1. 就職せずに世界一周の旅に出た男がイギリス「チーズ転がし祭り」で感じたこと

就職せずに世界一周の旅に出た男がイギリス「チーズ転がし祭り」で感じたこと

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「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」は、世界一周しながら各地の祭りやフェスを体験して、YouTubeやSNSで発信するプロジェクト。

旅をするのは、この記事を書いている僕「お祭り大好きKENSHI」。そして「映像クリエイターKAZUKI」、異色の二人が組んだユニットRAW(ロウ)です。

2018年4月に出発した僕らは、タイへ。そこで伝統的な水かけまつり「ソンクラーン」と、満月の晩に夜通し行われる「フルムーン・パーティー」に参加。その模様をこのVOICEで動画&テキストのレポートをお届けしました。(フルムーンパーティーのレポートはこちら

そして、次はイギリスへ!

なぜイギリスなのかって?

それは、「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」で参加したいお祭りの中で、一番楽しみにしていた「チーズ転がし祭り」があるから!

「チーズ転がし祭り」は別名「人間転がし祭り」とも呼ばれ、あの「イッテQ」で宮川大輔さんが参加していた珍しいお祭りです。でも今回、実際に参加してみたらテレビでは観ることができなかった、「チーズ転がし祭り」の世界を体験できたんです。

テレビでは見れない、僕らRAWだからこそ伝えることができる、チーズ転がし祭りの世界を、ぜひご覧ください。

クーパーズヒルまではヒッチハイクで

僕らは、「チーズ転がし祭り」が行われるクーパーズヒルの隣町、チェストナムに滞在しました。

チェストナムは閑静な住宅街で、スーパーは夜の8時には閉まってしまう。通る車はBMW、ベンツなど、高級車ばかり。町自体がとても落ち着いていて、東南アジアから来た僕たちには「ヨーロッパに来た感じ」を強烈に感じる場所でした。

「チーズ転がし祭り」は、チェストナム近くのクーパーズヒルという丘で開催されます。僕たちはヒッチハイクで会場に向かうことにしました。

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「Cooper’s Hill !!!!」

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行き先を書いたスケッチブックを掲げ、叫ぶ!

「Cooper’s Hill !!!」

10台くらい通り過ぎた、その時、1台の車から

「YEAH!!!!!!!!!」

と声があがりました。なんと、5分も経たずにヒッチハイク成功!

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この車、一度通り過ぎた後、面白そうだなと思って戻ってきてくれたらしい。

乗せてくれたのは18歳のジェイク。快くクーパーズヒルへのドライブを受けてくれました。5つも年下なのに、めっちゃ大人っぽくてめっちゃイケメン。

ジェイクに、「チーズ転がし祭り」のことを聞いてみました。

KENSHI:「I will try cheeserolling tomorrow」

ジェイク:「You are crazy!」「It’s so danger!」

あれ? ジェイクが真剣な表情で「マジで危険!」と心配してくれている。「チーズ転がし祭り」はテレビで観た、あのちょっとふざけた感じのお祭りではないのだろうか?

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ヒッチハイクで会場に連れて行ってくれたジェイク兄弟

チャンピオンと衝撃的な出会い

「チーズ転がし祭り」の会場に入ると、そこには目を疑うような光景が広がっていました。

天から直角に降ろされたような坂、COOPER’S HILL(クーパーズヒル)。

これは、テレビで観た感じとは違う。なぜなら、斜面の恐ろしいほどの角度がテレビではちゃんと表現できていなかったのですから。

近くにいる人に教えてもらったのですが、この坂は45度近くあるそう!

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もともとここはチーズが有名な地域。かつて、この丘でチーズが転がってしまい、そのチーズを追いかけようとする人たちが逆に転がってしまった様を面白がった、というのがこの祭りの起源なのだとか。

予想以上の坂に驚いていると、何やら取材されている男性を発見。身長も高く、体つきがいい。近づいてみて、その正体が誰なのかすぐわかりました。

前年度チャンピオンのクリス・アンダーソンと遭遇!

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彼は22回チーズ転がし祭りで優勝しているのだそう!!

何度か優勝している映像は見ていたけど、22回も優勝しているなんて知らなかった。

「チャンピオンだ!」と興奮のあまり、握手を求め、アタフタする僕。でも、とにかくこれはチャンス。コツを聞いてみた。するとものすごくシンプルな答えが帰ってきた。

「RUN!」

チャンピオンから一言、「走れ!」と言われた時には笑ってしまったが、実に的確なアドバイスだと感じさせられた。なぜなら、目の前で前チャンピオンの走りを見たから。

取材の撮影ということで実際のコースをアンダーソンが走ることに。

もちろん本番前日、ある程度力は抜いていたでしょうが、そこには「転がる」のではなくとにかく「走る」アンダーソンがいました。

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とにかく、「走る!」。この感覚だけは、常に頭の中に持っていなくては。そして、本番前に練習してみたい。

僕は、実際にスタート地点の坂の上に立ってみました。そこからは、本当に真下に向かって落ちていくような感じがしました。

気持ちは前に進んでいるんだけど、本能的に体が足を止めている感覚。踏み出せない。

5分ほど恐怖と闘った後、「チーズ転がりました!」と心の中で叫んで、足を踏み出しました。坂の途中で何度か滑り落ちながら、一番下まで走り抜いた。アンダーソンが言った「RUN!」という言葉が、僕の足を動かし続けました。

前日は人は少なかったけど、近所の方達が水を持ってきてくれたり、明日挑戦するという子ども達が練習しにきていた。僕のようなアジアからの参加が珍しいのか、クロアチアのテレビ局に取材されました。

クーパーズヒル。明日ここで「チーズ転がし祭り」があるとは思えないような穏やかな空気が流れていました。

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いよいよ本番。チーズ転がし祭り参戦!

本番当日の朝、僕らが会場に着いたのは10時ごろ。既に、多くの報道陣がスタンバイし、観客は1000人以上入っていました。「チーズ転がし祭り」の雰囲気に緊張しながらも、僕らも撮影場所を確保することに。

クーパーズヒルには簡単な仕切りができていて、基本的に観客はそのフェンスの外側で見ることになる。しかし、なんとかしてフェンスの中で撮影したい。

運営スタッフにカメラを見せて、フェンスの中で撮りたいとの意思を伝える。

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日本から来た! と伝えるとフェンスの内側に入れてくれた。

KAZUKIは、報道陣が並ぶ丘の下のゴールライン前の特等席を確保できました。

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ゴール地点には地元ラガーマンたちがスタンバイ。彼らは勢いよく丘を降りてくる参加者を受け止める役目を果たす。ラガーマン達は雄叫びをあげる。

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のどかな田舎町クーパーズヒルが、一気に緊張に包まれていく。

レースのエントリーを行うため、僕はいよいよ丘の上でスタンバイすることに。KAZUKIには「マジで優勝してくるわ!」と告げ、僕はスタート地点の丘の上に登って行きました。

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「Cheeese!」が聞こえたら

スタート地点の丘の上で待っていると、あっという間にスタート時刻がやってきた。1レース目のスタート10分前。僕は、一番盛り上がる最初のレースにエントリーすることことができました。

なんと座った場所は、前年度チャンピオンで昨日会ったアンダーソンの隣。昨日からチャンピオンが選ぶスタート位置の近くにポジションを取ろうと思っていたので、ここまでは上出来!

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スタートの説明が始まる。

「1,To be ready! 2,To be steady! 3, For the cheese!4, To be off!」

「For the cheese」の合図でチーズが転がり始め、チーズが通り過ぎたらスタートしていいようだ。

僕はもちろんですが、丘の上のランナーたちはみんな緊張している様子だった。それは、僕のすぐ横にいるチャンピオン アンダーソンも同じだった。

丘の上から下を見ると、足がすくむのがわかった。僕は胸につけるGoProのスイッチがONになっているのを確認し、静かにスタートまでの時間を待った。

そしてスタートの時間となった。

スタートの合図を出す男が会場を盛り上げる。

「Are you ready??????」

「Yeahhhhhhhhhh!!!!!!」

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会場のボルテージはマックス。

僕もここぞとばかりに声をあげたが、すぐに目の前のクーパーズヒルに集中した。

怖さと緊張がマックスになっていた。

何度も息を落ち着かせるようとして、はるか下のゴール地点を見つめていた。

ついに始まる、、、!!!

「To be ready!!!!!!!!!!」

「To be steady!!!!!!!!!!」

「For the cheese!!!!!!!!!!」

「Yeahhhhhhhhhhhh!!!!!!!!!!」

大歓声とともに、25人の男たちはスタートを切った。

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目の前にアンダーソンが少し見える!

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アンダーソンを抜かねば!

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転がり、視界がわからない。

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まだ誰もゴールしていない!

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立ち上がりとにかく走る!

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チャンピオンは抜けたのか?

クーパーズヒルの丘を、僕は半ば転げるように走り落ちながら駆け抜けました。

チーズはどこ? 優勝は誰? あたりを見回すと、チーズを高く掲げたアンダーソンの姿がありました。

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彼が去年と同じく優勝を勝ち取り、集まったメディアは彼だけを捉えていました。

僕は2位か3位だったんだけど、僕にフォーカスするメディアは1つもありませんでした。

KAZUKIのカメラだけが、優勝して脚光をあびるアンダーソンと本気で悔しがる僕をおさめていました。

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ゆっくり悔しがる暇もなく、最後の男子レースにアンダーソンが出るという情報をゲット。

僕は最後のレースでもう一度勝負を挑むことにしました。

一番盛り上がる第1レースは終わったけれど、どうしてもアンダーソンに勝ちたかった。僕は、急いで丘の上のスタート地点に戻った。

急坂のクーパーズヒルは、スタート地点に登って行くだけでもかなり体力を奪われる。多くの参加者は1回だけの参加。当日レースを2回走っていたのは僕とアンダーソンくらいでした。

そして、2回目のレースの結果は……?

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気がついた時には、坂の下で「オーマイガッ」。

2回目は惨敗。1位はアンダーソン。僕は5位くらいでした。

2回目のレース、出だしはよかったのだが、丘の段差にがっつりハマり、そのまま転がっていたら後ろのランナーと激突。僕の歯は欠け、首と胸あたりに激しい痛みが走りました。

僕は痛みに耐えられず、丘の下で起き上がることができずにいました。救急隊にサポートされながらKAZUKIに謝る。

「2回目、全然だめやった。ごめん」

僕は身動きも、何もできなかった。

アンダーソンに負け、持ち前の元気も発信することができない自分が本当に不甲斐なく、悔しくて。

僕以外にも血だらけの人や失神する人、最後のレースを終えたアンダーソンでさえ、足首の治療を受けていました。「チーズ転がし祭り」はかなり危険なお祭りだな、と再度実感。

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ぶつかって頭がガクンとなった瞬間の僕(写真中央)

男子レース以外にも女子レース、子供が坂を登るレースもあり、同じように優勝者は脚光を浴びていました。もちろん、4年連続優勝を保持しているアンダーソンへの注目度はNo.1でした。

全レースが終わるとぞろぞろと観客は退散。閉会式みたいなものもなく、レースが終わった1時間後の会場には、僕とKAZUKIだけが残っていました。



別名「人間転がり祭り」で感じたこと

僕が、世界一周に行く前から一番楽しみにしていた「チーズ転がし祭り」。結果は3位。常連のアンダーソンに勝つことができませんでした。

本気で優勝を狙っていたからこそ、本気で悔しかった。

でも結果は結果。前を向いて、今回のお祭りで感じたことをちゃんと伝えようと思います。

「チーズ転がし祭り」。別名「人間転がり祭り」。

名前を聞いただけでも「アホだな〜」と思いますよね。実際に、人が目の前で転がる姿には最高のアホさがありました。写真を見ても、笑ってしまいます。

でも、僕の目に写ったものは、恐怖に立ち向かって突き進むかっこいいランナーたち。これは実際に走った僕からの視点からだからかもしれません。

アンダーソンは走り終えるまで終始真剣な表情。他のランナーたちも息を整え、スタートを待っていました。彼らはみんな本気でした。

クーパーズヒルの坂の怖さは、きっとあの場所に、あのスタート地点に立ったものしかわからない。実際、本当に怖かった。自分の中の反射的に体を守ろうとするリミッターを外さなければ、あの丘は全力で駆けおりることはできないでしょう。

これを知ってしまったから、僕はこのお祭りをただの「アホなお祭り」と一言で片付けることができなくなりました。

この観客の表情を見て欲しい。

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転がるアホさに溢れ出る笑顔。ケガ人続出のランナーへ向ける心配の眼差し。全く異なる2つの表情がカメラにはたくさん記録されていました。

このお祭りは「アホ100%」かつ「本気100%」。この2つがミックスされた、熱い熱いお祭りでした。

もし、僕が勝手に名前をつけるならば、「度胸試し祭り」。目の前にあるクーパーズヒルという恐怖に対して、勇気と覚悟を持って突き進まなければいけないからだ。

結果さえ残せなかったものの、この45度の丘を走り抜いた経験は大きい。

テレビの前で観ているだけじゃダメなんだ。やっぱり世界は生で体感しないと!!

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自分の殻をぶち壊したい、って思ってる人にはこのチーズ転がし祭りをオススメしたい。

イギリスの「チーズ転がし祭り」では惜しくも3位でした。でも、今回もイギリスでのたくさんのご縁をいただきました。出会ったみなさん、本当にありがとう!

次回の「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」の舞台はアフリカ。未知すぎる世界に、僕たちはワクワクが止まりません!

文:KENSHI   映像・写真:KAZUKI
出典:エンターテインメントで未来を振動させるアカツキのWebマガジン
 「Akatsuki VOICE」https://voice.aktsk.jp/

「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」は、Youtubeなどで配信しています。ぜひ、みなさんもRAWの二人と一緒に、熱いエンターテインメントを体感してください。

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