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見えないバーコードで容器の分別、効率化でリサイクルにも貢献

白井恵里子

2019/11/28(最終更新日:2019/11/28)


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米オレゴン州を拠点とするDigimarc Corporationが開発した、目に見えないバーコードの印刷技術「電子透かし」が、幅広い分野で注目を浴びている。

透明インクで印刷

通常、商品のパッケージには白黒の線から成るバーコードが印刷されている。商品購入の際には、レジでこのバーコードを読み取ることで、その商品の値段が表示される仕組みだ。

しかし、バーコードは少なからずパッケージの一部の場所をとるため、パッケージデザインの妨げになる課題があった。

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Adobe Stock

そこで注目を集めたのが、同社が開発した「見えないバーコード」だ。

パッケージの表面全体に、透明のインクでコードが印刷されているので、消費者の目にバーコードは見えない。しかし、購入の際にはどこからでもスキャナで読み取ることができるという。

デザインの妨げにならず、かつレジ作業などのオペレーションが迅速化されるというメリットがある。

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提供:Digimarc Corporation

分別作業の効率化にも

この「見えないバーコード」、実は他にも活用方法がある。

BBCによれば、リサイクル分別の際、機械がこのバーコードを認識することで、リサイクルの対象となるプラスチックを正確に識別することができるという。

その容器が食品用なのか、非食品用なのか、何でできているものなのか、といったリサイクルに必要な情報を読み取り、素早く正確な分別が可能だ。

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提供:Digimarc Corporation

消費者自身が商品をスマートフォンでスキャンすると、プラスチック製品を自分が住む自治体の基準に従って分別をするサポーターとしても活躍できそうだ。


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