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7時間の徒歩通勤!青年の誠実さが2000人もの人々を動かした

JPN Manatee

2018/07/22(最終更新日:2018/07/22)


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bellhopsmoving/instagram

車社会のアメリカでは、電車などの公共交通が整備されていない地域も珍しくはない。場所によっては、車が壊れてしまうと通勤すら困難になってしまう。勤務初日を控え、20マイル(約32キロメートル)先の仕事場に行く手段がなくなってしまったら、あなたならどうするだろうか。仕事を休む代わりに、ある青年がした決断が多くの人々を動かすこととなった。

夜通し歩くことにした青年

米アラバマ州在住の20歳のウォルターさんは、引越し屋Bellhopsの求人に応募した青年だ。
初仕事となったのは、自宅から32キロメートルも離れた町での仕事。当然のように車で行くつもりだったウォルターさんだが、困ったことに前日に車が壊れてしまった。トレーニング中の彼は、タクシーで現地に行くこともできない。ここで多くの人は、電話を取り出して「明日は仕事に行けません」と連絡を入れることだろう。しかし、ウォルターさんは違った。彼がしたのは仕事場への道順を調べること。そして4時間ほどの仮眠をとった後で、現地に向けて歩き出したのだ。ジョギングシューズを履いて、7時間かかる道のりを。

夜道を歩く青年に警察官が動いた

夜中の4時に歩いているウォルターさんを、1台のパトカーが呼び止めた。アメリカの地方では、人が歩くことを前提としておらず、歩道がない道も多い。そんな中で夜中に歩いている青年は、警察官の目からは異常に見えたのだ。ウォルターさんが仕事に行くために歩いているのだと知った警察官は、彼に朝食をおごることにした。そして、誠実な青年が無事に仕事場につくように、残りの道を送り届けてくれたのだ。

朝の6時半に警察官とともに到着

ウォルターさんが仕事場となるLamey家に到着したのは、予定よりもだいぶ早い朝6時半のこと。すでに引っ越しの準備を進めていた夫妻は、早朝に自宅を訪れた警察官に驚いたそうだ。警察官は、夫妻に彼の事情を説明。引越し業者の残りのスタッフが到着するまで、家にいていいかと尋ねてくれた。もちろんウォルターさんを招き入れた夫妻は、ほかのスタッフが来るまで休むようにと勧めたという。しかし、ウォルターさんは引っ越しの手伝いを申し出たそうだ。▼Lamey夫人とウォルターさん 8時になってほかのスタッフが到着すると、彼は当然のように仕事を始めた。7時間かかる道のりを歩くつもりだったことを口にする気配はなく、Lamey夫妻がスタッフに告げたそうだ。

被災して家を失った過去

引越し作業をする中で、夫妻はウォルターさんのことを知ることとなる。ニューオリンズ出身の彼は、2005年のハリケーン・カトリーナで実家を失ったこと。現在は準学士の取得のために大学に通っており、卒業後は海軍に入るつもりだということ。そしてお金を貯めたら大学に戻り、学士を取りたいと思っていること…。ウォルターさんの人となりに心を打たれたLamey夫妻は、7月15日にGoFundMeを立ち上げて寄付を募ることにした。目標金額は2000ドル(約22万円)。せめて新しい車を手に入れて、安心して仕事に行けるようにと願ったのだ。

目標を超える寄付が集まった

ウォルター青年のために集まった寄付は、Lamey夫妻の予想を大きく超えた。4日間で集まった金額は7万7000ドル(約860万円)! 寄付者は2000人近くにも上った。さらに話を聞いたBellhopsのCEOが、自分の車をウォルターさんに譲ることに。「君はBellhopsで働く資質を十分に持っている。唯一足りないのは“仕事場への足”だよね。だから僕の車を、君に贈りたいんだ」と、鍵を渡されたウォルターさん。驚きで言葉を失う彼の姿や、Lamey夫人と抱き合ってお礼を言い合った後に涙を流す姿を動画で見ることができる。警察官や一組の夫妻、勤務先のCEO、そして2000人もの人々を動かしたウォルター青年。集まりすぎた寄付金を、地元の学生たちを支える活動をしているBirmingham Ed Foundationに寄付することにしたという。彼の誠実さは、これからも多くの人生を変えていきそうだ。

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