HOME特集 光にあたると少しずつ色が消えていく虹色ラムネが幻想的!大分の老舗醤油メーカーが製造、きっかけは「作りだめの失敗」

光にあたると少しずつ色が消えていく虹色ラムネが幻想的!大分の老舗醤油メーカーが製造、きっかけは「作りだめの失敗」

長澤まき

2019/06/18(最終更新日:2019/06/18)


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提供:まるはら

光にあたると虹のようにだんだん色が消えていく「虹色ラムネ」について、大分県日田(ひた)市の老舗味噌醤油蔵・まるはらに取材した。

色が消えていく「虹色ラムネ」

1899年(明治32年)創業の原次郎左衛門味噌醤油蔵まるはらは、淡く透明感ある色合いの虹色ラムネをつくっている。天然色素を使っており、光にあたると虹のように少しずつ色が消えていくことから虹色ラムネと名付けた。現在、アップル、レモン、ハワイアンブルー(パイナップル味)、メロン、グレープ、オレンジ、ピーチの7色を虹色ラムネとして販売する。淡く優しい色合いやだんだんと色が消えていくはかない美しさなどから、近年、百貨店のお中元に選ばれるなど人気が高まっている。
提供:まるはら

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夏の日銭稼ぎとしてスタート

味噌や醤油をつくる同社が、どのような経緯でラムネづくりを始めたのか。原次郎左衛門正幸社長に話を聞いた。
醤油は仕込みから商品になるまでに、1年間半かかかかります。その間はお金が入ってこないので、その間の日銭を稼ぐため。また、味噌醤油の仕込は秋から冬に行われ、夏場は人手が余る対策として、夏の商品であるラムネ造りを始めました。当時流行し始めたラムネを選んだわけです。ラムネの製造販売は創業時1899(明治32年)からで、醤油業より先になります。
意外にも先にラムネ工場ができ、それから醤油醸造所を造ったそうだ。
原次郎左衛門まるはら醤油(maruhara1899)/Instagram

原次郎左衛門まるはら醤油(maruhara1899)/Instagram

いったんは販売中止に

虹色ラムネの製造は1995年(平成7年)7月に始めた。現在は人気商品となっている同商品だが、ここに至るまでの道のりは平坦ではなかったという。1993年(平成5年)に、まず4色を開発。地元のお祭りで販売したところ大好評だったので、「これは売れる」と作りだめをして販売を始めたところ、天然色素で色を付けているので炭酸ガスと反応して色が消えてしまい、販売中止になってしまったそうだ。その1年半後、テレビ局の実況中継が入ることになった際に、前日にこの経緯を話したところ、作ってくれないかと頼まれたという。そこで、残っていた色素で4種類を1本ずつ製造。テレビで「このような色付きラムネがあったのですが…」と紹介されたところ、すぐに視聴者から色付きラムネの注文が入ったという。
「天然色素のため色が消えるので、作れないのです」と言ったら、「消えるという事は健康上イメージが良いので、なお、良いので作ったらどうですか」と言われました。そこで、色が消えるというのを逆手にとって売ってみようと思い、ネーミングを“虹色ラムネ”として販売を始めました。
現在、虹色ラムネ(7種類)と、透明のノーマル、シークニン(島みかん)、計9種類のラムネを製造しているそうだ。
提供:まるはら

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合成着色料は不使用、分量に工夫

-----製造にあたって、こだわっている点は?
虹色ラムネは野菜やお花から抽出した天然色素(赤キャベツ・ベニバナ・クチナシ)を使います。天然の色素を使うラムネは全国でもごく僅かです(合成着色料は不使用)。色素が多すぎると沈殿物が発生し、少ないと早く色が消えることになり、どの色素を使うのかと分量が非常に難しいのです。そのため、ここ3年ほど急激に色付きラムネが出始めていますが、他社の多くは、簡単に色が付き退色しない合成色素で色を付けています。「虹色ラムネ」は弊社の登録商標です。天然色素のため徐々に色が消えていきます。その特徴を少しずつ色が薄れていく虹のイメージに重ね、「虹色ラムネ」と名付けました。
提供:まるはら

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パーティ、ギフトなどとして人気

-----だんだんと色が消え、最後には透明になるのですか?
直射日光の下では、大体2週間で色がほぼ消えてしまいます。
-----味に変化はないのですか?
味に変化はありません。
-----同ラムネへの反響は?
女性、またお子様のいるご家庭や、お祭・パーティーなどの時にも需要のある大変人気の商品です。夏のギフトやお中元に人気で、産地直送が増えています。ノーマルだけでなく色々な色があることで目にも楽しく、お土産等に持たせても喜ばれるとのお声を頂いております。
提供:まるはら

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「明るい気持ちになってもらえれば」

-----ラムネづくりと味噌醤油づくりには、何か共通点はありますか?
ありません。単に、夏場、人手が余っている対策です。ただ、日田は「水郷日田」と呼ばれるほどの名水の産地なので、どちらもその名水を使用しているという共通点はあります。
日田市にある本店では、虹色ラムネの工場はいつでも無料で見学可能。また、4代当主が集めたラムネ瓶のコレクションも見ることができる。
4代目当主・原次郎左衛門がコツコツと集めてきたラムネ瓶のコレクションです。ここに並ぶラムネの瓶はそれぞれの時代を映し、ラムネの変遷を物語っています。中には、まるで貴重な薬でも入っていたかのような特殊で豪華なガラス製のボトルがあったり、遠いヨーロッパから長い船旅の末日本にたどり着いた大変貴重なラムネの瓶もあり、これらはコレクターの間でも「日本一のラムネ瓶コレクション展示」として高く評価されています。古いボトルやそのデザインから、いろんな国が偲ばれ、それらを愛飲していた人たちにも思いが及ぶ、そんなラムネの夢をお楽しみいただけたらと思います。
本店の営業時間は9:00~17:45分。工場見学(無料)は17:00までで、16:30に受付終了となる。
原次郎左衛門まるはら醤油(maruhara1899)/Instagram

原次郎左衛門まるはら醤油(maruhara1899)/Instagram

-----虹色ラムネに込める思いを教えてください。
色とりどりのラムネを見て楽しんで頂くとともに、明るい気持ちになって頂ければと思います。

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