HOMEライフスタイル LINEを使った「ひきこもり相談窓口」を東京都が期間限定で開設。心理カウンセラーが対応

LINEを使った「ひきこもり相談窓口」を東京都が期間限定で開設。心理カウンセラーが対応

さえきそうすけ

2019/11/25(最終更新日:2019/11/25)


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心理カウンセラーの業界団体である、一般社団法人全国心理業連合会(以下「全心連」)は、東京都内のひきこもり状態にある本人と家族を対象とした、LINEでの相談窓口「ひきこもり生きづらさココロゴトSNS相談」を開設する。

東京都が実施する「令和元年度東京都地域自殺対策強化補助事業」に採択されたもので、2019年11月28日(木)~12月11日(水)の2週間という期間限定の相談窓口である。

40~64歳の引きこもり状態は推計61万3000人

内閣府による調査では、ひきこもり状態の15歳~39歳は、推計54万1000人いることが明らかになっている(若者の生活に関する調査報告書、平成28年9月)。

一方、40歳~64歳を対象とした平成30年度の調査(生活状況に関する調査)では、引きこもり状態の人は、それを上回る推計61万3000人であることが判明。

悩み事に関して「誰にも相談しない」という回答が4割を超え、約3割が「死んでしまいたいと思うことがある」と答えた。

2019年5月に神奈川県内で発生した通り魔殺傷事件、6月に東京都内で発生した実父による長男の殺害事件では、その報道において、ひきこもりと事件との関係性について言及された。

ただし、前述の調査結果からも、ひきこもりは誰にでも起こり得ることであり、特別なことではない。悩みや苦しみを抱え込む前に、相談できる機会があることが大切と考え、同相談窓口の開設に至った。

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LINE活用で相談のハードルを下げる

SNS相談において、全心連では「話を聴くプロ」であるプロフェッショナル心理カウンセラーが、平成30年3月、平成31年3月、令和元年度、厚生労働省のSNSを活用した自殺対策事業を受託。

SNSを用いた相談対応は、相談に対するハードルを下げ、気軽に相談できることがわかっているといい、LINEでの相談窓口「ひきこもり生きづらさココロゴトSNS相談」を開設した。

「ココロゴト」は、誰もが安心してカウンセリングを受けることができる空間として、全心連がプロデュース。実施にあたっては、LINE株式会社による実施協力のもと、トランスコスモス株式会社によるシステム提供を受け、全心連は相談員を提供する形で連携する。

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「ひきこもり生きづらさココロゴトSNS相談」概要

期間は2019年11月28日(木)~12月11日(水)の2週間。毎日18時から22時(相談受付は21時30分まで)利用可能だ。

対象は東京都民で、話を聴くプロ(全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー)が担当する。

相談は専用のLINEアカウントを使用しSNSで行う。なお、セキュリティが確保されたシステムを使用し、安心して相談できる環境にて実施される。

また、担当の「話を聴くプロ」とは、全心連が公認する心理カウンセラーの全国統一認定資格「プロフェッショナル心理カウンセラー」の有資格者のこと。

心理学の知識や各種スキル、現場実習実績に加え、社会経験や倫理観、カウンセラー自身の自己成長といったものが、総合的に判断されて取得できる資格だという。


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