
VanMoofより提供
配送用の箱にテレビの絵
VanMoofによると、その工夫とは全ての配送用段ボールに、自転車と液晶テレビの絵を印刷しているという。中身は自転車だけだが、なぜテレビまで描いているのだろうか。同社のメディア・コミュニケーション担当者に詳しい話を聞いた。
VanMoofより提供
出荷時の損傷は激減
───どのようにして段ボールに液晶テレビの絵を入れることになったのですか?2015年、我が社の自転車は、アメリカまで配達されることになりました。しかし、唯一の問題だったのは、アメリカまで届けられた商品のほとんどが、損傷を受けてしまっていたことでした。配送時に十分なケアがなされていなかったのです。そこで、我が社の共同創設者であるTies Carlier氏が、とてもシンプルなアイデアを出しました。我々の商品は、薄型テレビと同じぐらいの大きさなので、テレビの絵を入れてみてはどうか、というものでした。テレビは精密機器のため、配送する際には自転車よりも丁寧に扱われるという。「中にテレビが入っています」とは書かれていなくても、箱にテレビの絵が印刷されていれば、一見、中には精密機器が入っているのだと思われるだろう。同社はこの心理を利用したのだ。この方法を取り入れたところ、出荷時の損傷が7~8割も軽減したと語る。

VanMoofより提供
今回のアイデアが出てくるまでは、できることは全て試していました。より丈夫な箱にしたり、よりダメージを受けにくい梱包方法にしたり、いくつもの異なる配送会社にお願いしてみたり・・・。しかしテレビの絵を印刷した箱さえあれば、もう他のことを試す必要はなくなりました。───このユニークな工夫が、日本では話題になっているということをご存知ですか?このことについてどのように思われますか。
日本でこのアイデアが知られているとは、嬉しい限りです。この「通常」とは言えない珍しいアイデアで、より多くの人々にVanMoofを知っていただけたなら、なお幸せです。我が社は、通常とは違ったことを取り入れる社風があります。我が社の自転車は、人々がこれまでに経験したことがないくらい最適な街乗りであってほしいと思っていますので、購入していただいた商品は、完璧な状態でお届けする必要があるのです。面倒な問題を解決に導いた同社のこの工夫は、日本のネット上でも「素晴らしいアイデア」「これぞデザイン力」などと多くの人を驚かせているようだ。
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