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【大分】市立図書館の「通帳形の読書記録」が話題!電子メディア全盛の時代に地域の図書館ができることを追求

長澤まき

2019/01/12(最終更新日:2019/01/10)


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提供:杵築市立図書館

図書館の読書記録といえば、厚紙の貸し出しカードを思い浮かべる人も多いだろう。最近、新しいタイプの記録帳として「銀行の通帳形」が登場していることをご存知だろうか。導入した大分県杵築(きつき)市の杵築市立図書館に取材した。

公立図書館が導入した本の通帳が話題に

杵築市立図書館が導入している通帳形の読書の記録がSNS上で話題になっている。本を借りると銀行通帳そっくりの記録帳に、貸し出し年月日・書名・著者名・その本の販売価格が記録され、月末には月ごとの合計貸出冊数と合計販売価格が印字される。
提供:杵築市立図書館

提供:杵築市立図書館

ネットユーザーから「素晴らしい遊び心」「一種の心の貯金」「本を借りたくなる!」「納付した税の使い道を実感できる機会になりそう」など、多くのコメントが寄せられている。

利用者から以前読んだ書名が知りたいと要望

同館は2018年3月にリニューアルオープンした。司書の岸川美千代さんによると、旧館では自分で記録していく用紙があったが、書き込む手間があったためか、あまり普及しなかったという。お年寄りを中心に、以前読んだ本の書名が知りたいという声があったが、図書館の管理上、システム内に履歴が残らないようにできているため、応えることができなかったそうだ。
新館を建てるにあたり、何を導入するかというときに「読書の記録を」という提案に賛同いただき導入することができました。自分が読んだ本は、自分が生きていく上でも大きな財産となります。その記録と増えていく楽しみによる読書推進ということで導入しました。
通帳形の読書記録帳を発売する企業は数社あり、導入後、利用者から好評を得ているという。
子供たちは、通帳に本が記帳され増えていくことに楽しみを覚えているようです。大人の方は、覚書と増える楽しみでしょうか?
提供:杵築市立図書館

提供:杵築市立図書館

知恵の販売店「アイデアストア宣言」

同館は2011年のホームページ立ち上げと同時に、単なる貸し出しサービスに終始するのではなく、市民が生活し、かつ社会で生きていく上で必要とする知恵の拠り所になるべく、その決意として「アイデアストア(知恵の販売店)宣言」を発表した。インターネットの普及や書籍の電子化が進み、紙媒体が歴史的転換点を迎えている今だからこそ、納税で成り立つ公立図書館の役目を見直す必要があるとして打ち出した図書館改革だ。利用者の知的創造の手伝いや、すべての納税者に満足してもらえる図書サービスの発信、読みたい本はもとより“自らを助ける本”をコーディネートするとしている。
地域密着型の図書館として利用者さんに何ができるかということを考えたとき、利用者さんより少しだけ、館内の本のことを多く知る私たちにできること。それは、その知識を生かし、かゆいところに手が届くサービスではないかと考えました。
杵築市立図書館

杵築市立図書館

来て良かったと思ってもらえる図書館を創る

2018年10月からは、市の医療介護連携課とのコラボ企画をスタート。2カ月に1回テーマが変わるテーマ展示に加え、地元の医師会や栄養士にも協力してもらい、本の選書やセミナー開催を行っているという。12月の読書週間では「推し本」という企画を行った。職員や高校生ボランティア(“若き司士”と呼んでいるそう)が3冊の本をチョイスし、それを1つにパッケージ。パッケージの外には読みたさを刺激するテーマを記入し、中身がわからないまま貸出をする。ICタグを導入したことによる産物の企画だという。
知らない本を知る機会になりますし、家に帰るまで中身がわからないことによるわくわく感を演出します。これも好評でした。
提供:杵築市立図書館

提供:杵築市立図書館

今後のビジョンをこう語る。
たくさんのスペースや、居心地の良い場を作りました。これらを生かして、わくわくする楽しさ、見つける喜び、知る楽しみ、などを提供していけたらと思っています。3月には新館会館1周年の記念イベント等を計画中です。たくさんの皆様に「来てよかった」と思っていただける図書館を職員一丸となって創っていきたいと思っています。

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