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ネットで事件や事故の暴力的画像・映像をよく見ると心に傷を負う可能性あり

近藤辰也

2015/05/17(最終更新日:2015/05/15)


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love flicker_kriegs

PTSD(心的外傷後ストレス障害)という言葉は今やほとんどの人が知っているだろう。

PTSDは、事故や暴力、災害、戦争などで、自分が直接、命を脅かされるような体験をすることで現れる障害だが、自分が直接そのような体験をしていなくても、PTSDの人と接することで間接的に影響を受けてしまうことがあるそうだ。

それは代理性心的外傷ストレスと呼ばれており、これまで、主として医療従事者などに見られる兆候と考えられてきた。しかしソーシャルメディアが発達し、残酷かつ暴力的映像や画像を無修正、無編集で目にすることも可能になってしまった。

一般の人がそのような映像や画像がもたらすストレスや不安に長時間さらされた場合、心理面にどのような影響を及ぼすのか? 英ブラッドフォード大学のPam Ramsden博士が調査を行い、その結果を先週開催された英国心理学会の年次総会で発表した。

暴力的映像・画像が心理に及ぼす影響は?

研究チームは男女189人(平均年齢3歳)に、PTSDの臨床評価をするための質問、人格・性格の判断するための質問、代理性心的外傷ストレスの評価をするための質問、ソーシャルメディアやネットに掲載されていた暴力的ニュース(9/11のツインタワー攻撃、学校内で起きた銃撃事件、自爆テロ事件など)に関する質問に答えてもらった。

約4分1は影響を受けていた

結果を分析したところ、被験者の22%はメディアで見聞きした出来事に大きな影響を受けていることがわかった。

つまり、過去にトラウマを患ったことがないにもかかわらず、PTSDに関する臨床評価でハイスコアだった被験者は、心の傷となるような事件を直接遭遇したわけではなく、ソーシャルメディア経由でそのような事件の様子を見ていただけだったのだ。

また、そのような事件を閲覧する頻度が高かい人ほど、大きな影響を受けていることもわかったそうだ。

リスクを認識することが必要

こうして結果について研究を率いたPam Ramsden博士は「そのような画像を見ている人のほぼ4分の1が、PTSDの臨床評価で高スコアだったことはが非常に心配です。また、性格が社交的、外向的な人もリスクが高くなります。タブレットやスマートフォンの普及でインターネット、ソーシャルメディアへのアクセスが増えている今、暴力的映像や画像を見ることに伴うリスクを人々に認識してもらい、サポートを必要とする人が適切なサポートを受けられるようにしていくべきでしょう」と述べている。


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