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20年後の発見――湾岸戦争症候群は2種類の脳のダメージが原因だった

JPN Manatee

2013/06/25(最終更新日:2013/06/25)


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湾岸戦争は20年以上も前に起こった、イラクがクウェートに侵攻したことで始まった戦争だ。われわれ日本人からしたら、遠い出来事のように感じられるが、現在でも従軍した人のうち、約20万人もの人が苦しめられている症状がある。それが湾岸戦争症候群だ。

「砂漠の盾作戦」(1990年)や「砂漠の嵐作戦」(1991年)に従事した約70万人の軍人のうち、約1/3が影響を受けたと言われている。

アルツハイマー病から疲労感まで、症状が人によって変わる上、幅広いことからその存在自体を疑問視する声もある。だが一方では、湾岸戦争の間に有害な化学物質にさらされたことが原因で湾岸戦争症候群が起きているのではないかと考えられている

長年謎に包まれてきたこの症状だが、米ジョージタウン大学メディカルセンターにて2年間にわたり研究を行った結果、とうとう謎を解く鍵を見つけたと研究者たちは語る。

専門雑誌PLOS ONEに掲載された発表によると、研究者たちは28人の退役軍人に対して、まずは血圧や心拍数を調べ、さらに身体的なストレスの反応を診るためにMRIにかけたそうだ。

その結果、症状はそれぞれ脳の別の部分が損傷している、2つのグループに分けられた。

1)血圧や心拍数に作用する脳の一部が萎縮しているグループ

2)痛みを感じる脳の一部が萎縮しているグループ

研究者たちは、この発見が効果的な治療につながればいいと語っている。


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