1. NTTドコモがAIエージェント分野に参入!Google、Amazonらを相手に勝機はあるのか?

NTTドコモがAIエージェント分野に参入!Google、Amazonらを相手に勝機はあるのか?

 GoogleやAmazon、LINEなど、各事業者が注力する「AIエージェント」の分野に、NTTドコモも参入の名乗りを上げた。

 2018年のサービス開始を予定しており、現在はパートナーに参加を呼びかけているところだ。NTTドコモ自身も、スマホやタブレット上でのサービスを行う。

2018年開始予定!NTTドコモのAIサービスとは?

 NTTドコモのAIは、「iコンシェル」や「しゃべってコンシェル」といったサービスで培ってきたノウハウを生かしているのが特徴だ。「こうした長年の蓄積を持つ音声技術を、NTTドコモのためにだけ使うのではなく、パートナーと一緒に取り組むことで、デバイスもサービスも広げていきたい」(代表取締役副社長、中山俊樹氏)というように、オープン志向でAPIを公開し、パートナーを募っている。

 NTTドコモのAIエージェントAPIは、「先読みエンジン」「多目的対話エンジン」「IoTアクセス制御エンジン」の3つに分かれる。ここに、サードパーティの作ったデバイスがアクセスできるようにするのと同時に、サービス側からの利用も可能になる。
デバイスとサービスをつなげる、3つのエンジンを開発。NTTドコモはこれをAPIとして、パートナーに提供していく方針だ。
 例えば、先読みエンジンを宅配便事業者が使うと、ユーザーの現在地や宅配情報に基づき、スマホにプッシュ通知を出すことが可能になる。

 ユーザーが自宅から離れていて、宅配が受け取れないようなときは、「間に合いません」というメッセージを表示。受け取ったユーザーは、スマホと対話して、配送時間を変更するといったことができる。
ユーザーの位置情報に基づき、宅配便が間に合わないことを通知。そのまま対話で、予定時間を変更できる。
 IoTアクセス制御エンジンは、規格が異なる複数のIoT製品をまとめてコントロールすることが可能にしたもの。

 エンジン側で仕様の違いを吸収して、開発を容易にするのがドコモ側の狙いだ。これによって、音声でテレビをつけてチャンネルを変えたり、家の中の電気をつけたりといったことが可能になる。
音声によって、テレビやライトなどの家電をコントロールすることが可能。
「IoTアクセスエンジン」は、複数の異なる規格を吸収するAPIとして開発された。
 AI同士が協調するのも特徴で、メインのAIではできないことを、サービス側の開発したAIに受け渡すことも可能だ。

 エージェントに話しかけ、タクシーの配車を依頼する際には、タクシー会社のAIを呼び出すといったように、外部サービスとの連携を前提にした設計になっているというわけだ。
AIエージェント同士が協調、連携する仕組み。
 ハードウェアの分野では、インテルが参画。リファレンスデザインを開発しており、これを活用することで、「効率的に機器の設計が進められる」(インテル 代表取締役社長 江田麻季子氏)。NTTドコモ自身は、2018年にスマホやタブレットでサービスを開始する予定だが、それ以外にも、テレビやスマートスピーカーだけなく、ぬいぐるみなどのおもちゃ、冷蔵庫などの家電のように、幅広い製品への搭載を狙っているという。

 NTTドコモの強みは、先に挙げた過去からの技術の蓄積にあるという。執行役員 R&D戦略部長兼イノベーション統括部長の大野友義氏は、「2013年からしゃべってコンシェルをやっているが、お客様が発話した内容はなんなのかといった意図解釈については、高い技術を持っている。日本語のサービスとしては、頭1つ抜けていると思っている」と語る。先読みエンジンも、他社との違いと強調する。
実際のサービスで培ってきた技術が、NTTドコモの強みだという。
 一方で、NTTドコモの目指す形を実現するには、幅広いサービス提供者の参画が必要になりそうだ。NTTドコモは「2020年に100社を目指したい」(大野氏)というが、ユーザー側が思い描いたシナリオを、すべてAIエージェント経由でできるようにするには、100社だと数が圧倒的に足りない印象も受ける。

 AIエージェントの分野では、Googleも「Actions On Google」として、Googleアシスタントをサードパーティに開放する予定で、AppleのSiriもサードパーティアプリに対応、LINEも「Clova」を投入する予定で、競争が激化している。

 少なくとも他社はその具体像が見えていたり、すでにサービスを提供したりするだけに、NTTドコモも開発やパートナー拡充のピッチを上げる必要がありそうだ。

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