1. 菅田将暉が号泣しながら解散ライブの舞台に立つ映画版「火花」の臨場感!!

菅田将暉が号泣しながら解散ライブの舞台に立つ映画版「火花」の臨場感!!

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 現役のお笑い芸人が書いた純文学が第53回の芥川賞を受賞して、原作者の又吉直樹が一躍時の人になったのは、思い返せば2年前の夏のこと。

 翌年には、Netflixと吉本興業がネット配信ドラマを制作し、そのまた翌年には前年に配信されたドラマをNHKが再編集して放送する。そんな最強のキラーコンテンツ「火花」が、今度は映画になった。

映画でも受け継がれる原作者の思い

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 メディアや形式が違っても、描かれるのはお笑いの魅力に取り憑かれた若手芸人たちが、人気稼業ならではの厳しい洗礼を受けても尚、夢を追い続ける姿の愛おしさ、これに尽きる。

 同じお笑い界に身を置く原作者独特の登場人物に対する優しい視線は、キャストとスタッフが入れ替わった映画版でも、しっかりと受け継がれている。

 物語の幕開けは熱海。花火大会で盛り上がる湯の町で、若手コンビ“スパークス”としてデビューするも全然パッとない芸人の徳永は、漫才コンビ“あほんだら”で常識を覆す笑いを披露する先輩芸人の神谷と出会い、速攻で弟子入りを志願する。

 神谷は徳永を弟子にする代わりに、自分の伝記を書いて欲しいと頼んできた。なぜ、まだ生きているのに、いきなり伝記?と突っ込んではみたが、以来、徳永は神谷との日々をノートに綴り始める。

 徳永は、類い稀な異才でありながら、ほのぼのとした人間味も持ち合わせた神谷に惹かれていき、神谷も人懐っこい徳永に心を開いていく。しかし、いつしか2人の間にはわずかな意識の違いが生じるようになる。

  徳永と神谷、各々の相方、彼らの周辺で浮いては沈んでいく芸人たち……。猛スピードで変化していく社会と、それに準じて人々が笑いに求めるものが変質する中で、徳永と神谷にも彼らなりの決断を下す時が訪れる。

菅田将暉×桐谷健太

 注目の配役をドラマ版を比較しながら紹介しよう。

 徳永の菅田将暉(ドラマでは林遣都)がお笑いに魅せられた青年の純情を極力抑制した演技で表現し、語り部としての役割も請け負う傍らで、神谷の桐谷健太(ドラマでは波岡一喜)が奇想に突き動かされる芸人の突拍子のなさを、こちらも自然体で好演。桐谷と菅田が醸し出す独特のケミストリーは脱力感を伴う笑いを作りだし、それが終始客席を包み込む。

本物のすすり泣きが漏れた解散ライブ

 最大の見せ場は、コンビとしての活動に見切りを付けた“スパークス”が、解散ライブで披露する“逆のことを言う”漫才。

 売れない日々を共に過ごしてくれた相方、山下に対する積年の思いを、「お前にはホント愛想が尽きたわ!」と言い放つ徳永の声が、次第に大きく、やがて、涙声に変わるプロセスを、菅田将暉が号泣しながら演じる。撮影場所の神保町花月に集まったエキトスラから、感極まってすすり泣きが漏れたという場面だ。



菅田将暉×川谷修士

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 今や若手演技派のトップを独走する菅田将暉だが、それを受ける相方、山下を演じる川谷修士の戸惑いながらも感動する芝居がリアル過ぎる。

 その前段として描かれる、生活苦で思い悩んだ末に徳永にコンビ解消を申し出る公園でのシーンも含めて、夢と現実の狭間で揺れ動く芸人の苦悩が、彼の表情や仕草を通して嫌味なく、自然に伝わって来るのだ。

 それもそのはず。自らも売れっ子芸人である監督の板尾創路は、徳永と神谷の相方として、お笑いが分かる本物の芸人をキャステイングしたのだとか。

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 そうして選ばれたのが、吉本所属の現役お笑いコンビ“2丁拳銃”で小堀裕之とコンビを組む川谷であり、神谷の相方、大林を演じる元“トライアンフ“の片割れで、今は俳優として活動する三浦誠己だった。

夢追い人の切なさが確実に伝わる

 日々笑いのネタ探しに時間を費やし、現実とはかけ離れた生活を送りながら、その現実と否応なく向き合わざるを得ない、芸人という儚くも魅力的な人々。そして、呼び名こそ違え、同じような空間に身を置く俳優たち。

 映画「火花」は、その両者が互いのスキルを激しくぶつけ合う映像による舞台。原作を読んでいる人にも、読んでない人にも、夢を追う人間の切なさだけは確実に伝わるはずだ。

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【作品情報】
「火花」
公開日:2017年11月23日(木・祝)
公式サイトをチェック
©2017 『火花』製作委員会
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