1. 日本の経営者「従業員の学習意欲向上」に課題感、世界経済の減速も警戒─PwC「世界CEO意識調査」

日本の経営者「従業員の学習意欲向上」に課題感、世界経済の減速も警戒─PwC「世界CEO意識調査」

PwC Japanグループは1月21日、「第23回世界CEO調査」の日本調査結果を発表した。

同日にPwCグローバルが発表した調査から、日本企業のCEO139名の回答に焦点を当て、世界全体や他地域と比較し、日本企業が置かれている現状や今後の課題について考察した。

CEO、今後12カ月の世界経済に懸念

今後12ヵ月の世界の経済成長について聞いた質問では、世界全体で「減速する」と答えたCEOの比率が「改善する」を大きく上回り、世界経済の今後に対して警戒感が広がっていることがうかがえる結果となった。

「改善する」と回答した日本のCEOは12%と、昨年の33%より21ポイント低下。「減速する」と回答した日本のCEOは昨年の27%から68%へと大幅に増加しており、世界全体よりも高い水準で懸念を示していることが分かった。

▼「改善する」と回答した割合

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▼「減速する」と回答した割合

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日本のCEO「重要な国」1位は中国、3位にベトナムが浮上

日本のCEOが自社の成長にとって重要視する国は、2019年に引き続き中国が1位に。2位は米国。3位にはタイに代わりベトナムがランクインした。

世界全体では、昨年に引き続き1位米国(30%)と2位中国(29%)が拮抗する一方で、「他になし」という回答が3位(18%)となった。

▼最も重要と考える3カ国(日本のCEO)

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成長の脅威は「人材獲得」が1位に

日本のCEOは自社の成長見通しに対する3大脅威として、昨年から引き続き「鍵となる人材の獲得」「技術変化のスピード」「貿易摩擦および不透明な経済見通し」を懸念していることが分かった。

貿易摩擦が自社の事業モデルや成長戦略に与える影響について、日本のCEOは「サプライチェーンと調達戦略を調整」「成長戦略を代替国・地域にシフト」と回答する一方で、「事業モデル・成長戦略に変更はない」との回答もあった。

▼自社の成長見通しに対する脅威(非常に懸念していると回答した割合)

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▼「貿易摩擦」が自社の事業モデルや成長戦略に与える影響

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テクノロジー領域における政府の規制は穏やか

テクノロジー領域における政府による規約の制約について日本のCEOは、世界に比べると、比較的穏やかであると感じていることが判明。

「政府は民間部門にインターネット(ソーシャルメディアを含む)コンテンツを規制するよう強制する法令を次第に導入する」という問いに「規制が強まる」と答えた割合は、世界では71%なのに対し、日本のCEOは42%だった。

▼政府の規制についての予測

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従業員のスキルアップ、世界に遅れ

自社のスキルアップに関するプログラムの導入進捗について、日本のCEOが「大きく進展している」と回答した割合は2%。

世界全体(18%)、中国(35%)、米国(8%)から大きく遅れをとっていることが判明。日本企業のスキルアップへの取り組みは、ほとんど進捗していない実態が明らかになった。

▼「大きく進展している」と回答した割合

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日本のCEOは現在のスキルアップの取り組みにおいて直面している重要な課題として、「従業員の学習とその活用意欲を高める施策」に最も強い課題感を持っているようだ。

▼スキルアップの取り組みにおいて直面している重要な課題

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気候変動への取り組みは成長機会

調査からは、気候変動を企業の成長機会と認識するCEOが増加傾向にあることが分かった。

日本のCEOも、気候変動に関する記述についてどの程度同意できるかという質問に「強く同意する」と答えた割合が、各項目で10年前より増加している。

▼「強く同意する」と回答した割合

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調査の詳細は同社のプレスリリースWebサイトにて見ることができる。

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