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男が不誠実になるのは親のせい? 親は女の子より男の子の前で嘘をつきやすいとの研究結果

近藤辰也

2015/02/21(最終更新日:2015/02/19)


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flickr_palindrome6996

電車やバスに乗った場合の運賃をごまかす、多くもらったお釣りを返さないなど、男性は女性よりも嘘をついたり、ごまかしたりすることが多いとの研究結果があるそうだ。

女性に比べてすぐばれるような嘘をつきやすいことからしても、男性のほうがささいな嘘やごまかしに対する罪悪感が小さい傾向にあると考えられる。

こうした意識の違い(性差)が生まれる要因は、子どものころの親の行動や態度にあるのかもしれない。

親は成績を正直に報告するのか?

全米経済研究所(National Bureau of Economic Research)の研究チームが3~5歳の子どもがいるシカゴ在住の大人152人を対象に、誠実度を判定する実験を行った。

被験者は2枚のコイン(緑と青)を何回か投げ、2枚とも緑が出た場合のみ、10ドルもらうことができる。緑×青、青×青の場合は「はずれ」で報酬ゼロだ。

実験は監督者のいない部屋で行われ、被験者は与えられた用紙に結果を“自己報告”する。報告された実際の勝率と、このコイン投げ実験の予想勝率(0.25)を比較することで、被験者の誠実度が判断される。

つまり、実際の勝率が予想勝率を上回れば、本当ははずれだったのに「当たりが出た」と報告している可能性(疑惑)が高まるわけだ。

子どもの前でごまかすのは気が引ける

比較する状況は次の3つ。①自分の子どもが一緒にいる場合といない場合。②報酬を親がもらえる場合と子どもがもらえる場合。③実験を男の子の前で行う場合と女の子の前で行う場合。

その結果、①子どもが一緒にいない場合、②子どもが報酬をもらう場合、③男の子の前で実験を行う場合、平均勝率が予想勝率を上回ることが分かった。

ここから読み取れるのは、親にとって、子どもの利益になることはささいな嘘をつく動機となるが、子どもの前で悪いお手本を見せるのは気が引けるし、気まずく感じられるということ。

でも男の子なら話は別

ただし、相手が男の子の場合、気まずさは低下する。女の子の前で実験を行った場合の勝率は0.28で、予想勝率をほんの少し上回っただけだが、相手が男の子の場合、勝率は0.42に跳ね上がったのだ。

世の中、不誠実な男性に甘いから?

研究者はこうした結果について、「男性の不誠実な行動が社会的に容認されやすい状況」が影響しているのではないかと見ている。

たとえば、浮気をしても男性の場合、女性がする場合と比べて(もちろんケースバイケースではあるが)「男だからしょうがないね」と容認されてしまうような風潮がある。

そのような状況を見てきた親は、男の子に対して嘘をつくハードルが下がり、心の理論が出来上がる時期にそのような子育てをされた男の子たちが大人になると、嘘をついたりごまかしたりすることに抵抗がなくなってしまう。

経済学的に見ても、従業員が嘘やごまかしをすれば、ひとつひとつはささいなことでも、それが積もり積もって大きな損失となる可能性もある。嘘の少ない社会を作るためには、女の子だけでなく、男の子にもよいお手本を見せる必要があると研究者は指摘している。


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