HOMEライフスタイル 千葉県の台風被害で屋根の応急措置に全国の職人80人が参画、建設人材のマッチングシステム活用で

千葉県の台風被害で屋根の応急措置に全国の職人80人が参画、建設人材のマッチングシステム活用で

M.K.

2020/01/31(最終更新日:2020/01/31)


このエントリーをはてなブックマークに追加

ユニオンテック株式会社は2019年度、台風15号・19号で被災した千葉県の家屋の初期復旧を目的とした「応急防水施工による家屋補修の支援事業」を実施した。1月30日に活動報告を発表した。

平時用のサービスを災害時の応急対応に活用

災害による家屋被害の大きさは、全壊・半壊・一部損壊の3つに分類される。一部損壊は、被害の程度が小さいとされながら数は最も多い。

応急復旧対応には高い専門性が求められる工事もある一方、職人の確保は困難さを増している。

ユニオンテックが運営する建設工事マッチングプラットフォーム「SUSTINA(サスティナ)」は、平時における職人不足という社会課題を解決するサービス。職人不足が顕在化する災害時にこそ「SUSTINA」に集まった情報を活用できると判断した。

「SUSTINA」を活用した災害復旧事業の概要

台風15号・19号により屋根が損壊した千葉県内被災者向けに、応急防水施工の希望者を募った。

また、「SUSTINA」会員の中から、施工管理会社・工事会社を募集し、応急防水施工希望者とマッチングを行った。

台風19号、千葉の被害に応急防水施工に職人80人が参画   1番目の画像

日本初の官民連携災害復旧事業の成果

全国から80名の職人が集まり県内41市町村の施工に対応

全国1万3000社の「SUSTINA」会員から、プロジェクトの趣旨に賛同した職人が千葉県に駆けつけた。合計参加人数は80人で、北海道~大阪まで広範囲から企業が参画した。

台風19号、千葉の被害に応急防水施工に職人80人が参画   2番目の画像

応急防水施工未対応家屋のうち25%の施工を実施

千葉県の調査によると、応急防水施工が必要な対象件数は3900件あり、2019年10月7日時点で展張未対応が689件だった。

台風19号、千葉の被害に応急防水施工に職人80人が参画   3番目の画像

同社によると、想定をはるかに超える施工申し込みがあり、事業を通じて展張未対応家屋の25%にあたる173件の展張を完了したという。

申し込みから現地調査・ブルーシート拡張まで17日で完了

対象家屋のブルーシート展張には、申し込みから現地調査・ブルーシート拡張までで3~6カ月かかると見込まれていたという。

台風19号、千葉の被害に応急防水施工に職人80人が参画   4番目の画像

地域や住宅構造に応じた専門工事会社を差配できたこともあり、平均17日で展張を完了した。

ユニオンテックは、今後も、行政との協働を模索し、一刻も早い被災家屋の復旧に向けて尽力するとしている。

台風被害に対する本事業の報告書全文は、次のページから閲覧できる。

2019年千葉県での台風被害に対する家屋補修の支援事業(千葉県受託事業)活動報告レポート


hatenaはてブ


この記事の関連キーワード