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海外では名刺交換は最後?日本で異なる名刺交換マナーの違いとは?

Chie Nakamoto

2018/02/16(最終更新日:2020/08/29)


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海外では、独自の名刺交換の文化があることを知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。

日本で名刺交換を行う際のマナーと、海外で名刺交換を行う際のマナーには違う点がいくつかあります。

本記事では、海外転勤や急な海外出張のときに知っておきたい「海外での名刺交換マナー」をご紹介します。

本記事の内容をざっくり説明
  • 海外での「名刺」の意味
  • 海外での名刺交換マナー
  • 海外相手用に名刺を作成するときの注意点

海外での「名刺」の意味

日本では、「名刺は相手の顔」とまでいわれるほど、名刺自体が大切なもののように扱われています。

そのため日本の考えでは、名刺を投げたり、名刺の裏にメモをしたりすることはマナー違反。

しかし、海外では名刺は日本でいうメモと同じようなイメージで「ただの紙切れ」だと考えられています。

そのため、名刺を投げられたり、折られたり、名刺の裏にメモをされたりすることも。日本のビジネスマナーからすると「軽く思われている」「なんて失礼なんだろう」と感じるかもしれませんが、文化の違いだと思って受け止める必要があります。

名刺の扱いについて指摘すると、逆に海外のビジネスマナーを知らない人のように捉えられかねられないので注意しましょう。

また、名刺はばらまくものではなく、本当に連絡先を交換したい人にのみ渡す国も多いもの。

出会ってすぐに名刺交換をするのではなく、話がはずんだ結果連絡先を交換するために名刺を差し出すケースもあることを認識しておきましょう。

海外での名刺交換マナー

 日本と海外では、名刺の意味がかなり違っていることをご紹介しました。

名刺交換のマナーも日本と海外では変わります。

海外で名刺交換をする際の流れは以下のようになります。海外での作法を覚えて、ワンランク上のビジネスパーソンを目指しましょう。

海外での名刺交換では「握手→自己紹介→名刺交換」の流れ

日本では、会ってすぐに名刺交換になる場合が多いですが、海外では違います。

海外では、まず挨拶をして握手をすることから始まります。

海外の人にとっては、名刺はただの紙切れです。紙切れを渡すことよりも、目の前の本人へ心を込めて話すことが優先されます。

握手をする際は、目上の人が先に手を差し出すのが原則です。握手に応じる際は、しっかりと相手の手を握り、相手の目を見て挨拶しましょう。

日本では握手をしながらお辞儀をする人もいますが、海外では目線を外すことは失礼なこととされています。

握手をしながらお辞儀をするのでなく、相手の目をしっかり見て挨拶をしてください。

また、相手が女性の場合は女性から先に手を差し出されるまで握手をするのを待ちましょう。海外では、男性が女性に握手を求めるのはマナー違反とされているからです。

意外と知られていないのが、握手は必ず右手でしなければいけないことです。

そもそも、握手は武器を持っていないことを相手に伝え、安心感を抱いてもらうためのアピールでした。利き手でない左手を相手に差し出すと、「利き手の右手に何かを持っているのでは」という不信感を抱かせてしまいます。

そのため、左手で握手をすることはマナー違反とされています。左利きであっても、右手で握手をするようにしましょう。

海外では、握手や自己紹介が終わった後に、名刺を必ず渡すわけではありません。名刺は必要なら渡すものであり、渡すタイミングも特に決まっていません。

日本とは違い、名刺交換自体をしない場合も珍しくありません。

相手の名刺が欲しい場合は、「Could I have your business card?(名刺をいただけますか)」や「Do you have a business card?(名刺持っていますか)」のように、名刺がほしいことを伝えましょう。

日本では話し始めてすぐに名刺交換を行いますが、海外では挨拶が終わった後に名刺交換をすることが多いことを覚えておいてください。

日本よりも細かなマナーはない

日本では名刺を渡す際、細かなマナーがあります。

例えば、名刺は相手より低い位置で差し出さないといけないことや、相手が名刺を読めるように向きに注意して渡すこと、名刺をすぐにしまわないことなどは有名なマナーです。

しかし、海外では日本のように細かいマナーはありません。

名刺を差し出す際の高さや向きなどの細かいことにこだわらなくても大丈夫です。相手が受け取りやすいように名刺を差し出しましょう。

また、名刺をすぐに名刺入れに閉まっても問題はありません。相手にとっては名刺はただの紙切れなので、名刺をポケットに入れることもあります。

名刺交換するタイミングだけ気をつけておけば大丈夫です。

海外相手用に名刺を作成するときの注意点

次は、海外の取引相手に渡すための名刺を作成する際の注意点をご紹介します。

日本と海外では、名刺の着目するポイントも違います。海外用の名刺を作る際は、海外の人に合った名刺を作るように注意してください。

名刺の紙質にはこだわる

海外の人が必ずチェックするポイントは、名刺の紙質です。

日本では、薄い名刺が一般的ですが、海外ではしっかりとした厚さの名刺が使われます。

特に役職が高い人の名刺の場合は、紙質もそれなりのものを使う必要があります。海外出張に行く際には、名刺の紙質をいいもので用意しておくことがおすすめです。

デザインも通り一遍のものではなく、個性が光るようなデザインのものも多くあります。

会社の事業がわかりやすいもの、デザインに一工夫されているものを渡すことで、一目おいてもらえるでしょう。

海外向けに名刺を作る際は、自分の個性を引き出せるものを作ってみてもいいのではないでしょうか。

国によってサイズが異なる

意外と知られていませんが、日本の一般的な名刺のサイズと海外の名刺のサイズは違います。 以下では、主な国の名刺のサイズをまとめました。名刺を作る際に参考にしてください。

国別の名刺のサイズ
  • 日本 91×55mm
  • 韓国 90×50mm
  • 中国 90×54mm
  • 北米  89×51mm
  • ヨーロッパ  85×55mm
  • オーストラリア 90×55mm

取引先の相手の名刺に関するマナーを把握しておこう

本記事のまとめ
  • 海外での名刺交換では「握手→自己紹介→名刺交換」の流れ
  • 日本のように、名刺交換の際の細かいルールはない
  • 名刺の紙質やサイズにこだわって名刺を作る

最近の日本の名刺は表に日本語、裏に英語で表記されているものが増えてきています。

海外の企業と取引がある際は、まずは相手の国のビジネスマナーを知ることが大切です。

郷に入っては郷に従えと言われるように、相手の国のマナーに従いましょう。違いに戸惑うかもしれませんが、シミレーションをしてみてください。

急な転勤や出張になっても困らないよう、海外での名刺交換のマナーを覚えておきましょう。

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