清藤秀人さんの記事一覧

  • アカデミー賞レース第1弾|衝撃のクライム・サスペンス「スリー・ビルボード」

    アカデミー賞レース第1弾|衝撃のクライム・サスペンス「スリー・ビルボード」

    本年度のアワードシーズンも3月4日に発表される第90回アカデミー賞(R)に向けて佳境に入ってきた。そこで、賞レースを牽引する話題作を順次紹介していこう。まず最初は、今年のゴールデングローブ賞でドラマ部門の作品賞以下、最多4部門に輝いた「スリー・ビルボード」だ。同作は、映画の現場を誰よりも熟知するプロデューサーが選ぶ映画賞で、ゴールデングローブ賞よりむしろオスカーに近いと言われる全米製作者組合賞(

  • 来年こそメガヒットが出る!2018年ハリウッド映画、傾向と対策!!

    来年こそメガヒットが出る!2018年ハリウッド映画、傾向と対策!!

    全世界でほぼ同時公開された「スター・ウォーズ最後のジェダイ」がすでに興収6億ドルを突破したというニュースが飛び込んできた同じ頃、宣伝部から一通のファクスが届いた。何と、来年6月29日の日本公開が早くも決定している「スター・ウォーズ」のスピンオフ映画、「ハン・ソロ╱スター・ウォーズ・ストーリー」の告知ではないか!若き日のハン・ソロの秘密とチューバッカとの出会いを描く新プロジェクトで、主役を演じるオ

  • 2017年映画興収トップ10から読み解くヒット映画の法則!

    2017年映画興収トップ10から読み解くヒット映画の法則!

    2017年の映画界も決算期に入った。今年は何が当たったか?まずは興行収入トップ10の作品と数字をご覧頂こう。 2017年映画興収トップ10 1位/美女と野獣:123億6000万円 2位/ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅:73億円 2位/怪盗グルーのミニオン大脱走:73億円 4位/名探偵コナン から紅

  • フォースは伝承される!!「スター・ウォーズ╱最後のジェダイ」最速レビュー

    フォースは伝承される!!「スター・ウォーズ╱最後のジェダイ」最速レビュー

    「スター・ウォーズ╱最後のジェダイ」がいよいよ公開間近となった。去る12月10日にロサンゼルスで開催されたワールド・プレミアでお披露目された本作。その際、メディアはオリジナルへのリスペクトを優先した前作「フォースの覚醒」と比較して、監督と脚本を担当したライアン・ジョンソンの作家性が全面に押し出された新たな物語の幕開けを実感させると、とりあえず賞賛を贈っている。果たして、それは本当なのか?辺境の惑

  • 今年のクリスマスを飾る豪華寝台列車ミステリー「オリエント急行殺人事件」のスリルとサスペンス!!

    今年のクリスマスを飾る豪華寝台列車ミステリー「オリエント急行殺人事件」のスリルとサスペンス!!

    ミステリーの女王アガサ・クリスティの小説は過去に繰り返し映画化されてきた。巧妙に張り巡らせされたトリックと意外な犯人像が、名推理によって解明されていくプロセスは、上質のミステリー映画になりやすいし、ヒットが見込めるからだ。代表的な映画化作品は、孤島から出られなくなった10人が1人ずつ殺されていく「そして誰もいなくなった」(1945年と75年に映画化)。殺人事件の法廷に弁護側の証人として出廷した人

  • 「アベンジャーズ」にはない魅力は?DCコミックスのヒーローが集結「ジャスティス・リーグ」!

    「アベンジャーズ」にはない魅力は?DCコミックスのヒーローが集結「ジャスティス・リーグ」!

    今、ハリウッド映画のメインストリートはスーパーヒーロー軍団に占拠されていると言ってもいい。マーベルコミックの主役たちを束ねては拡散し、空前のヒットを連発する「アベンジャーズ」シリーズ、かなり後追いではあるが、トム・クルーズ主演の「ザ・マミー╱呪われた砂漠の王女」(17)を皮切りに、ユニバーサル映画のホラー作品をリブートしようと試みた「ダーク・ユニバース」。そして、バットマン、スーパーマンほか、D

  • 大ヒット映画「キングスマン」の続編には見逃せないメンズアイテムが凝縮!!

    大ヒット映画「キングスマン」の続編には見逃せないメンズアイテムが凝縮!!

    「サヴィル・ロウ」とは世界に名だたるロンドンの高級紳士服街。小説家のイアン・フレミングは代表作「007シリーズ」の中で、ジェームズ・ボンドが仕事着として愛用する仕立てのいいブリティッシュ・スーツは、すべてサヴィル・ロウ製だと記している。かつてはウィンストン・チャーチル元英国首相、そして、チャールズ皇太子を始めイギリス王室もこの街のVIPリストに名を連ねている。そのサヴィル・ロウがスパイ映画の舞台

  • 菅田将暉が号泣しながら解散ライブの舞台に立つ映画版「火花」の臨場感!!

    菅田将暉が号泣しながら解散ライブの舞台に立つ映画版「火花」の臨場感!!

    現役のお笑い芸人が書いた純文学が第53回の芥川賞を受賞して、原作者の又吉直樹が一躍時の人になったのは、思い返せば2年前の夏のこと。翌年には、Netflixと吉本興業がネット配信ドラマを制作し、そのまた翌年には前年に配信されたドラマをNHKが再編集して放送する。そんな最強のキラーコンテンツ「火花」が、今度は映画になった。メディアや形式が違っても、描かれるのはお笑いの魅力に取り憑かれた若手芸人たちが

  • R指定ホラー史上最大にして“最恐”のヒット作「イット」が本当に怖い理由

    R指定ホラー史上最大にして“最恐”のヒット作「イット」が本当に怖い理由

    秋に続々と公開される話題のホラー映画の中でも、一際異彩を放つのが「イット/“それ”が見えたら、終わり。」。「スタンド・バイ・ミー」や「ミザリー」で知られるモダンホラーの旗手、スティーブン・キングの原作の中でも、“最恐”と言われる代表作の映画化だ。まずは全米での反響が“最恐”。公開前にネット上にアップされた予告編の再生回数が、何と24時間で1億9,700万回という史上最多を記録。その後、9月8日に

  • イスタンブールの猫はペットじゃなく野良。究極の猫映画「猫が教えてくれたこと」

    イスタンブールの猫はペットじゃなく野良。究極の猫映画「猫が教えてくれたこと」

    今は空前の猫ブーム。今年、日本のペット市場で長年首位を守ってきた犬が、その座を遂に猫へ明け渡した。猫の国内の現存数は約1,000万匹、その経済効果は2兆3,000億円と言われている。すでに破綻濃厚な“アベノミクス”に対し、2015年に経済用語として浮上した“ネコノミクス”効果は、どうやらホンモノみたいだ。女性誌の猫特集やテレビの「岩合光昭の世界ネコ歩き」がブームを煽る中、ここ数年、劇場では毎年の

  • 失敗作か否か?全米で賛否両論「ブレードランナー2049」レビュー

    失敗作か否か?全米で賛否両論「ブレードランナー2049」レビュー

    今、映画界は「ブレードランナー2049」の全米興収が予想外に低かったことから、「失敗作か否か」という話題で持ちきりだ。失敗の理由としては、1982年にリドリー・スコットが監督した前作「ブレードランナー」を観ている層が40代以上の男性に限られている点、それを読み切れなかった配給元が幅広い世代をターゲットにしたプロモーションを展開しなかった点、そして、163分という上映時間、などが指摘されている。当

  • 猿のシーザーは理想のリーダー像か?ビジネスパーソン必見の映画「猿の惑星」最終章

    猿のシーザーは理想のリーダー像か?ビジネスパーソン必見の映画「猿の惑星」最終章

    未知の惑星に不時着し、そこに住む進化した猿たちの奴隷と化した宇宙飛行士が、脱出を試みた先の浜辺で朽ち果てた“自由の女神像”を発見して号泣する。彼が、そして観客が未知の惑星と思っていたのは、あろうことか、未来の地球の惨めな姿だったのだ……。人類の未来像を最後はタイムスリップを用いて大胆に予測し、SF映画史にその名を刻む「猿の惑星」は、その後、続編4作が製作されるほどの人気シリーズとなり、一旦終了。

  • 敏腕パイロットからコカインの運び屋に?トム・クルーズが体を張って演じる最新映画は実話かホラ話か

    敏腕パイロットからコカインの運び屋に?トム・クルーズが体を張って演じる最新映画は実話かホラ話か

    ジョニー・デップ、ブラッド・ピット、キアヌ・リーヴスと、みんな各々の方法で50代のキツい坂を乗り切ろうとしている中で、彼らと同世代でありながら、今もメジャースタジオ(キアヌの「ジョン・ウィック」は独立系)が製作するアクション映画の看板スターとして、文字通り、体を張っているのがトム・クルーズ(55歳)だ。彼が“最後のハリウッドスター”と言われるのはそのためだ。トムが現在撮影中の「ミッション・インポ

  • 働くすべての人に元気をくれる!闘うリケジョたちの勇姿が眩しい映画「ドリーム」がついに公開

    働くすべての人に元気をくれる!闘うリケジョたちの勇姿が眩しい映画「ドリーム」がついに公開

    もうすっかり過去の出来事みたいだが、今年の第89回アカデミー賞(R)で作品賞候補となった8作品の内、7作品はすでに様々な形で日本公開済みだ。5作品は幸運にも劇場公開され、「最後の追跡」はNetflixでストリーミング配信、「フェンス」はDVDスルーとなった。そして、全米公開から遅れること9ヶ月、作品賞最後の候補作「ドリーム」が、やっと今月末、劇場公開となる。この作品、当初副題に記されていた“私た

  • 日本人も目から鱗!“日本”が凝縮されたストップモーションアニメ「KUBO」の見どころ

    日本人も目から鱗!“日本”が凝縮されたストップモーションアニメ「KUBO」の見どころ

    昨年度の映画賞レースに於いて、実に83ノミネート、うち27受賞というとてつもない快挙を成し遂げたストップモーション・アニメーションがある。アカデミー賞の長編アニメ部門では、受賞作「ズートピア」や「モアナと伝説の海」などと並んで候補に挙がり、同賞の視覚効果賞でもCGIですべての動物と背景を描き切った「ジャングル・ブック」に敗れたものの、ストップモーションアニメ作品としては「ナイトメアー・ビフォア・

  • まるでパンクロックのMV? シャーリーズ・セロン主演のスパイ映画「アトミック・ブロンド」

    まるでパンクロックのMV? シャーリーズ・セロン主演のスパイ映画「アトミック・ブロンド」

    現在公開中の「ワンダーウーマン」は、セクシーなだけのアメコミ・ヒロインの枠を軽く飛び越え、どんな場面でも信念を曲げないパワフルでしなやかな女性像を確立して、世界的ヒットを打ち立てると同時に来年のオスカー候補の呼び声も高い。女性監督としてハリウッド映画史上最高の収益をあげたパティ・ジェンキンスは、2019年公開予定の続編でもメガホンを任されることになった。男社会のハリウッドで気を吐いているのは女性

  • 米映画批評サイトで今年最高の99%を獲得!スリラー映画を超えた「ゲット・アウト」が衝撃的すぎ!!

    米映画批評サイトで今年最高の99%を獲得!スリラー映画を超えた「ゲット・アウト」が衝撃的すぎ!!

    「全米が泣いた!」「今年最高のオープニング記録樹立!」「本年度アカデミー賞最有力!」……。日本公開を前に多くのハリウッド映画が用いる代表的なキャッチフレーズである。しかし、最近よく目にするのは、「映画サイト“RottenTomamoes”で90%の絶賛」というキャッチではないだろうか?“Rotten Tomamoes”とは映画評論家による映画レビューを1箇所にまとめたサイトで、開設されたのは19

  • 現地の臨場感が凄い!映画「エルネスト」で日本とキューバの知られざる繋がりをオダギリジョーが熱演

    現地の臨場感が凄い!映画「エルネスト」で日本とキューバの知られざる繋がりをオダギリジョーが熱演

    キューバと日本は、カリブ海と極東の違いはあるにせよ、同じ形状を持つ島国同士。野球では世界のタイトルを奪い合うライバル同士でもある。さらに歴史の細部を紐解くと、両国の間には意外な交流があったことを教えてくれるのが映画「エルネスト」だ。物語は、第二次大戦終結から14年が経過した1959年7月、アメリカ軍による原爆投下で壊滅的な被害を被った広島から始まる。この地に、後のキューバ首相フィデル・カストロと

  • オリンピック誘致でも暗躍したロビイストを描く「女神の見えざる手」はブランド通も必見の艶やかさ!

    オリンピック誘致でも暗躍したロビイストを描く「女神の見えざる手」はブランド通も必見の艶やかさ!

    ハリウッドスターとハイブランドの付き合いは長い。オードリー・ヘプバーンとジバンシー、グレース・ケリーとエルメス、ジェニファー・ローレンスとディオール、リリー=ローズ・デップとシャネルが、イメージモデル、またはミューズという形で互いにコラボして来た。同じくスイスの高級時計及びハイジュエリーブランド、ピアジェから“インターナショナル・アンバサダー”に任命されているのが、ジェシカ・チャステインだ。近年

  • 進化型エイリアンが人体を食い千切る!! 新アイテム満載の映画「エイリアン:コヴェナント」

    進化型エイリアンが人体を食い千切る!! 新アイテム満載の映画「エイリアン:コヴェナント」

    SF映画と言えば「スター・ウォーズ」。マニアなら「ブレードランナー」。SFスリラーが好きな人にとって「エイリアン」は外せないだろう。 偶然なのか、今年は代表的な3作を引き継ぐ最新作が相次いで公開される。実に35年ぶりとなる続編「ブレードランナー2049」が10月27日、「スター・ウォーズエピソード8/最後のジェダイ」が12月15日、そして、日本公開間近(9月15日)なのが「エイリアン:コヴェナン