1. 石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは

石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは

2月25日から28日の4日間に渡り、スペイン・バルセロナで開催された「MWC19 Barcelona」で、ファーウェイは折りたたみ型端末の「Mate X」を発表した。

グローバルでは6月ごろに発売されるが、現時点では日本での展開予定は未定。欧州での価格は2299ユーロ(約29万円)になる。

ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」

石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは 1番目の画像
ファーウェイの発表した「Mate X」

Mate Xは先に発表されたサムスン電子の「Galaxy Fold」とは異なり、ディスプレイを表に出した状態で折りたたむことができる

開くと8インチ、閉じると6.6インチだが、ディスプレイが外側に出る構造のため、閉じたときに裏面も利用可能。

閉じたときの裏側にあたる部分には、ライカブランドを冠したトリプルカメラが搭載さており、これがインカメラとアウトカメラ両方の役割を果たす。

石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは 2番目の画像
石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは 3番目の画像
開くと8インチ、閉じると6.6インチに
石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは 4番目の画像
閉じたときの裏面も利用できる

実際手に取ってみたが、ディスプレイはヒンジに沿って曲がるため、自然に折りたたむことができた。折り曲げるとフックがカチッとはまり、背面同士がピッタリとくっつく。

Mate Xは開いたときが5.4mmと薄型のため、閉じても厚みは11mm。最新のスマートフォンと比べるとやや厚みは感じるが、これも許容範囲。

折りたたみとしては、かつてないレベルの薄さだ。

石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは 5番目の画像
閉じても11mmと、スリムなボディが特徴

OSにはAndroid 9 Pieが採用されており、アプリのサイズもディスプレイの閉じ、開きに合わせて切り替わる。

タブレット向けのUIを持っているものはそれに、そうでないものはサイズに合わせて引き延ばされる形になる。

アプリ側が特殊な対応をする必要がないため、これまで培ってきたAndroidのエコシステムを生かすことが可能だ。

「Mate X」はファーウェイ初の5Gスマートフォン

折りたためるギミックや、その価格に注目が集まりがちなMate Xだが、このモデルは5Gに対応しているところも大きな特徴の1つといえる。

ファーウェイのデバイス部門でCEOを務めるリチャード・ユー氏は、5Gの超高速ネットワークに合わせ「新しい体験ができる端末を作りたいと思った」と語る。

動画などのコンテンツは「大画面だと価値が上る」一方で、スマホと同様の「携帯性も求められる」。Mate Xは、この2つを兼ね備えた端末として開発された。そのため、Mate Xにはあえて5G非対応の4G版は用意しなかったという。

機能的には4Gに対応しているため、「5Gネットワークのない国では、まず4Gスマートフォンとして使ってもらい、ネットワークがアップグレードしたあと5Gが利用できるようになる」といい、5Gのサービスを開始していない国や地域でも発売するが、根底には高速通信で使ってこそ生きる端末だという設計思想がある。

サムスンが4G版と5G版、両方のGalaxy Foldを開発するのとは真逆の方針といえるだろう。

石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは 6番目の画像
Mate Xは、ファーウェイ初の5Gスマートフォンとして開発された

自社開発のモデムチップで通信方式も一歩リード

MWCでは多数の5Gスマートフォンが発表されたが、これらと比べMate Xは通信方式も一歩リードした。

5Gには、6GHz帯以下の周波数を使う「sub-6」と、28GHzなど、非常に高い周波数を使う「ミリ波」の2種類がある。

前者は4Gに周波数が近く、エリアを作りやすい一方で速度も限定的。対するミリ波は数十Gbpsまで速度が出せる半面、障害物などに電波がさえぎられるためエリアは非常に狭くなる。

MWCでは、4Gに近い前者のsub-6にのみ対応したモデルも多かったが、Mate Xはこの両方に対応。しかもsub-6での通信速度は下り最大4.6Gpbsと、他社の2.3Gbpsを大きく上回る

現状ではLTEでも下り最大2Gbps程度を達成している端末もあるため、2.3Gbpsの5Gに対応しても大きな差は感じづらいところだが、Mate Xの4.6Gpbsであればその差ははっきりしてくる。

石野純也のモバイル活用術:ファーウェイが折りたたみ型スマホ「Mate X」を発表。「Galaxy Fold」との違いとは 7番目の画像
5Gでの通信速度は、他社端末の2倍を誇る

このような違いが出せたのは、ファーウェイが自社で通信に必要なモデムチップを開発しているためだ。

Mate Xには「Balong 5000」と呼ばれるモデムが搭載されており、上記の速度を実現できた。

元々、キャリア向けの通信インフラを手がけてたファーウェイの強みが発揮された格好だ。“垂直統合”で端末を開発しているファーウェイだからこそできたこと、ともいえるだろう。

もっとも、冒頭で記したように価格は2299ユーロ(約29万円)と、一般的なスマートフォンやタブレットのそれを大きく超えている。

当初手を出すのは先進的なユーザーに限られ、一般層に広がるのは時間がかかるだろう。先のユーCEOは「200万台か、さらに多く売れるかもしれない」と強気だが、折りたたみ型を普及させるには、さらなるコストダウンも必要になりそうだ。

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する