働き方改革やコロナ禍により、キャリアが多様化している昨今。「他人のキャリアが眩しく見える」「キャリアの築き方がわからない」と悩んでいる人は少なくないのでは?
株式会社M&Aクラウド 新卒2年目の南戸聡和さん(26)は消防士として働く中で起業を志し、大学に進学。会社立ち上げからIPOやM&Aによるイグジットまでの流れを調べていく過程で出会った同社にインターンを経て入社し、現在は営業本部にて潜在顧客や見込み顧客の獲得、商談供給数の増大をミッションとするリードチームのリーダーとして働いています。
自らのキャリアにどのように向き合っているのか、取材しました。
テクノロジーの力でM&Aに流通革命を
株式会社M&Aクラウドは「テクノロジーの力でM&Aに流通革命を」をミッションに、オンラインM&Aマッチングプラットフォーム「M&Aクラウド」を運営しています。
「M&Aクラウド」は、買い手企業が求人ポータルサイトのようにWeb上へ窓口を設置して売り手企業を集め、売り手企業は売却手数料無料で買い手企業の情報を閲覧して直接打診のコンタクトをとることができる、従来のM&Aから発想を転換した画期的なM&Aマッチングプラットフォームです。
スムーズでミスマッチの少ないM&Aを実現しており、直近では売り手の登録社数約6000社、買い手の掲載社数約450社など、急速な成長を遂げています。
起業を志し、消防士から転身
南戸さんは高校卒業後に約1年間消防士として働いた後、起業を志して大学に進学。起業を目指していたため就活は全くしていなかったそうですが、インターンをきっかけに同社に入社しました。
-----消防士をしていたのですか?
南戸さん:はい。東日本大震災で懸命に活動する救助隊の姿に憧れたことや、工業高校で学んでいた建築の知識を活かせることから、消防士というキャリアを選びました。
-----起業を志したきっかけは?
南戸さん:同じ消防署の救急隊に、外資系企業出身でめちゃくちゃ仕事の生産性が高くて視野が広い方がいまして、とても尊敬していました。
その方からいろいろとアドバイスを受けるうちに、若いうちにもっと広い世界を見て成長したいと思うようになり、起業という新しい目標を見つけました。
消防士という仕事からはキャリアチェンジしましたが、消防の仕事は今でも大好きで、M&Aクラウドにおいても社内の自衛消防組織にて初期消火班を任されています。
仕事を選ばず目標にコミット
-----M&Aクラウドにジョインした経緯を聞かせてください。
南戸さん:起業を目指し、会社立ち上げからIPOやM&Aによるイグジットまでの流れを友人たちと調べていく中で、M&Aクラウドに出会いました。
M&A業界のディスラプターとして挑戦している姿に魅力を感じるとともに、「将来起業するにあたって、同社でのインターンは有意義な経験になるのでは」と考え、インターンに応募。半年間のインターンを経て新卒社員として入社しました。
-----数ある企業の中からM&Aクラウドを選んだ決め手は?
南戸さん:低成長が続く日本において、M&Aは稀有な成長産業の1つです。その中で、業界の変革に挑んでいるのがM&Aクラウドです。
将来の起業を見据えたキャリアを考える上で、これだけホットな領域でスピーディーかつ挑戦的に活動しているスタートアップで働くということは、僕にとってはかなり魅力的でした。
また、代表の及川と前川が掲げる「テクノロジーの力でM&Aに流通革命を」「時価総額10兆円を目指す」というビジョンの大きさに惹かれたのも決め手となりました。
-----インターンから新卒入社するにあたり、何が評価されたと思いますか?
南戸さん:当時のM&Aクラウドは設立してまだ数年しか経っておらず、会社としても営業本部としてもまだまだ体制が整っていませんでした。そのような中で、仕事を選ばず目標にコミットしてきた泥臭さを評価していただけたのかもしれません。
起業という目標を見据えて自分の総合力を上げるためにも、営業の仕事はもちろん、マーケティングやライティングなど、人手が足りないチームの仕事に積極的に関わって全力を出し続けていました。
人力車の車夫を経験し、苦手意識を克服
-----営業という職種は自分で希望したのですか?
南戸さん:実は、M&Aクラウドのインターンには、当時唯一募集のあったライター枠で応募しました。
そして面接の際に何としてもこの会社に入社してコミットしたいという熱い想いを伝えたところ、メンバー強化を検討していた営業本部で働くことになりました。
-----営業の仕事に難しさは感じませんでしたか?
南戸さん:もともとの性格でいえば、僕はあまり営業が得意ではない方だと思います。
しかし、営業は何の仕事をするにしても役立ちますし、将来起業するにしても必要になるスキルだと思っていました。
そのため、営業への苦手意識を克服すべく、大学時代には4年間、浅草で人力車を引く仕事をしていました。実践を通して、人に声をかけたり交渉したりするコミュニケーション経験を積み重ねることで、苦手意識を減らしていきました。
その甲斐もあってか、インターンで営業に配属された時は特に抵抗は感じませんでしたね。
-----どのようなことが評価されてリーダーに抜擢されたと思いますか?
南戸さん:「全ての企業をバイヤーにする」という営業本部のミッションに共感し、目標数字の達成に向けて当事者意識を持って愚直に業務を遂行し、コミットしてきたことが評価されたのだと思います。
また、仕事を選ばず引き受けるフットワークの軽さも評価していただいた点かもしれません。
部署を超えてコミュニケーションを大切に
-----これまでを振り返って「これをやって良かった」「成長につながった」ということは?
南戸さん:幅広く他の部署の人たちと積極的にコミュニケーションをとったことです。
部署の垣根を越えていろいろな人と積極的に関わることで、自分が所属している営業本部の果たすべき役割を再認識するとともに、業務を進めるにあたって必要となる社内の連携などについて知ることができました。
例えば、必要リード数を確保するためのマーケティング担当者とのコミュニケーション、成約後に制作チームやカスタマーサクセスを担う部署へ情報連携を伴う引き継ぎ、コーポレート本部との契約関係の諸手続き等です。
-----くじけそうな時はどうやって乗り越えていますか?
南戸さん:目標達成に向けての進捗が悪かった時やチームメンバーの士気が下がった時などに、くじけそうになりました。
その際に行ったのは、セルフモチベーションとメンバーへのヒアリングです。
何のためにこの会社でこの業務をしているのか。自分の将来のビジョンを鮮やかに描きなおすことで、「やるしかない」とモチベーションを高めました。
チームメンバーに対しては、一人ひとりに今手がけている仕事の内容やつまづいているポイントなどをヒアリングして課題を抽出し、解決策を一緒に考えるようにしています。
全てが自分の血肉になる
-----実現したいこと・成し遂げたいことなど、今後のビジョンを聞かせてください。
南戸さん:日本中の会社が当たり前のようにM&Aクラウドを使っている世界を実現させたいです。
M&Aに対してあまり良くない印象を持っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際はM&Aで大企業グループに入ることによって自分のやりたいことをもっと速く大きく実現される起業家がたくさんいますし、事業承継の文脈ではM&Aによって救われる人が多くいます。
社会に価値を提供している会社が後継者不足によって廃業してしまうのではなく、他の企業がM&Aによって承継し新たな付加価値を生み出すというのは、これからの日本では必要なことだと思います。
たくさんの企業にM&Aの最初の一歩を踏み出していただけるよう、日本中の会社に弊社のサービスや理念・ビジョンを浸透させるための活動を愚直に続けていきたいと思っています。
-----「前向きに力強くキャリアを積みたい」と考えている同世代に向けてメッセージをお願いします。
南戸さん:寄り道は悪いことではないと思います。
僕は、消防士をしていた頃に教えてもらった歴史小説家・吉川英治さんの言葉「我以外皆我師(我以外、皆師なり)」をずっと意識しています。
この言葉を胸に、大学時代は教授や学生だけでなく、掃除スタッフの方や駐輪場の管理人など、たくさんの方と深くコミュニケーションを取ることを実践しました。すると、思ってもみなかったような、その人ならではの経験や考え方を聞くことができ、その全てが自分の血肉となりました。
スマホで簡単に情報収集できる時代だからこそ、本人から直接経験を聞くことが成長や刺激につながっていくのではないかと思います。
キャリアも同じだと思います。いろいろな経験が全て成長につながります。最短ルートではなくても、寄り道しながら進んでいくことで得られることも多いのではないでしょうか。
僕自身、寄り道しながらキャリアを積み重ねていますが、これまで経験した全てが勉強になっています。
消防士として働く中で見つけた“起業”という夢に向かって力強く進んでいる南戸さん。さまざまな経験を積み重ねて自分らしくキャリアを切り拓いている姿に勇気をもらいました。
一見かけ離れて見えるキャリアや経験も、きちんと活かして自分のものにすれば決して無駄にはなりません。むしろ、さまざまな経験・キャリアを積み重ねていくことで、自分ならではの二つとないキャリアを築くことができるのかもしれませんね。
出典元:M&Aクラウド
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