが吉。
ぜひ、異動前には上司に異動の挨拶として、これまでの感謝を伝えるようにしましょう。
異動の挨拶スピーチ・お礼メールをするときに知っておきたい5つのポイント
異動の挨拶で伝えるべき内容に抜けがあったり、失礼な行為を無自覚に行ったりしないよう、以下でご紹介する、異動の挨拶スピーチや、お礼メールでの知っておきたいポイントを踏まえた上で、内容を検討していきましょう。
異動の挨拶に入れるべき内容
異動の挨拶では、入れ込むべき基本の内容があります。以下に沿って伝えることで、伝わりやすい異動の挨拶ができるでしょう。
- 直接ではなくメールで挨拶をすることに対するお詫び
- お礼や感謝の気持ち
- 異動先の部署名、連絡先
- 異動日
- 引き継ぎ・後任者について
- お世話になったエピソード
- 今後の抱負
移動先の部署名や連絡先、移動日などの業務連絡だけではなく、お世話になったエピソードや今後の抱負などを伝えられると、心に残る異動の挨拶となるでしょう。
メールを送るタイミング
メールをいつ送ればいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
自己判断で異動の話をすると、業務に支障が出る可能性があります。まずは、社内での慣例や規定を参考にしつつ、発表するべきタイミングについて上司に相談をしましょう。
一般的には、社内に伝えるタイミングは、異動の数日前〜1週間前。同じ部署のメンバーや取引先には引き継ぎの関係上、1ヵ月ほど前には伝えるとスムーズに業務を引き継げるでしょう。
CCを使用せず、1人ひとりに送る
メンバー全員にお礼のメールを送るのに時間がかかってしまうと辟易する人も多いでしょう。もちろん、部署に関わりが少ない人もいれば、共に過ごした時間が長い人もいるはずです。
特に関わりが深い人に対しては、CCを使用せず、1人ひとりに感謝の気持ちやお礼を伝えるほうが賢明です。CCを使用して送る際は、一斉送信であることを謝罪する旨を忘れずに書き留めましょう。
異動の挨拶・お礼に関するメールだとわかる件名にする
毎日100件以上受信するメールの重要度は「件名」で分けられます。件名が「ご挨拶」「お礼」などの抽象的なものでは、何を表したいメールなのかを伝えられません。
以下のように、誰がどういう内容のメールを送ったのかがわかる件名をつけましょう。
- 社内の場合「異動の挨拶のお礼 山田太郎」
- 取引先の場合「異動のご挨拶 株式会社〇〇 山田太郎」
スピーチでお礼を伝えても、お礼メールを送る
朝礼や飲み会などのスピーチで全体に伝えても、お礼メールを個別に送るとより丁寧な印象を与えられます。スピーチをした場合は、全員にメールを送る必要はありません。特にお世話になった人や、その場にいなかった人など餞別してお礼メールを送ることをおすすめします。
異動時に、直接お世話になった上司にお礼挨拶の仕方の例文
「異動の挨拶やお礼といっても、毎日顔を合わしている上司に何を伝えたらいいんだろう」と、お礼の挨拶の仕方がわからない人もいるのではないでしょうか。
上司にお礼を伝える方法は、直接伝える方法とメールで伝える方法があります。直接お礼を伝えるほうが気持ちが伝わりやすいので、特別な理由がない場合は直接お礼を伝えるほうがいいでしょう。
以下では、異動時に、お世話になった上司への挨拶・連絡の仕方を例文とともにご紹介します。
スピーチで異動の挨拶・お礼を伝える例文
スピーチで異動の挨拶・お礼を伝える場合は、言葉遣いや話す内容を意識して、2〜3分程度にまとめることをおすすめします。ネガティブな内容を伝えるのではなく、これからの意気込みや将来のことなどポジティブな内容を意識して加えると、いいスピーチになりますよ。
- ご紹介に預かりました「山田太郎」です。本日は、挨拶の場をもうけていただきありがとうございます。
この度、〇月〇日付で〇〇部へ異動することになりました。初めは営業部の仕事についていくことが精一杯だった私に、営業部の皆様がご指導してくださったおかげで、人としても、社会人としても大きく成長することができました。本当に感謝しています、ありがとうございました。
私の担当していた業務は、XXが引き継ぐことになりました。何かありましたら、XXにお伝えください。
部署は変わりますが、また、一緒に仕事をする機会もあるかと思いますので、引き続きご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。⚪️年間もの長い間、本当にお世話になりました!
直接、面と向かって上司にお礼を伝える場合
直接お礼を伝える際には、何を言うのか前もってまとめておきましょう。
異動の挨拶・相手との思い出・今後の相手の活躍を願う言葉を盛り込むといいお礼になります。
実際の挨拶の例として、次のような内容を上司に伝えるといいでしょう。
直接伝えるときの言い方
- お忙しいところ失礼いたします。
4月1日付で営業部に異動になります。
これまで大変お世話になり、誠にありがとうございました。
ご迷惑も多々おかけしたかと思いますが、●●さん(上司の名前)のおかげで、円滑に業務を進めることができました。
今後もお世話になることがあるかと思いますが、その際はどうぞよろしくお願いいたします。
●●さんの今後のご活躍をお祈りしております。
さらに、上司に具体的にお世話になったエピソードがあれば、それを交えることもおすすめです。
たとえば「とくにA社との取引の件では、●●さん(上司の名前)がくださったアドバイスのおかげで、契約にこぎつけることができました」といったものです。
感謝の気持ちがより具体的になって「こんなこともあったな」と上司も懐かしんでくれるでしょう。
異動時に目上の人にお礼メールを送信する場合
メールで上司に異動のお礼を伝える場合は、宛名の基本的な形式(役職名+相手の氏名+様)を正しくおさえておきましょう。
その上で、本文は、直接お礼の挨拶をする場合と同様に異動の挨拶・相手との思い出・今後の相手の活躍を願う言葉の順番に記します。
上司・先輩に送る、部署異動のお礼メール例文
まずは、上司・先輩に送る、部署異動のお礼メール例文を紹介します。
上司・先輩に送る、部署異動のお礼メール例文
- 人事部長 ●●様
□□部△△です。
お疲れさまです。
この度、4月1日付で営業部へ異動になりました。これまで大変お世話になり、誠にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
11月に業務で悩んでいた際には、●●さん(上司の名前)が下さったアドバイスのおかげで解決することができました。
営業部に異動後も、お世話になる機会があるかと存じますが、その際は何卒よろしくお願いいたします。
最後になりましたが、●●部長の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
△△(自分の氏名)
直接挨拶をする場合と同様に、上司に特にお世話になったエピソードがあれば、それを加えるとさらにいいお礼メールになります。
また、異動先での連絡先を上司に知らせたい場合は、最後に自分の氏名を記載する位置に記載してもいいでしょう。
異動先での連絡先を上司に知らせたい場合の記載例は以下の通りです。
メール文面中の連絡記載
- 異動後の連絡先は次の通りです。
4月1日以降ご連絡をいただく際は、下記にお願いいたします。
◯◯部
△△(自分の氏名)
電話:12-345-6789
FAX:21-543-9876
同僚・後輩に送る、部署異動のお礼メール例文
同僚・後輩に送るお礼メールを送るときは、相手との関係性を加味したあまり硬くなりすぎないメールを書くことをおすすめします。
- ○○(同僚・後輩の名前)
お疲れ様です。この度、4月1日付で営業部へ異動することになりました。 ○○さんの努力を近くで見ていたので、私も日々仕事に打ち込めました。ありがとう!
別の場所でもお互いに頑張りましょう。また、いつでもご飯誘ってください。
その他社内外の人に異動の挨拶・お礼をする方法
異動する際には、上司だけではなく、クライアントやお客さん、そして社内にも異動の挨拶をすることが大切です。
異動の挨拶をせずに異動してしまうと、クライアントやお客さんだけではなく社内の人にも迷惑がかかるので、必ず異動の挨拶をしましょう。
社外の人に異動のお礼を伝える際は、自分の異動の挨拶の有無や内容が自分の会社に大きな影響を与えることを自覚する必要があります。
もっと詳しく社外の人に異動の挨拶のお礼方法を知りたい人は「【社内外別 / 例文あり】「部署異動」の挨拶メール文例と5つの注意点」を参考にしてみてはいかがでしょうか。
異動時には、お世話になった上司にお礼を込めて連絡をしておこう
- 忙しくても上司に異動の挨拶をすることを忘れない
- 異動の挨拶・相手との思い出・今後の相手の活躍を願う言葉を盛り込む
- メールで上司に異動の挨拶をする場合は、宛名の書き方に注意する
本記事では、異動の際に上司へのお礼の伝え方をご紹介しました。
同じ企業内ならば、異動になったとしてもこれまでお世話になった上司と今後も業務上関係する可能性があるでしょう。
そのため、異動の際のお礼連絡を欠かしてしまうと、今後の業務に支障をきたしてしまうかもしれません。
異動時には本記事を参考に、丁寧に抜かりなく上司へのお礼の連絡をしてみてはいかがでしょうか。
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