HOMEストーリー スイスの富裕な村が罰金3千万円を支払って難民10人の受け入れを拒否「お金で支援した方がいい」

スイスの富裕な村が罰金3千万円を支払って難民10人の受け入れを拒否「お金で支援した方がいい」

Sophokles

2016/05/31(最終更新日:2016/05/31)


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Wikimedia Commons/DidiWeidmann

スイス北部の村オーバーヴィール=リーリは、ヨーロッパの中で最も富裕な地域のひとつ。人口2,200人の中の300人がいわゆるミリオネア(百万長者)だ。こんな豊かな村が、最近、村議会で難民受け入れ拒否する決定を下した。

地区ごとに難民受け入れを割当て

スイス政府は現在、5万人の難民受け入れを約束しており、自国内の26の行政地区に難民受け入れの人数をそれぞれ割り当てている。そしてこの村、オーバーヴィール=リーリに割り当てられた人数は10人。この10人を受け入れなければ、日本円にして約3,275万円(290,000スイスフラン)の罰金を政府から課せられる。

52%が受け入れに反対

難民を受け入れるか否かについて村議会で投票を行なった結果、52%が受け入れ反対。約3,275万円の罰金を払ってでも、10人の難民を拒否するという決定が下った。反対派のひとりは海外ニュースメディアに次のように語っている。「我々は彼ら(難民)にここに居てほしくない。早い話がそういうことだ。我々は美しく住みやすいこの村をつくるために人生をかけてきた。そんな村を壊されたくないだけだ。この村に難民に適した場所はない」

割れる村の意見

一方、こうした意見を「差別主義だ」といって批判する村人もいる。村のある主婦はこう言っている。「拒否の議決を下したというと、まるで私たちが自分のことだけを考え、他の人のことなどどうでもいいと思っているように映ってしまうけど、そんなことはない」「自分たちより不運で不幸な人たちには、何かしてあげるのが正しいことだと思う」

お金で支援したほうがいいのか

オーバーヴィール=リーリの村長は、今回の議決について次のように説明する。「例えばシリアからの難民は、ぜひ助けてあげなければならないが、彼らの住んでいた国に近い場所に難民キャンプを作ったほうが、遠く離れたこの村に受け入れるよりいい」「それに、罰金は援助金として送金され、難民のために役立てられるはずだ」「彼らが無理にこちらに来ようとすれば、ボートが転覆するなどして命が危険になるのは目に見えている。だからお金を送った方がいい」

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