人生の中で長い時間を占める仕事。仕事とポジティブに付き合うことができれば、より人生を楽しめるかもしれません。
仕事を前向きに楽しんでいる若手ビジネスパーソンは、どのように仕事に向き合っているのでしょうか。
株式会社温泉道場 新卒社員の星成美さん(23)は、「仕事を楽しむためには視点を変えることが大切」と話します。
社会人1年目として“視点を変えるスキル”をどのように活かしているのか?仕事を楽しむために実践していることとは?取材しました。
おふろから文化を発信する「温泉道場」
株式会社温泉道場は「おふろから文化を発信する」という企業理念のもと、「おふろcafe(R)」ブランドをはじめとする温浴施設やリゾート施設の運営・コンサルティング、地域事業投資再生支援を展開。
業界での新たな価値創造・地域活性化への貢献・人材の育成を目指して活動しています。
仕事を通して、2つの“やりたいこと”を実現へ
星さんと温泉道場の出会いは、星さんが出場した大学のミスコンに温泉道場が協賛していたのがきっかけだとか。
温泉道場のメンバーと親しくなり、進路の相談をしたり温泉道場についての話を聞いたりするうちに、「ここでなら自分のやりたいことができるかもしれない」と考え、2021年4月に同社に新卒入社。
現在はブランドデザイン室に所属し、店舗の販促物や動画作成、SNS運営などを幅広く担当しています。
-----現在のキャリアにたどり着くまでの道のりを聞かせてください。もともと美術・デザイン系の学校に通っていたのですか?
星さん:もともとは子どもに関わる仕事に興味があり、大学は教育学部で養護教諭(保健室の先生)を目指していました。
転機が訪れたのは、大学時代に経験した児童相談所でのアルバイトです。実際に子どもや福祉に関わる中で“子どもたちが輝ける地域の居場所づくり”に興味を持ち始め、自分のやりたいことを実現する場として学校だけではなく、もっと幅広い視点でキャリアを考えてみることにしました。
そのような中で出会ったのが温泉道場です。ミスコンがご縁で温泉道場のメンバーの方と知り合い、温泉道場と関わりを深める中で、就職先として考えるようになりました。
-----温泉道場のどのような点に魅力を感じたのですか?
星さん:地域とのつながりやローカルでの事業展開を大切にしている点です。ここでなら、先ほどお話した“子どもが輝ける地域の居場所づくり”に取り組める可能性があると考えました。
また、私は福島・会津の温泉街出身なのですが、地元の温泉街が年々廃れていくのを肌で感じ、“大好きな会津をもっと魅力のある場所に変えるために何かできることはないか”と常々思っていました。
この2つの“やりたいこと”を温泉道場でなら実現できるかもしれないと思ったのです。
こだわったのは、挑戦・成長し続けられる環境
-----ファーストキャリアを選ぶにあたって「これだけは譲れない」とこだわったことは?
星さん:いろいろなことを吸収して成長していける環境です。
業務内容やキャリアの道筋が定まっている仕事ではなく、いろいろなことに挑戦できる環境に身を置くことで、たくさんのことを吸収し、成長し続けたいと考えました。
このこだわりが、養護教諭ではなく温泉道場をファーストキャリアとして選んだ理由の一つでもあります。
-----他に、就職先として温泉道場を選んだ決め手はありますか?
星さん:「自分のやりたいことを実現できる可能性があること」と「働いているメンバーの人柄に惹かれたこと」です。
「リーダーを輩出する」「地域で活躍する人材をつくる」というビジョンに向けて一丸となって行動している温泉道場のメンバーの方々が、とても魅力的だと感じました。
アドバイスを素直に受け入れて実践
-----新卒社員としてどのように仕事に向き合ってきましたか?
星さん:「この会社に入社すると自分で決めたからには、どんなことがあっても前向きに挑戦してみよう」という覚悟を入社時から持ち続けています。
-----デザインという未経験の仕事は大変だったのでは?
星さん:「デザインって何?」と右も左もわからない状態からのスタートだったので、日々の学びを素直に受け取って挑戦してみる姿勢を心がけていました。
先輩や上司に教えてもらったことを素直に吸収するのはもちろん、わからないことがあれば本やYouTube上のレクチャー動画などを活用してその日のうちに解決し、翌日には“できる状態”にしておくよう努めていました。
-----これまでを振り返って「これをやって良かった」ということは?
星さん:温泉道場の行動指針や社長・上司のアドバイスを素直に受け入れて実践したことです。
温泉道場には“素直、勉強好き、プラス発想”という行動指針があり、また、社長や上司からも常日頃から「現場に活かすための知識を、流行りの店舗に実際に足を運んだり、本を読んだり、人に会ったりすることで身につけたほうが良い」とアドバイスしていただいていました。
私はもともと読書があまり好きではなかったのですが、そのアドバイスに従って本を月5冊以上は読むようにしました。また、休日などを利用して、都内や県外の温浴施設に実際に足を運びました。
その積み重ねがアウトプットにつながり、企画を始めとする仕事のさまざまな場面で活きてくるようになりました。
できない中でも“できること”を考える
-----くじけそうになったことはありますか?
星さん:知識・経験不足などから、仕事を依頼された際に「求められるクオリティや納期を達成するのは、自分には無理なのではないか…」と及び腰になってしまうことがありました。
-----それをどう乗り越えましたか?
星さん:スキルを今すぐ高めるのは簡単ではないので、視点を変え、できない中でもできることを考え、そこにとことん注力することにしました。
例えば、コミュニケーションです。依頼者と密にコミュニケーションを取って相手のニーズを深掘りすることで、知識や経験不足を補うことができるのではないかと考え、懸命に取り組みました。
また、店舗の販促物を作る上で、店舗での経験がないことが自分の中でネックだったため、自社のSNSはもちろん、日々の店舗の日報や個人の日報から積極的に情報を拾うのを日課にしています。
そのように“できること”にとことん取り組み、できないことは先輩や上司に教えてもらいながら一つひとつ学んでいくようにしています。
-----モチベーションはどのように維持していますか?
星さん:もともと新しいことに触れるのが好きだったので、新しいことだらけの仕事に苦痛を感じることはありません。
最初の頃は、“できないこと”が気になって落ち込むことも多かったですが、今は視点を変えて「できないところは一歩一歩学んでいこう」「できること・得意なこと・活かせることを前面に出して、積極的に取り組もう」と考えています。
また、好きなことや得意なことを積極的に業務の中に取り入れることも、モチベーション維持に役立っていますね。
-----好きなこと・得意なことをどのように仕事に取り入れているのですか?
星さん:好きなこと・得意なことに関する仕事があったら、手を挙げてその仕事を担当させてもらっています。
例えば、SNSや動画編集です。SNSは私にとって身近な存在だったので、店舗やイベントのSNS運営の話があった際に「やってみたいです!」と手を挙げました。
動画編集は会社に入ってから始めたのですが、やっていく中で面白さを感じたので、動画編集の仕事が発生した際には「やります!」と手を挙げて引き受け、自分で勉強しながら日々できることを増やして取り組むようにしています。
視点を変えて、楽しさを見出す
-----実現したいこと・成し遂げたいことなど、これからのビジョンを聞かせてください。
星さん:大きな夢は、生まれ育った会津を「住む人が魅力を伝えたくなる場所」「大人になってもう一度訪れたくなる場所」にすることです。私が大学で学んできた“教育”と会津をかけ合わせた事業をつくって、会津の活性化に貢献したいと思っています。
身近な目標としては、デザイン経営の知識をさらに身につけて仕事の幅を広げ、自分がリーダーとして地域と関わる仕事につなげていきたいと思っています。
-----「仕事を楽しんで、前向きな日々を過ごしたい」と考えている同世代に向けて、メッセージをいただけますか?
星さん:好きなことをそのまま仕事にできれば最高ですが、それはなかなか難しいと思います。
そこで、視点を変えて、「自分の好きをどう活かせるか」「自分がやりたいことに、その仕事がどうつながっていくのか」を振り返るようにしています。
そうすると、少し嫌だなと思うことでも「この経験は学びになる」とポジティブに向き合え、仕事が楽しくなります。
仕事を楽しむためには、視点を変えて取り組むことがとても大切なのではないかと思っています。
「未経験だから…」「新卒だから」と足りない部分に落ち込むのではなく、視点を変えて“自分ができること”に目を向けて全力で取り組んでいる星さん。仕事を通して“やりたいこと”をどのように実現していくのか、今後の活躍が楽しみです。
これからの長いキャリア、仕事に行き詰ったり、楽しさを見いだせなかったりして悩むこともあるでしょう。
そのようなときは、星さんのように、できることに目を向け、仕事を楽しむための新しい視点を探してみてはいかがでしょうか。意外な解決策が見つかるかもしれませんよ。
出典元:温泉道場
出典元:おふろcafé utatane
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