株式会社KIBIは、withコロナ時代を見据えた「オンライン会議のコミュニケーショントラブル防止のガイドライン」を5月12日(火)に発表した。
参加者側・主催者側(あるいは上司・部下など)互いの側から感じる”不”を明確にしたうえで、研究から明らかになった悪い印象に繋がる仕草や態度を掛け合わせ、意識すべき内容をまとめている。
コミュニケーショントラブルを防止へ
同社は、人の気持ちのちょっとした変化を察する力を「機微力」と提唱し、東京大学などとの産学連携で、様々なバックグラウンドの人と人との間で生じるギャップを解消する「KIBI理論」を研究している。
今回、新型コロナウイルスの影響による急激なオンライン会議の浸透に伴い、慣れない非対面形式で生じるストレスが顕在化していることを受け、これまでの研究開発の成果を活かして、コミュニケーショントラブルの防止策をガイドラインとして策定。
非言語面・言語面・音響面の3つの分野からの分析・解析結果をもとに、策定したという。
雰囲気づくりなど、5つのガイドライン
同社が策定した、オンライン会議におけるトラブル防止のための5つのガイドラインは次の通り。
1.監視されている不快感への対策(参加者側)
人の顔がアップでずっと映し出される状態はオンライン会議独特の形態といえる。
「人の目を見て話を聞きましょう」と教わったことがあるという人は多いだろうが、実は頷きや笑顔がなくずっと視線が合っている状態は不快感を生むことが実証されているそうだ。
そこで、考える時には視線をはずしたり、時にメモをとったり、意識的に動きを加えると良いという。また、視線を合わせる場合は、頷きや相槌などのリアクションを大きく取ることにより不快感が軽減され、逆に相手に”話しやすい”という印象を与えることができる。
2.発言のタイミングの難しさへの対策(参加者側)
発言のタイミングを見計らうのが難しい場合は、発言したいというサインを出すことが大切。例えば、少し前のめりに座りなおしたり、ミュートを解除してみるなど、周囲に話したいことがあると意思表示する。
ここで重要なのは、周囲が発言することの難しさを理解し、参加者が出しているサインをきちんと受け取ること。対面式とは違って周りを見渡さなくても、画面さえ見ていれば、個々の微細な変化にも簡単に気づくことができる。
3.言語化能力の不足への対応(参加者側)
ジェスチャーを交えること、柔らかい表情を意識すること、音圧なども重要だという。
特に大切なのは、発言の中に“思い”を感じるかどうか。発言の中に思いを感じさせることで、語彙力やトーク力を身に付けるよりも、はるかに与える印象が良くなることが分かっているという。
4.相手の反応のわかりづらさへの対応(主催者側)
主催者側は、ビデオがオンでもオフでも、一方通行のやり取りに終始せず、参加者の声を聞きながら進める。
参加者側は主催者側の不安を理解し、頷きや笑顔などで応えるようにすると良いという。
5.会議全体の雰囲気づくりへの対応(主催者側)
互いに譲歩すること。互いの立場から見た不安を理解すると、相手に安心を渡す方法がわかる。
お互いがそれを行えば、場は好転していき、それを続けると次第に淀み・歪みが見えるようになってきて、課題も明確になり会議の効率も上がって、より良い成果を生み出せる場となるという。
オンライン会議をする際に参考にしてみてはいかがだろうか。
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