風通しの良い環境、じっくり成長できる環境、即戦力が求められる環境など、働く環境は会社によってさまざま。皆さんはキャリアを考えるにあたって、どのような環境を重視していますか?
株式会社Buffの古山大晟さん(19)は、「常に自分が“一番下”と思える環境に身を置くことにこだわっています」と話します。
キャリアをどのように選択しているのか?選んだ環境でどう仕事に向き合っているのか?取材しました。
営業を科学する「Buff」
株式会社Buffは「営業を科学する」をコンセプトに、企業の営業組織を強化するプログラムを提供しています。
営業組織向けSaaS「SALESCORE(セールスコア)」は、一流の営業組織の型がインストールできる営業に特化したダッシュボード。SFAと併用することで、営業メンバーの各種KPIをわかりやすく一覧表示し、データドリブンな強い営業組織作りをサポートします。
大学1年で、営業としてキャリアをスタート
古山さんは、高校生の頃に経営者に憧れを抱くようになり、大学1年の2月にプログラミングスクールを運営する企業の営業パーソンとしてキャリアをスタート。営業活動ではひたむきに“量”を追求し続けた結果、入社2カ月で営業成績トップになり、その翌月にはマネージャーに昇格しました。
その後、営業の本質や強い営業組織になるための改善策を知りたいと考え、Buffに転職。現在は大学を休学し、SALESCORE事業部にて営業・CSを担当しています。
-----大学1年生でファーストキャリアをスタートした経緯を伺ってもよいですか?
古山さん:Twitterのつながりで、プログラミングスクールを運営している企業の経営者と面談したのがきっかけです。
その時に聞いた「誰もができることを誰よりもやることが重要」「自分を変えるには環境を変えること」という言葉が心に深く刺さり、同社での仕事を通してもっと上のステージに行きたいと考え、営業パーソンとして働くオファーを快諾しました。
-----現在、大学を休学されているそうですが、いつの時点で休学を決断したのですか?
古山さん:働き始めて2カ月経った頃です。営業成績がトップになり仕事が軌道に乗ったタイミングだったので、このまま大学に戻るのはもったいないと考え、休学することにしました。
-----就職・休学・転職など、進む道を決断する際に、「これだけは譲れない」とこだわったことは?
古山さん:一番譲れなかったことは、自分が常に一番下っ端である環境に飛び込むことです。
自分が一番下な環境に身を置くことで、周りの人々からいろいろなことを吸収し、成長していきたいと思っています。
-----決断するのは勇気が必要ではありませんでしたか?
古山さん:まだリスクもない年齢ですし、環境を変えること=ステップアップと捉えているため、楽しみやワクワクしかありませんでした。
ひたむきに“量”を追求
-----1社目の会社ではひたむきに“量”を追求して成果を出したそうですが、具体的には?
古山さん:営業ではひたすらアポ取りをして、お客様との接触機会を増やすことを心がけました。
2位の営業担当者に1.5倍から2倍の差をつけることを目指して、SNS・知り合いからの紹介・路上での声掛けなど、1日のうち15~17時間は営業活動に費やしていましたね。
また、他のメンバーの商談に同席したり商談の録画を見たりとインプットの量も追及しましたし、社内会議は関係のないものも全て出席しました。
-----社内会議に積極的に参加したことで、どのような効果がありましたか?
古山さん:ビジネスにおける解像度が上がりました。
会社の方針や目指しているもの、抱えている課題とその解決策などが見えてきましたし、会議を通してビジネスにおける物事の捉え方や方針の策定方法なども学ぶことができ、とても勉強になりました。
「営業はサッカーのフォワードに似ている」
-----1社目でも現在の会社でも営業をされていますが、もともと自分から営業を希望したのですか?
古山さん:自分から希望したわけではなく配属で営業に就いたのですが、いま振り返ると、営業としてキャリアをスタートできて良かったと思います。
-----なぜですか?
古山さん:営業は量をこなせば結果がついてきますし、成果が見えやすく、やりがいも感じられる仕事だからです。
僕は小学生の頃、サッカーでフォワードをしていたのですが、営業の仕事は仲間のパスを受け取って最終的にゴールを決めるフォワードに似ていると思います。
開発やマーケ、人事など、社内のさまざまなメンバーが一丸となって営業活動しやすい環境を整えて、営業につないでくれます。そうしてパスを受け取って、最後にゴールを決めるのが営業です。
重要な任務なのでプレッシャーも大きいですが、ゴールを決めた爽快感を最前線で味わうことができます。
不安=何をしたら良いかわからない状態
-----これまでを振り返って、「これが成長につながった」と思える学び・経験・行動を教えてください。
古山さん:まだ成長している途中ですが、Buffに入社後、2つの要因で営業力を伸ばすことができていると感じています。
1つ目は、アポの前後に報告する仕組みです。
Buffでは商談をする前に、これから商談をする取引先について仮説を立て、どのような提案をするか報告する仕組みがあるのですが、それにより仮説力を磨くことができます。
また、商談後には、実際に自分が行った商談について上司がフィードバックしてくれる場が設けられています。これにより、問題点や改善点が洗い出され、ヒアリングや提案の水準が高まるとともに、新たな視点の発見にもつながります。
-----2つ目は?
古山さん:営業活動のKPIを毎日見ることです。
自社の営業SaaS「SALESCORE」で1日5回以上はKPIを確認しているのですが、「今の達成度はどのくらいか?」「達成するためには、あとどのくらいのアクションが必要なのか?」といった進捗を把握することで具体的なアクションにつながり、目標達成に近づくことができています。
-----これまでに、くじけそうになったり困難を感じたことはありますか?
古山さん:入社してから初受注を取るまでに2カ月程かかり、その間は「がんばらないと…」と焦る気持ちが少しありました。
-----そのような時、モチベーションをどうやって高めていますか?
古山さん:「早く成果を出してやるぞ!」と結果を出すことをモチベーションにしていました。
僕は自分の成長に強い関心を持っていて、結果を出すことが嬉しくてたまらない性格なので、成長することと結果だけがぶれないモチベーションになっています。
-----なかなか結果につながらなかった時、不安にはなりませんでしたか?
古山さん:なりませんでした。
不安というのは、“何をしたらよいかわからない”ことに起因しているのではないでしょうか?
Buffでは自社の営業SaaS「SALESCORE」を使って営業活動をしているのですが、現状やこれからすべきことなどが可視化されて明確になっているので、不安になることはありません。
量をこなし、結果を蓄積して改善し続ける
-----挑戦したいこと・成し遂げたいことなど、ビジョンを聞かせてください。
古山さん:目的を実現するための手段・原動力として、Buffと僕自身のファンを増やしたい。お客様の役に立つ努力をして、実際に役に立ち、ファンになってもらって、それによって自分がさらに成長するサイクルを回していきたいと思っています。
Buffには既にファンと言えるような方が多くいらっしゃいます。それは、Buffが掲げている概念を発信し、それを自ら率先して実行して広め、結果を出しているからです。
僕もBuffのように行動することで、「古山さんだから買いました」と言っていただけるような営業パーソンになりたいと考えています。
-----最後に、これからキャリアを切り拓いていこうとしている同世代や若手ビジネスパーソンに向けて、メッセージをいただけますか?
古山さん:難しい質問ですが、伝えたいことは2つあります。
1つ目は、量を追求すること。若者の唯一無二の強みとも言える“量の追求”をひたすら行うことが大切だと思います。
2つ目は、量をこなすことで得た結果をデータとして蓄積し、改善点を科学すること。このサイクルを回し続けることで成長や成果につながっていくのではないでしょうか。
常に“自分が一番下”と思える環境に飛び込み、とことん量をこなすことで、さまざまなことを吸収してスピィーディーに成長している古山さん。“成長・結果”というこだわりの実現に向け、ひたむきに仕事に向き合っている姿に勇気をもらいました。
働く環境はさまざまですが、古山さんのように“自分の理想や目標を実現できるか”という判断軸も環境を選ぶ一つの指標になりそうです。そうして選んだ環境で、徹底的に仕事に向き合うことが、理想や目標に近づくための近道なのかもしれませんね。
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