キャリアを考える中で、「本当にこの会社でいいのかわからない」「やりたいことが見つからない」と悩んだことはありませんか?
コミューン株式会社 2年目社員の平尾和哉さん(24)は、「自分は何がしたいのか?」「本当にこの環境がベストなのか?」と自分自身と向き合い続けることで、心から“ここで働きたい”と思える環境に出会うことができたといいます。
日々何を考え、どのように仕事やキャリアに向き合っているのか、取材しました。
企業とユーザーが融けあう社会を実現する
コミューン株式会社は、“企業とユーザーが融けあう社会を実現する”をミッションに掲げ、2018年に創業したベンチャー企業。
自社に最適な顧客ポータルをノーコードで簡単に構築・運用でき、顧客・ユーザーコミュニケーションのワンストップ化が可能なカスタマーサクセスプラットフォーム「commmune(コミューン)」を提供しています。
内定辞退し、新たな軸で就活をやり直す
平尾さんはインターンを経て2020年4月に同社に新卒入社。現在はインサイドセールスとして見込み客との打ち合わせ創出や問い合わせ対応、自社セミナーへの登壇などを主に担当しているそうです。
-----ファーストキャリアを決めるまでの道のりを聞かせてください。
平尾さん:就活を始めた当初は「できるだけ当事者意識を持って仕事に取り組むために、全体の意思決定に近いポジションで働きたい」という想いのもと、新規事業に積極的に取り組んでいる企業などを中心にみていました。
そうして、ある企業に内定をいただいたのですが、内定者インターンを通じて社員や働き方に触れる中でカルチャーにフィットしないことが鮮明になってきたため、就活をやり直すことにしました。
内定をいただいた会社はとても居心地が良かったのですが、私が求めていたのは居心地ではなく、“尖っていても良いから大きな夢や目標を熱く語る人たちの中で切磋琢磨して自分を成長させる環境”だったと気づいたからです。
その後、「できるだけ早い段階で、優秀かつ熱意のある人達の側で働く」「自分が興味を持っている“コミュニティ”領域」を新たな軸として就活を再開し、コミューンに出会いました。
-----なぜ“コミュニティ”だったのですか?
平尾さん:大学時代に立ち上げた留学支援団体でネットワークを活かして大規模なイベントを開催したりつながりを生み出したりした経験から、「コミュニティは事業上の戦略にもなり得るのではないか」と可能性を感じていました。
-----就活で「これだけは譲れない」とこだわったことはありますか?
平尾さん:自分のがんばりによって新しいチャレンジができる環境に一貫してこだわりました。新しい挑戦ができない環境では、成長が鈍化してしまうと考えたからです。
募集がなくても諦めず、想いを伝えた
-----ファーストキャリアにコミューンを選んだ決め手は?
平尾さん:まさに私が興味を持っている“コミュニティ”という領域でビジネスを展開しているスタートアップだからです。
ネット上でコミューン創業者の記事を見つけたのをきっかけに、関係するnoteや公開されている情報を読み込むうちに「ここで働きたい」という想いが固まりました。
-----当時インターンや新卒採用をしていなかったそうですが、どうやってジョインしたのですか?
平尾さん:SNSのダイレクトメッセージで、創業者に「ここで働きたい」という想いを伝えたところ、面談をしていただけることになりました。
面談では、コミュニティがどう企業の収益に寄与するか、かねてより考えていた事業プランを持参。事業に対する解像度を少しでも高めるため、公開されている関連コンテンツは全てに目を通し、自分なりの意見を持つようにして臨みました。
そうした姿勢に関心を持っていただき、現在も一緒に働くことができているのではないかと考えております。
-----かなり念入りに準備していたのですね。
平尾さん:他にもできることは全てやって面談に臨みました。
正午に代官山の蔦屋に集合して面談する約束だったのですが、代官山の蔦屋はいつも混んでいて席が空いていることはめったにありません。
「もしかすると、徹底力を見抜くためのテストなのでは?」と考え、オープンと同時に入店して一番良い席をとって面接に臨みました。(入社後にその話をしたところ、席を確保することは選考には全く関係がなかったと言われました。笑)
インターンで学んだ3つのこと
-----インターン時代を振り返って「やって良かった」「成長につながった」ということを教えてください。
平尾さん:インターンを通してさまざまなことを学びましたが、今でも特に意識しているのは「プロフェッショナルであろうとすること」「“コト”に向かう」「グリット(やり抜く力)」の3つです。
インターンだからといって期待値を下げるのではなく、いちビジネスパーソンとして高いアウトプットを求められたことで、「インターンだからできない」「まだ経験が浅いからお手柔らかに」と必要以上に自分を卑下したり謙遜したりせず、プロフェッショナルであろうとすることを心がけて目の前の仕事に向き合う姿勢を身につけることができました。
-----2つ目の「コトに向かう」とは?
平尾さん:何かあったときに、“コト”と“人”を分けて考えることです。
“コト”に向かいきれていないと、厳しいフィードバックをされた時に、自分を否定されているかのように感じてしまいます。
しかし、“コト”にフォーカスできていれば、指摘やフィードバックを自己実現に向けた養分だと捉えることができ、相手への感謝の気持ちが生まれます。そうして積極的にコミュニケーションを取れるようになることで、成長の加速につながります。
-----3つ目の「グリット(やり抜く力)」は?
平尾さん:上司や先輩が言ったことを全て受け止めて、徹底的にやり抜くことです。それを続けることで、自分ができることの範囲が広がり、道が見えてくると思います。
与えられた目標達成+αを考える
-----大変だったことや困難を感じたことはありますか?
平尾さん:入社1年目の終わり頃、全社会議で当時私一人しかいなかったインサイドセールスチームについて「レベルの低いインサイドセールスを、もっと強化していかないといけない」という意見が出ました。
今なら、その意見の意図はインサイドセールスの体制を整えることや人を増やすことの必要性を訴えていたのだとわかりますが、当時は「目標は達成しているのに、なぜこんなことを言われないといけないんだ」と、とても悔しく辛い思いをしました。
-----それをどう乗り越えましたか?
平尾さん:その出来事をきっかけに、与えられた目標をただ達成するだけでなく、もっと高い目線や当事者意識を持って、何が必要なのか自分で考えることの重要性に気づくことができました。
それからは、わからないことだらけなりに中長期的な視点を持って活動するように心がけています。
何のために努力しているのか考え続ける
-----実現したいこと・成し遂げたいことなど、ビジョンを聞かせてください。
平尾さん:コミューン創業者の高田さんが大切にしている「ノブレス・オブリージュ」という考え方に私も強く共感しており、社会を構成する当事者の一人としてあるべき判断・行動を果たせるようになりたいと考えています。
ノブレスオブリージュとは、社会的立場のある人はそれ相応の社会的責任や義務を負わなければいけないという考え方です。
私は以前から“自分の豊かさだけを追い求めるのではなく、何かしらの形で世の中の力になりたい”という想いを持ち続けており、自分の成長を通して、世の中に対してできることの範囲を広げていきたいと考えています。
-----最後に、「仕事を楽しみたい」「充実した毎日を過ごしたい」と考えている同世代に向けて、メッセージをいただけますか?
平尾さん:“何のため”にいま努力や苦労をしているのかを考え続けること、ブレない目的を持つことが大切だと思います。
私の場合は、“誰かのために努力できる自分”を見つけられたことがきっかけとなり強くなれた経験があります。
チャレンジできる環境があるのは、多くの人に支えられている証拠だと思います。そのため、目的を“自分のため”だけに限定せず、広い視点で考えてみると、中長期的な強さになってくるかもしれません。
また、何かするときにスキル不足などが原因でためらうことがあるかもしれませんが、自分のマインド・スタンスを変えることで解決することって実は多いのではないでしょうか。
そう考えて、諦めず一歩踏み出すことで、チャレンジする回数や気づきに出会う回数が増え、成長スピードを加速することができるかもしれません。
居心地の良い環境を自ら捨て、ゼロから就活を再開した平尾さん。“自分の心はどこに向かっているのか”に向き合い続けることでチャンスを切り拓き、掴んだチャンスに全力で向き合う姿に力強さを感じました。
就活や仕事に疑問を感じることがあったら、「自分はどんな環境を求めているのか」についてあらためて考え直してみてはいかがでしょうか。自分にしっかり向き合うことで、より良いキャリアのヒントが見えてくるかもしれません。
出典元:コミューン
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