
Meteoritics & Planetary Science
3,300年間錆びないナイフ
そのナイフは、発掘されたツタンカーメン王のミイラと共に埋葬されていた2つのもののうちの1つ。1つめのナイフの刃は純金製だが、問題の2つめのナイフの刃は主に鉄でできており、柄に金と水晶が使われている。また、この鉄のナイフは王が常用していたものらしく、エジプトの半獣神の装飾を施した皮の鞘がついていた。(下の写真)
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元素構成が隕石に一致
問題のナイフを、イタリア・ピサ大学の研究者が蛍光X線元素分析機にかけてみたところ、元素構成が隕石と一致することが分かった。鉄、ニッケル、コバルトの割合が、当時エジプトに落下した隕石とまったく同じだという。研究者たちはエジプト周辺の半径2,000kmの地域に落下した過去の隕石を調べてみた。(これまでに見つかった隕石はどうやら保存されているらしい)その中に鉄を主体とする隕石は20あり、エジプトの港町メルサマトルーで16年前に見つかった1つと、ナイフの元素構成がピタリと一致した。西洋文明が栄える遥か以前に、古代エジプト人は地球外の物質が空から降ってくることを知っていて、しかもそれを利用していたと考えるしかない。U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう