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伝説のパンクバンドBlack Flagのフロントマン が「現代の若者たち」に熱いメッセージを贈る

森澤

2017/07/26(最終更新日:2017/07/26)


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伝説のパンクバンドBlack Flagのフロントマン が「現代の若者たち」に熱いメッセージを贈る 1番目の画像
by Gage Skidmore
 今や伝説的となっているパンクバンド「Black Flag(ブラック・フラッグ)」は現在もパンクシーンに影響を与えている。

 このバンドを一躍有名にしたフロントマン、それがヘンリー・ロリンズ氏だ。彼はたった半期で大学を中退。それから1人で生きる術として、ハーゲンダッツで薄給のアルバイトを始める。

 人生の辛さを噛みしめ、ある日友人のバンド、Black Flagを観に行く、その夜1曲だけステージに飛び入り参加したのをきっかけとしてバンドのフロントマンとなる。

 彼はパンクロッカーにしては珍しく、健康的に生き、思想するアーティストだ。“Big Think”による「若きアメリカ人へのメッセージ(Letter to a Young American)」インタビューで、彼は「今若者たちが持つべき姿勢、生き方」を語った。今回はそれを書き起こししていく。

「士気を維持し、追い求め続けるんだ」


若者諸君。いつか、人生の目標が上手くいかず、恵まれて生きてきた人から見下されているように感じることがあるだろう。

そいつらは、大概親が金持ちで多くのチャンスに恵まれている。人生の安心や自信が保証されているような奴らだ。

しかし、君にとってそれは困難極まる道のり。

最も偉大なアメリカ人や世界中の思想家、芸術家、建築家、政治家、その他影響を及ぼした人々の一部はわずかな一歩からスタートしたのだ――俺が一番好きなアメリカ人、リンカーン大統領みたいに。

何もないところから来たとしても、その環境に妨げられるな。高校を卒業してもお金の出所を知らないような奴に出会うこともあるだろう。そういう奴らは恵まれているから。

俺はそんな奴がいる学校に行ったことがある。そんな友人を持ったことがあると思う。君はさぞ苦しんだろう。謙虚さや忍耐が試され、決意や野望が試さたこともあった。

でも、そういう奴らを見て不利や劣等感を感じてはならない。我が道を行き、人生がいかに短いか悟れ。現実を見て、自分が持っているものを最大限に活用するんだ。

他人に目を向けてる時間などない。自分自身に働きかけるんだ。

将来の夢が浮かんでいるなら、狂人的な執着心でそれに掴みかかれ。それが音楽やバレエ、ただ学位を取ることだとしても。一意専心にそれを追い求めるんだ。いかなる邪魔も許してはならない。若さはそのためにあるんだ。

若い人は、無睡眠でもカップラーメンとデンタルフロスさえあればなんとかなる。その甚大なエネルギーと徹夜ができることを活用するんだ。

諸君があこがれている著名人――モハメド・アリやどんな政治家にしても――絶え間なく努力をしている。現大統領(当時はオバマ大統領)は壮絶な努力と勉学に励んだ男。彼は主に努力と自律で成り上がったのだ。

これらの人々ができているんだから、君たちにできないわけがない。有利な人たちを見て、心の隙は至極生まれやすくなる。苦労する道を歩め。

士気を維持し、追い求め続けるんだ。要するにそれだけ。それができるのは君しかいない。

「現代ほど道徳的な基幹を持つべき時代は他にない」


我々は非常に興味深い時代に生きている。恐ろしく見える労働環境の世界に入り込むと、道徳的指針、品位、共同体意識をいとも容易く失ってしまう。

今人々は余裕がない。嫌な部分を見ることもあるだろう。だとしても、自分が嫌うような人間になってしまうほど落ちぶれないでくれ。

現代ほど道徳的な基幹、指針を持つべき時代はないだろう。今こそ、若者が英雄になるビッグチャンスだ。道徳的に立派で、役立つような。

心の隙が無関心、人種差別、同性愛差別、自暴自棄、冷酷性、残忍性を生む。これらが社会を縛っている。強く立ち向かい、品位を落とさないこと。それが先導し、周りを解放し、自由を維持する方法だ。なにも、旗を振る必要はない。そうではなく、優れた品位を保て。

反発したくなる、頑固おやじの戯言に感じるかもしれないが、俺が言っていることを深く考えてみてくれ。正しいと思う。

本当の自暴自棄や無関心に直面した時、それから逃げ出すような人間になりたくないだろ? 人々をそれから脱却させるような人間になりたいはずだ。

今まで以上に、君らの持つすばらしい人間性を掲げ、具現化することが求められている。それを拡大し、具体化し、周囲に影響を与える――それが現代ほど必要とされている時代は他にない。

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