営業力は、実践を重ねる中で次第に身についてくるものですが、より早く効果的に高める方法としてロープレは非常に有効です。営業マンが営業側とお客さん側に別れてシミュレーションするわけですが、実際は個人成績を問われる営業マンにとっては複雑な心境になる部分もあります。というのも、誰よりも良い成績を挙げたい自分の手の内を、明かしてしまうことにもなるからです。ライバル達に成績を上げる手助けをするのでは、という思いもあるかとは思います。一方で、自分自身も成績を上げるヒントは欲しい。その葛藤が生じる場でもあります。
営業成績は誰のためにあるのか
そこで考えて欲しいのは、そもそも成績を挙げるのは何のためなのか、ということです。ただ、自分のためだけでしょうか。もちろん違います。自分ひとりだけが良い成績を出したところで、会社全体としての売り上げがなければ、自分の居場所そのものがなくなる可能性が出てきます。
また、給料そのものも下がることもあるでしょう。決して自分ひとりでどうこうできるわけではないのです。ならば、必要な情報やテクニックは他の営業マンと共有しておいた方が良い、そしてその中で自分の個性を活かして成績を上げる方法を作り出せばよいのです。
ロープレに臨む際に必要なこと
さて、ロープレに臨む際に必要なことは、単に上手くいくかどうかという意識だけではありません。そこで何を吸収するかです。行う側も、それを見る側も、自分なりの課題を事前に持っておく必要があります。実際にお客さんのところに行き、断られる。その時、どのようなことを言われどう返すことができなかったのか。常日頃から記録しておく必要があります。それを、お客さん側になった時に出せばよいのです。お客さんの立場に立って考えてみるのです。見る側としても、似たような課題を持っていれば大いに参考になります。
効果的なロープレの方法
このように、ロープレは真剣勝負の場となることがわかります。行う側も見る側も、ここで何かしらを吸収する。なので、上手くこなせるかどうかは関係ありません。そして一番大事な役目をするのは、やはりお客さん側になった者です。いかに有益なものになるかどうかは、お客さん側にかかっています。自分がどう対処すればよいかわからない事を、余すことなく出しましょう。そしてそれに対して、営業マン側になった者が上手く受け応えできなくても、気にすることはありません。そのために他の皆が見ているからです。
一通りロープレが終わったら、それに関しての話し合いになります。何が良かったかは、各自で記録しておけばよいですから、ここでは行き詰まったところに対して皆で意見やアイデアを出し合いましょう。お客さん側として、もっとこういう対応をすることがあるのではないか、という意見も必要です。皆で情報を共有する。その必要性をしっかりと確認した上で、真剣勝負で取り組みたいものです。
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