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天才・初代Facebook社長 ショーン・パーカーの目を覆いたくなるような3つの大失敗

Shingo Hirono

2018/02/03(最終更新日:2018/02/03)


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by jdlasica

 ショーン・パーカー(Sean Parker)という天才、大富豪、いや破天荒な起業家を知っているだろうか?

 ショーン・パーカーが世界に衝撃を与えたのは、わずか19歳の時。音楽ファイルの共有サイト「Napster(ナップスター)」で一躍脚光を浴びた。

 そんなショーン・パーカーだが、これまで「可哀想」と思わず言ってしまうような失敗を多く繰り返してきた。

 今回はショーン・パーカーの目を覆いたくなるような3つの失敗を紹介したい。

Facebook初代社長ショーン・パーカーの略歴

 ショーン・パーカーの3つの失敗について紹介する前に、まずは大まかに彼の略歴について触れたい。

【ショーン・パーカーの略歴】1999年:「Napster(ナップスター)」を開発

 ショーン・パーカーが世界から注目を集めたのは19歳のときのこと。

 P2P技術を用いて、音楽ファイルをインターネット上で共有できるサイト「Napster(ナップスター)」を開発し、ユーザー同士が音楽ファイルを交換できるということで音楽の楽しみ方に新たな価値観を持ち込んだ。

 「音楽はデータなのだ」とショーン・パーカーは言ったのだ。その後、Napsterは著作権法に抵触し、2001年に法廷で幕を閉じた。

【ショーン・パーカーの略歴】2002年:「Plaxo(プラクソ)」を立ち上げる

 しかし、ショーン・パーカーはシリアルアントレプレナー(連続起業家)として何度もデジタルコンテンツ領域で挑戦を続けることとなる。

 2002年に、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの「Plaxo(プラクソ)」を立ち上げるのだ。

 また、2004年になると映画「ソーシャルネットワーク」でも描かれたように、ショーン・パーカーはFacebook(フェイスブック)の初代CEOを務めることになる。

 ショーン・パーカーは、33歳という若い年齢で20億ドルもの個人資産を有していたのだ。

【ショーン・パーカーの略歴】2009年〜現在:「Spotify(スポティファイ)」に出資

 現在は起業のみならず、Napsterと同じ音楽サービス「Spotify(スポティファイ)」に出資するなど、投資家としての活動も精力的に行っている。

 38歳にして、現在の個人資産は28億ドル。シリアルアントレプレナーや投資家として活躍するショーン・パーカーだが、彼は今までどんな失敗をしてきたのだろうか?

ショーン・パーカーの失敗①:Napsterは著作権法の抵触で倒産

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by pasa47

仲間内の音楽共有のためにショーン・パーカーが友人と共に設立したが……

 Napsterは1999年に、ノース・イースタン大学の学生だったショーン・パーカーとショーン・ファニングによって設立された会社だ。

 Napsterは大学の仲間内でMP3などの音楽ファイルを共有する目的に作られたが、後に音楽共有サービスとして大学外にも広まっていくことになる。

 その当時はアップルがiTunesを生み出したりするなど、音楽業界は再編の時期にあった。それに対してはNapsterは、MP3などのファイル共有ソフトを提供しiTunesに対抗していたのだ。

 しかし、Napsterは音楽を「著作権無視で共有させてしまう」という声が上がった。

 Napsterはその違法性を否定することができず、音楽業界から総攻撃を受けることになり 、訴訟に発展。

 結果としてショーン・パーカーは職を失うことになったのだ。

ショーン・パーカーの失敗②:Plaxo(プラクソ)はVCとの権力闘争に敗れ、会社を追い出される

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by magerleagues

次なるショーン・パーカーの挑戦は、アドレス帳を共有するサービスを提供する「Plaxo」

 Napsterは潰れてしまったが、ショーン・パーカーの挑戦は続いた。

 2002年にショーン・パーカーは自分の友人とともにアドレスブックを共有するサービスを提供する「Plaxo社」を立ち上げた。

 今度は成功するのでは?と思われていた矢先、またしてもショーン・パーカーはひどい目に遭ってしまう。

 ショーン・パーカーは2人の株主との言い争いにより、会社を追い出されてしまったのだ。

 ショーン・パーカー自身が作った会社を株主に追い出されてしまうとは、何とも皮肉なことだろう。


ショーン・パーカーの失敗③:Facebookを麻薬所持疑惑で追い出される

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by pestoverde

3度目の正直? ショーン・パーカーがFacebookの初代社長に就任するも……

 2度の失敗を繰り返してしまった後、立ち上がったばかりのFacebook(フェイスブック)にショーン・パーカーは興味を持ちはじめ、マーク・ザッカーバーグにアドバイスを送るなどしていた。

 その後、マーク・ザッカーバーグと交流を重ねていった結果、Facebook株の約7%を取得し、Facebookの初代社長に就任した。 

 しかし、またもショーン・パーカーは災難に見舞われる——麻薬保持疑惑がかかり、逮捕されてしまったのだ。

 証拠不十分で起訴処分にはならなかったが、Facebook最大の投資家であったアクセル・パートナーズのジム・ブライヤーによって職を追われる形で、Facebookを去ることを余儀なくされた。

 これだけ多くの失敗をしているショーン・パーカーだが、Facebookの株を数%所持していたことから、20億ドルもの利益を手にしてる。

 3回の大きな失敗を気にすることなくビデオコミュニケーション型のSNS「Airtime」を開発し、起業。日本でSNSの名を聞かないことから考えても、ビジネスの結末は想像つくだろう。

 また、2017年6月には上場前のSpotifyの取締役会を辞任している。“破壊の代理人”ともいわれるショーン・パーカーは今後どのようにビジネスを関わるか——その動向が楽しみである。

 本記事から、たとえ失敗をしたとしても諦めずに挑戦し続ける姿勢さえあれば、どんな逆境であれ乗り越えていけることを理解していただけただろうか?

 ショーン・パーカーのように大きな失敗をしても、いくらでも自分自身の可能性を切り開くことはできるのだ。

▼ショーン・パーカーの栄枯盛衰も描かれている映画「ソーシャルネットワーク」は こちら


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