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海に浮かぶ人工島に新たな国を作るプロジェクトが進行中

Sophokles

2018/05/28(最終更新日:2018/05/28)


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The Seasteading Institute/Facebook

世界の学者や投資家や自由博愛主義者たちが集まって、SFに出て来そうなことを実現させようとしている。非営利団体Seasteading InstituteとBlue Frontiers、そしてフランス領ポリネシア政府が共同で推めているFloating Island Project(フローティング・アイランド・プロジェクト)だ。海に浮かべた人工島に、既存のどの国家にも支配されない新しい国を作るというこの空想的なプロジェクトは、実際に着々と進んでいる。プロジェクトメンバーの一人である英国ウォーリック大学の政治学者Mezza-Garcia氏が、昨日、米国メディアに具体的な展望を語った。

ポリネシアに浮かぶ人工島

100以上の島から成るフランス領ポリネシアは、タヒチ島があることで有名だ。この領海内に、新たな人工島が作られることになっている。完成予定は2022年、費用総額は5000万ドル(約55.4億円)。主な出資者はPaypalの創設者Peter Thiel氏だ。Seasteading Instituteから、すでにいくつもの構想図が発表されている。この新国家には300戸の住居の建設が予定され、独自の自治政府を持ち、暗号通貨「Varyon」が主要通貨となる。

気候変動避難民のために

異常な気候変動で避難を余儀なくされる人々を、気候変動避難民(climate refugee)と呼ぶ。将来急増すると予想される気候変動避難民を受け入れるのが、この新国家の目的の1つだ。Mezza-Garcia氏は次のように言う。「今回のプロジェクトがうまく行けば、気候変動避難民を受け入れることができます」「ポリネシアの島々はサンゴ礁の上にあり、気候変動によって海面が上昇すれば、海中に沈んでしまいます。その意味で、このプロジェクトをポリネシアで実現させることが重要なのです」

各国政府の規制を受けないビジネスのため

気候変動難民の受け入れ以外にも、この新国家には目的がある。それは、既存政府の規制を受けないビジネスの中心地となることだ。「ここでは各国政府の政治家たちが決める気まぐれな規制に縛られないので、安定したビジネスを行っていけるはずです」とMezza-Garcia氏は言う。この新国家にも政府のようなものが想定されているが、あくまでも住人へのサービスを目的とするとのこと。今回の新国家建設がうまく行けば、このプロジェクトはその後も継続される。新たな人工島が作られ、独立した新国家が次々と誕生することになる。

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