HOMEビジネス 保険の原点に帰った「わりかん保険」が登場、月ごとにがんになった人の数で決定

保険の原点に帰った「わりかん保険」が登場、月ごとにがんになった人の数で決定

長澤まき

2020/01/30(最終更新日:2020/01/30)


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少額短期保険業者の株式会社justInCaseは、保険料をわりかんして後払いする、国内初の「P2P保険(わりかん保険)」を発売した。

同社とパートナー企業8社において、1月28日から順次取り扱いを開始する。

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契約者同士がリスクをシェアし助け合う

justInCaseによると、「わりかん保険」は、保険の原点ともいえる日本に古来からある金銭の融通を目的とする民間互助組織「頼母子講(たのもしこう)」や「無尽(むじん)」をテクノロジーで蘇らせた商品だという。

保険の契約者同士がリスクをシェアし、もしものことが起こった際に助け合う仕組みにより、既存のがん保険より低価格を実現する。

保険料はがんになった人の数で変動

今回提供するのは、がん診断時に80万円の一時金が支払われるがん保険。

保険料は、月ごとにがんになった人の数で決定。月次で契約者全体の保険金の合計金額を算出し、その時点での契約者数で割った金額に、一定の管理費を上乗せした金額があと払い保険料となり、同社が事後徴収する。

例えば、2020年1月の保険金の合計金額が160万円で、契約者数が1万人の場合は、「160万円÷1.3÷(1万人-2人)=229円」が保険料として2020年2月に事後請求される。(保険料に占める管理費の割合が30%の場合)

月額保険料には上限(契約時年齢20~39歳は500円、40~54歳は990円、55~74歳は3190円)を設定しており、がんになった人の数が多くても一定に抑えられるとしている。

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justInCaseは発表で「この仕組みにより、ユーザーが支払った保険料の使途が明確になり、助け合いの見える化を可能とする」と説明。同社のみでは組成できない生損保商品についてもこの仕組みを導入するため、JustInCaseTechnologiesで開発されたわりかん保険のシステムを、生損保にも提供する予定という。


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