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急病の書店オーナーに代わってライバル書店が応援スタッフを派遣する

Sophokles

2019/03/01(最終更新日:2019/03/01)


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The Book Catapult‎/Facebook

ビジネスの世界は弱肉強食と言っていいだろう。特に不振の出版業界は、日本でも米国でも生き残るために誰もが必死のようだ。ところが、ある書店のオーナーが急病で倒れたとき、近隣のライバル書店が協力して店の運営を継続する——こんな心温まる出来事が米国であった。

緊急の心臓手術

米国カリフォルニア州サンディエゴ市に住むSeth Markoさんとその妻Jennifer Powellさんは、今から1年半ほど前に、市内に「The Book Catapult」という書店を開業した。出版不況の中で多くの書店が消える中、2人の店は何とか運営を続けてきたが、今年の1月、不運が訪れた。Markoさんが緊急の心臓手術を受けることになり、そのため11日間の入院が必要になった。2人には4歳になろうとする娘がいて、妻のJenniferさんが面倒を見なければならず、Jenniferさん一人で店を運営するのは難しかった。そして、たった一人いた従業員はインフルエンザをこじらせ、店に出れない状態だったという。その時のことをMarkoさんは海外メディアにこう話している。
正直なところ、店のことは何も考えていませんでした。どうにかなるまで閉店にしておくしかないだろうと、ぼんやり思っていました。私たちだけ2人でどう対処すればいいのか分からなかったんです。

ライバル書店から4人の助けが

Markoさんが入院した後、Jenniferさんは昔の友人とその奥さんに、娘の子守を依頼した。10年以上前、彼女が別の書店で働いていた時に知り合ったScott Ehrig-Burgessさんという友人だ。彼はThe Book Catapultのオープン時にも従業員として働き、今は独立して「The Library Shop」という書店を運営している。Markoさんの急病を知ったScottさんは、知り合いの書店経営者に電話した。海外メディアの取材を受けたScottさんは、彼らの反応についてこう言う。
みんなこんなふうに言いました——どうすれば助けになれる? 店番をするスタッフが必要かな? という感じでした。4つの書店に電話したところ、ボランティアのスタッフが4人集まりました。
どの書店もサンディエゴ市の同じ区域内にある、The Book Catapultの競合店だった。最終的には、Scottさんの親類や個人的な友人を含む8人が、ボランティアとして店番を買って出た。おかげでThe Book Catapultは長期休業を免れた。Markoさんの手術は成功し、現在自宅で療養中。順調に回復に向かっているという。

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