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ホリエモン「本の要約もAIで作れそうだよね」ディープラーニングの勘所をホリエモンがズバリ解説

野口直希

2017/11/29(最終更新日:2017/11/29)


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 ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。

 『堀江貴文のQ&A「AIの活用法!?」〜vol.907〜』では、ホリエモンが最新のAIの技術であるディープラーニングの要点をわかりやすく解説。

 今回取り上げたのは、「堀江さんは『実体験の量こそが知性の質に繋がる』という意見に賛成ですか? ヤフーCSOの安宅和人さんが、知性=インプットをアウトプットに繋げる力、つまり1つの対象物を見聞きした時にそこからどのくらい奥行きを持って対象物を理解できるかを知性とした時、知性はその人の人的体験・知的体験・思索の深さに依拠すると論じています。

 例えば“カーメカニックがエンジン音を聞いただけで異常の有無と質を特定できるが普通の人はできない”みたいな事です。

 安宅さんはAIが発達していく世の中において人間にしかできない『あるべき姿』を設定する為にはこの実体験の量が特に重要であると語っていますが、堀江さんはこの実体験というものはネットの情報で補完できるものと思いますか?」という質問。

ホリエモン「ディープラーニングの長所はインプットとアウトプットの間のブラックボックスを作ってくれるところだよね」

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 ホリエモンは「実体験そのものをAIにやらせれば、同じでしょ」と回答。

 ヤフーCEOの安宅和人氏の「実体験こそが人間ならではの知性につながる」という発言にホリエモンが賛同するかどうかを尋ねた今回の質問。AIがなんでも演算する世界での人間の価値は体験することだという趣旨だが、ホリエモンの意見はその実体験すらもAIがやってしまえばいいというものだ。

 近年のAIを急激に発展させたディープラーニングは、機械に「経験」を大量に与えることで知能を向上させている。例えば人間を上回るまでになった将棋の場合は、棋譜や盤上の情報を全てAIに読み込ませれば、あとはAIが無数の対局シミュレーションを行うことで精度を上げてしまう。

 「将棋は盤に全ての情報が詰まっている完全情報ゲームだからね」とホリエモンがいうように、ここでは人間の経験に当たる情報をコンピューターがデータとして獲得することで成長する。そういう意味では、質問にあるような「経験できることが人間の強み」という主張は全く正しくないのだ。

ホリエモン「記事や本の『要約』もAIでできる?」

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 一方、今回のゲストで本の要約サイト「flier」を運営する株式会社フライヤー取締役CFO/COOの苅田明史氏は、現在グループ会社でAIの開発に携わっているのだとか。flierのようなわかりやすい本の内容を、人工知能で生成できないかを研究しているのだ。

 結果からいえば、ニュース情報を3行程度でまとめる「抽出」はAIの得意分野でもあって既にかなりの精度になっている。参照回数が多い箇所などのワードを重要だと判断することで判定を行なっているのだとか。一方で、それを指定した文字数で綺麗な日本語としてまとめる作業はまだまだ苦手だそう。

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 こうした話を聞いて、ホリエモンは「本の原稿と既に人が行なった綺麗な要約のデータをたくさん覚え込ませれば良さそうだよね」とコメント。先ほどの将棋や近年急速に精度が上がった翻訳も同じだが、要はAIに原文とその結果をたくさん放り込むことで、その規則性や上手い処理を機械に考えさせるということ。この方法を要約にも適用すべきだということだ。

 ホリエモンは現在のディープラーニングの強みを「インプットとアウトプットを教えれば間にあるブラックボックスを勝手に作ってくれる点」だと評価している。だとすれば、今まで人が行なってきた要約を経験としてAIに与えるのはかなり有効なはず。経験をもとに進化するのは、決して人間だけではないのだ。

  ホリエモンがディープラーニングについて語った『堀江貴文のQ&A「AIの活用法!?」〜vol.907〜』。動画が観たい方はコチラからどうぞ!


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