1. 【書き起こし】進路に迷う若者たちへ俳優ブライアン・クランストンが説く「自分自身を探す旅」

【書き起こし】進路に迷う若者たちへ俳優ブライアン・クランストンが説く「自分自身を探す旅」

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 「自分が将来何をすればいいのかわからない」と言うのは誰もが味わったことがある感覚。読者諸君の中にも、現在そのような人生選択をしかねている人もいることだろう。

 それでも時間は迫ってくる。決断はいつかしなければならないのだ。

 今回は、そんな体験をしたことのある俳優、ブライアン・クランストン氏が「旅をする大切さ」について語る。

「子供に将来何をするかなんてわかるはずがない」

※動画はBig Thinkによる提供

アメリカ人には多くのすばらしい性質がある。その中の1つは仕事への一般的な価値観だ。「働き者が多い国」そう私は思う。

とは言え、我々は若者たちにあまりにも若い時に――つまり、彼らがそうすることが可能ではない未成熟な状態にもかかわらず――彼らから労働を求めすぎている気がする。

人は旅をしてさまようと――私自身があえて迷子になった時のように――多くの知恵を得られるんだ。そこで自分自身を見つけられるかもしれない。

少なくとも、旅では社交性を使うことが強いられる。道を聞いたり、どこに何があるのかを知らなければならないからね。

また、環境に順応しなければならない――天気予測、宿泊する場、どこで食べるか、どうやって別の場所に辿り付けるか、何を見たいのか。それらに普段より一層気にかけなければならない。

他では得られない体験だ。私は旅するのが大好きである。

そして、私は自分の居場所がわからないことを楽しむ。

今24歳の娘に「自分の居場所がわからないことを恐れないこと」を教えている。

知らない街でドライブや散歩によく行って、妻に「どこに行くか決まっているの?」と聞かれた。私は「いや、特に。知らない場所を探検しているだけだよ」と答える。

土地勘を持っている限り、道が見つけられないはずがない。わかるはずなんだ。

私は同じことを海外でもするよ――ぶらぶら徘徊して、自分が帰るために必要な情報を拾っているかどうかを試すことを。

旅が導き出してくれる自分の本質

今我々は16歳の子供に「どこの大学に行くの? 今後の一生をどうするの?」と尋ねたりする。彼らはまだ未熟で、そんなの答えられるはずがない。勘弁してあげなさい、と思う。

高校卒業後は、1~2年休ませて、平和部隊(米ボランティア計画)に参加したり、旅をして、物事を理解しなさい。

もしくは、ただ精一杯楽しめばいい。人生で初めて、彼らは大人になり、自由が与えられるのだから。

その期間中の自由や自制に慣れた方がいい。それは、自分自身の生活を管理する必要性。

もしくは、その期間をだらしなく過ごしてもいいと思う。

「俺って本当に怠け者なんだな。授業に行けと言われなければ、俺は行かない人間なのか」と自分について何かの発見があるかもしれない。

「自分には命令が必要で、それが好きなんだ」となるように、ある人々は「君はここにいて、こうしなければなりません」と命令されなければやっていけないタイプの人間もいる。

そういうタイプの人間なのか? もしくは自由を欲する人間なのだろうか?

探検や旅はその答えを導き出してくれると思う。

「その旅は、あえて迷子になることによって自分を見つける旅」

1976年、私は大学2年生をちょうど終えた。選択授業である演技を受けた後、それまで志していた警察官になりたくないことに気付く。

法学部専攻として更なる2年間、学び続けない方がいいと気付いた。だって警察官になる気がなかったからね。

「自分が何をしたいのかを探さねばならない」と思った。兄も同じことを考えていたので、私たちはオートバイにまたがった。

将来と行先に迷う若者2人。だから私たちはオートバイでカリフォルニアを去った。ポケットにはたった$150。

すぐにお金はなくなって、旅をしながら仕事をせねばならなかった。素晴らしかったのは、私たちには完全なる自由があったこと。

行先もわからず、何日いた街に滞在するかも不確かだった。その町に魅力を感じたら滞在して、色々な場所を訪れたものだ。そうでなければ、別の地へ出発。

ゴルフ場や墓場、霊安室や学校の裏などで寝たものだ。寝袋を置ける場所ならどこでも私たちのその夜の宿泊施設になりえた。

自分自身を見つけ出す旅

私は19歳、20歳そこらだったのだ。とても楽しかったよ。君たちにもそれができるはずだ。そして、20歳くらいが旅をする適齢さ。

振り返ってみると、その2年にも及んだ旅は「あえて迷子になること。そしてその間、本当に人生で何をすべきかを見つけること」を目的にした旅だったことに気付く。

最終的に、それは「あえて迷子になることによって、自分を見つける旅」だったのだ。

本当に俳優になりたくて、それで生活するためには何でもするという気になって、これから一生プロの俳優になろうと思ったのは、その旅の最中だった。

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