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LINE CONFERENCEはリリースラッシュ!その発表内容を総まとめ:今後は「AI」に注力へ

石野純也

2017/06/16(最終更新日:2017/06/16)


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 LINEが、年1回開催している「LINE CONFERENCE」。ここでは、年間を通したLINEの方針や戦略が語られるほか、新サービスも披露される。

 昨年の目玉となったのはMVNOサービスの「LINE MOBILE」だったが、今年のLINE CONFERENCEは5年先に向けたビジョンが明かされ、AIへの取り組みなどが発表された。

 同社代表取締役社長の出澤剛氏によると、今後5年間、LINEが注力していくのは、「Connected」「Videolized」「AI」の3つになる。Connectedは、LINEの原点とも言える、コミュニケーションとも言い換えられる。

 ユーザーだけでなく、企業アカウントやモノ、サービスへの接続も含め、LINEはさまざまなコミュニケーションを生み出してきた。これは、今後も継続していく。

LINE今後5年の成長に向けた3つの方針を発表

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 Videolizedは、日本語にすると動画化と呼べるだろう。LINEでは、LINE LIVEをはじめとする動画サービスを展開しているが、これをさらに強化していくということだ。

 LINE内にも、リアルタイムに動画でチャットができる「Chat Live」が加わるほか、LINE LIVEの視聴も別アプリを立ち上げる必要がなくなる。合わせて、動画広告も開始する予定だ。
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「Chat Live」をはじめ、さまざまな動画サービスが展開される。
 Connected、Videolizedは既存のサービスの延長線上にあり、それらを強化する方針だが、目新しいのがAIだ。

 LINEは、2月にスペイン・バルセロナで開催されたMobile World Congressで、AIプラットフォームの「Clova」や、それをベースにしたスマートスピーカーの「WAVE」などが発表している。LINE CONFERENCEでは、その詳細が明かされた。

 LINEがAIに注力するのは、スマホの“次”の本命になると見ているからだ。同社のCSMO、舛田淳氏は、「ポストスマホの時代、それはAIの時代。これからの時代は、さらに大きなインパクトを持って、AIが世界を変えていく」とその理由を説明する。そのために開発されたのが、クラウドAIプラットフォームのClovaだ。

スマホの“次”にLINEが注力する分野「AI」

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 Clovaは、インターフェイスとブレーンの2つに分つからなり、言語処理や言語解析、レコメンドエンジンなどをそれぞれ実装。LINEと親会社のNaverが総力を挙げ、両社の持つ技術が注ぎ込まれている。機械学習をすることで、「使えば使うほどビッグデータを解析し、ユーザーやシーンに最適化されていく」(同)のも特徴だ。もちろん、LINEが提供する、各種コンテンツにもつながる。

 このClovaに対応したデバイスの第一弾が、スマートスピーカーの「WAVE」だ。スマートスピーカーはAmazonがAlexaを搭載した「Echo」などを発売しており、米国を中心に人気を博している。

 ここにGoogleが対抗し、「Google Home」を発表。日本への展開も、5月のGoogle I/Oで明かされた。さらに、Appleも、6月に開催されたWWDCで、「Home Pod」を発表したばかりで、今、にわかに注目を集めているジャンルのデバイスとなる。
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Clova対応の第一弾はスマートスピーカーの「WAVE」。
 WAVEも、海外勢のスマートスピーカーと同様、話しかけることで、カジュアルに音楽再生できるのが特徴。さらに赤外線リモコンも搭載しており、家電のコントロールも行えるようになるという。発売は秋を予定しており、価格は1万5,000円。機能を絞った先行販売版を1万円で夏にリリースする予定もあり、アップデートで正式版と同等の性能になる予定だ。

 もっとも、WAVEは、Clovaに対応したデバイスの1つでしかない。LINEでは、同社発の人気キャラクターをモチーフにした「CHAMP」や、ディスプレイ搭載型の「FACE」もコンセプトとして披露された。CHAMPについては、「外に持ち運べるものとして開発を進めている。冬あたりにご紹介できれば」(同)と語られており、モバイルデータ通信に対応する可能性もありそうだ。
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キャラクターを起用した「CHAMP」も発売予定。
 パートナーとの提携を通じて、デバイスの多様性も広げていく。MWCではLGエレクトロニクスやタカラトミー、Gatebox、ソニーモバイルとの提携が発表されていた。

 LINE CONFERENCEで一例として挙げられていた具体的な製品が、ソニーモバイルがコンセプトモデルとして発表した「Xperia Ear Open-style」。

 これは、耳に装着することで音声アシスタントが話しかけてくれるスマートプロダクトで、天気やメールの読み上げなどを、スマホレスで行えるのが特徴となる。その心臓部分であるAIに、LINEのClovaを使うことを検討していくようだ。
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Xperiaブランドのスマートプロダクトも対応を検討する。
 AIを使ったサービスを加速させていくLINEだが、競合となるのはAmazonやGoogle、AppleといったいわばIT業界の巨人たちだ。ここにどう対抗していけるのかは、未知数と言えるだろう。

 一方で、海外企業に対する強みもある。舛田氏は「スマートポータルで様々な事業を展開している我々には、IDに紐づいたビッグデータがあり、これは日本最大級だと自負している。さらに、日本に特化した技術開発を進めている」と語り、自信をのぞかせた。

 確かに、AIは単純な翻訳以上の、地域ごとに合わせた文化などまで含めた現地化が必要になる。同じ質問でも、国によって返答の仕方は異なってくるだろう。当然、スマートスピーカーを通じて利用したいと思うサービスも、国や地域によって差が出るはずだ。

 実際、Amazon、Google、Appleのサービスを見ても、まず米国中心に展開し、次にターゲットになるのは欧州。いずれのサービスも、アジア圏には広がっていない。この地の利をどこまで生かせるかが、Clovaの成否を決めるカギになりそうだ。

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