HOMEライフスタイル 由緒ある神社で「パンダ姿の宮司」が話題!きっかけはテレビ局の勘違い

由緒ある神社で「パンダ姿の宮司」が話題!きっかけはテレビ局の勘違い

長澤まき

2017/07/26(最終更新日:2017/07/26)


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提供:有鹿神社

話題の「パンダ宮司」について取材した。

パンダ宮司が9万リツイート

先日Twitterに、神奈川県内でもっとも古い神社「有鹿(あるか)神社」の人がパンダのかぶり物をしているというツイートが投稿された。「神奈川で一番古い神社なのにあまり知られていないから頑張っているみたい、知名度だけでも上げてあげたいので拡散をお願いします」という同ツイートは瞬く間に広まり、投稿からおよそ2日で9万以上リツイート、7万5000以上「いいね!」を獲得している。
提供:有鹿神社

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相模国最古とされる有鹿神社

有鹿神社は海老名(えびな)市にあり、あらゆる生命の誕生と生育を見守り、災厄を除く「神奈川のへそ 子育て厄除大社」として高名な神社だ。奥宮の「有鹿の泉」を御神体としており、相模国で最古の神社と言い伝えられているそう。拝殿の天井龍絵と本殿建築は、市の指定文化財になっている。
提供:有鹿神社

提供:有鹿神社

かぶり物は「パンダ宮司代理」

由緒正しい神社の宮司が、なぜ「パンダ」なのか。取材を申し込んだところ、宮司の娘で、禰宜(ねぎ)の小島実和子さんが質問に答えてくれた。-----「パンダ宮司」とは?
有鹿神社の宮司(@mikagenomori)の愛称が「パンダ宮司」です。今回話題になっているパンダヘッド(頭のかぶり物)やパペットは、宮司の留守中に神社をガイドするキャラクター 「パンダ宮司代理」です。他にも色々なグッズが、これまでパンダ宮司として登場しています。パンダヘッドは神社で写真撮影やお見送りに、パペットは神社や地元のスポットのガイドとして活動しています。設定は「パンダ宮司代理」です。
宮司の愛称が「パンダ宮司」。話題のパンダのかぶりものは「パンダ宮司“代理”」だという。-----かぶり物の「中の人」は?
中身は有鹿神社の禰宜(@arukajinja)ですが、たまに別の神職に頼むこともあります。
なんと、質問に答えてくれた禰宜の小島さんが中の人だった。
提供:有鹿神社

提供:有鹿神社

「パンダ」の優しい外見にあやかって

小島さんはある日、100円ショップで可愛いパンダのパペットを見つけ、宮司に代わって神社の案内をするキャラとして採用し、パペットと神社の境内の写真をSNSにアップした。すると、それを目にした地元テレビ局のスタッフがかぶり物と勘違いして「パンダのぬいぐるみの中の人は~」と撮影の打ち合わせに来たが、パペットのパンダを見て悲しそうな顔をしたという。そこで「パンダのかぶり物とかもありますよ。撮影の時は用意しておきます」と言ってしまったそう。そうして、以前から買おうか悩んでいた安いパンダヘッドを購入してカスタムし、尻尾も作って撮影に臨んだという。
提供:有鹿神社

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-----なぜ「パンダ」?
1、パンダの優しい外見にあやかり、優しい神社、優しい神道を目指しています。2、 パンダは人気があり、日本人にとって外国のものではなくなっています(漢字を中国語と思って使わない人はいませんよね)3、江戸の七福神や仙台四郎のような、流行り神(はやりがみ)の一種と思ってください。4、娘の私から見ると、タレ目で眼鏡で丸顔で色白で可愛い系の父宮司はパンダに似ています。

「体は人間」と戸惑う子どもも

-----パンダのかぶり物を見た参拝者の反応は?
記念撮影を求められることがあります。お参りに見えた子どもさんに手を振って見たりすると、当惑の表情で「からだは人間」と言われます。
提供:有鹿神社

提供:有鹿神社

偶然会える確率は低い

とてもユニークなパンダ宮司代理だが、いつでも会えるのだろうか。-----いつ会えますか?
本物の父(パンダ宮司) は本職が大学教授、副職が弁理士、家業が宮司で忙しいのでなかなか神社で遭遇できません。そのため、娘の私が神社の業務をサポートしています。パンダヘッドのパンダ宮司は、私が神社でご祈祷やガイドをした後に暇だったら、写真撮影やお見送りをします。今回話題になっている写真は、団体さんをガイドをした後のお見送り時に撮影いただいたものです。有鹿神社はご祈祷が少なく完全予約制で、本殿から離れた場所に事務所があります。偶然パンダ宮司代理に会う可能性は低く、いついるかはよくわかりません。あらかじめ「パンダ宮司に会いたい」とご連絡をいただければお会いできる日をお約束できます。
提供:有鹿神社

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ただ、同神社で月次祭の日に続けて「自鳴琴楽奉納祭(じめいきんがくほうのうさい)」と称して月に1回ほど開催している禰宜主催のイベントの間は、パンダヘッドを被っていられるという。オルゴールを聴きながら神様とともにゆるく楽しむ会ということで「チョコレートづくり」や「大カルタ取り大会」「納涼ソーメン流し」等をテーマに2年ほど続けている。また2カ月に1回、宮司主催の真面目な勉強会「有鹿学会」も開催しており、どちらのイベントもSNSで日程をアナウンスしているという。

「元気を貰える神社」と好評

パンダのかぶり物を始めたことで、どのような変化があったのか。-----良かったことは?
「元気をもらえる神社」と言っていただけることです。神道ではケガレは気(元気の気、気持ちの気)が枯れた涸れた状態をいいます。ケガレを祓うとは、神様から元気をいただき、ケガレた状態でなくなることを言います。元気をいただける神社と呼ばれることは、嬉しい限りです。
-----苦労していることはありますか?
主にパンダヘッドに入っている私は、慣れているのでお見送りの瞬間だけパンダヘッドをつけたりしています。長時間パンダヘッドをつける時は、パンダヘッド内に扇風機を装着していたりします。しかし、先日の土曜日は私が用事で忙しかったために、M神職さんに「団体さんのお見送りをよろしくね」とパンダヘッドを託してしまいました。慣れないM神職さんはかわいそうにお見送り中、ずっとパンダヘッドをつけて立っていたようです。
-----ネット上で話題になったことでの影響は?
影響は順次取材にお応えしているくらいです。今日も境内は静かです。私は静かな境内も大好きです。
提供:有鹿神社

提供:有鹿神社

神様に元気を送り、神様から元気をいただく

最後に「パンダ宮司」に込める思いを聞いた。
御本殿に通信機器は置いてございませんが、有鹿神社の神様はみなさまから元気をいただき、そしてまたみなさまに元気をお返しすることができます有鹿神社にお参りしたいけどお参りできないと思われる方は、その場で有鹿神社の神様に心を込めてお参りくださいませ 遥拝(ようはい)といいますそして、どんな小さな神社や寂れた祠にも、祀られてきた神様と守り続けてきた地域の方々や宗教者がいますお参りをされて、神社がきたない、廃れてさいるなと思われたら、雑草の1本引っこ抜いて、ゴミの1個持ち帰っていただいたら、次にお参りされる方はちょっと元気になります『神様に元気を送り、神様から元気をいただく 神様とともにあり、神様に感謝して生活する』これが神社神道の考え方ですみなさまに有鹿の大神様をはじめ、やおよろずの神様のみめぐみがありますように

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