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世界100カ国で使えるクラウド型SIM搭載のWi-Fiルーター「GWiFi」が日本上陸!

石野純也

2017/06/08(最終更新日:2017/06/08)


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 SIMカードを差し替える必要なく、世界100カ国で利用できるWi-Fiルーター「GWiFi G3000」が、7月に発売される。

 SIMカードの差し替え不要といっても、国際ローミングをするわけではない。クラウド上から今いる国のキャリア情報をダウンロードし、自動的に通信できるようになるというのが最大の特徴だ。

クラウド型SIMカードを採用した「GWiFi G3000」

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SIMサーバーに接続し、現地キャリアの情報を書き込む仕組み。
 現地のキャリアに直接つながるため、国際ローミングと比べ、大幅に安い料金を実現している。GWiFi G3000を日本で提供するBroadLine社によると、海外での料金は国や地域によって、3つのゾーンに分かれるという。

 アジアや欧州が多く含まれる対象国Aは、1日300MBで580円、500MBで680円。アメリカは対象国Bになり、300MBで780円、500MBで980円だ。アフリカが多い対象国Cについては、300MBで980円、500MBで1,280円となる。
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海外での料金は1日580円からと、国際ローミングに比べて大幅に安い。
 これは、大手キャリアの国際ローミングより、割安になることが多い。NTTドコモ、au、ソフトバンクとも、国際ローミングを使うと、2段階制のプランの場合、1日の料金はデータ通信が使い放題で最大2,980円。

 auの「世界データ定額」では、容量が毎月のプランから消費される代わりに、料金は980円となる。単純に金額だけで比較をすれば、GWiFiの対象国AやBであれば、国際ローミングより料金を安く抑えることが可能だ。

 1日単位で契約できるため、レンタルのWi-Fiルーターより、無駄がないのもうれしいポイントと言えるだろう。データ容量を使い切ってしまったときは、128Kbpsに速度制限されるが、追加購入も可能となっているため、安心だ。海外で現地キャリアのSIMカードを買うと、容量が少ないときがあるが、そのようなときのバックアップとしても役立ちそうだ。

 料金は1日単位だが、端末の購入も必要になる。価格は1万9,800円だ。たまにしか行かない海外のために、この金額を出すのは躊躇するという向きもあるかもしれないが、実はGWiFiは、日本でも利用できる。

 日本では、NTTドコモかソフトバンクの回線につながり、契約は1カ月単位で可能。使わない月は、基本使用料などのお金も一切かからない親切設計の料金プランになっている。どちらのキャリアにつかがるかは、電波状況を見て判断するそうだ。

本体価格は1万9,800円を予定

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 国内での料金は、3GBで1,480円、5GBで2,280円、10GBで3,480円、100GBで3,980円。大手キャリアのネットワークに直接つながるため、通信速度も安定しているのが特徴となる。

 使う月だけお金を払えばいいため、月によっては容量不足になってしまう人や、出張などで急にデータ通信を増量したい人などにとっても役立つルーターになるかもしれない。
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国内でも1,480円から利用可能。30日ごとの料金で、利用しない月は無料.
 ルーター本体は、いたってシンプル。ボタンを押すと画面が点灯し、接続に必要なSSID(ID)とキー(パスワード)が表示される。あとは、この情報を見て、スマホやPCを接続するだけでOKだ。

 本体重量は150gとスマホ約1台ぶんで、持ち運びもしやすい。また、保証対象外だが、側面にはSIMカードスロットが搭載されている。ここに手持ちのSIMカードを挿して使うことも可能だ。
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本体には、SIMカードスロットも搭載。
 GWiFiは、SIMカードの情報を仮想化し、ソフトウェアとして情報を書き込むことで通信が可能になる。技術を提供するのが、Simgo社という海外のスタートアップだ。

 こうしたSIMカードを「eSIM」と呼び、日本でも同様のサービスは少しずつ増えている。GWiFiの直接的な競合になりそうなのが、Glocalnet。同社は、GlocaMeという中国のサービスをローカライズし、GWiFiと同じルーターを販売している。

 eSIMという観点では、最大手キャリアのNTTドコモも、「dtab Compact」にこの技術を採用した。現状ではまだ開通を自分でできる程度のメリットしかないが、理屈の上では、他のサービスと同様、海外で現地キャリアの情報を書き込むこともできる。アップルがiPadに採用している「Apple SIM」も、eSIMの一種といえる。
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NTTドコモの「dtab Compact」にも、eSIMが採用される。
  現状では、Wi-Fiルーターやタブレットなどに採用が進むeSIMだが、技術的にはスマホへの搭載も可能だ。

 ビジネスモデルが確立でき、本人確認の問題がクリアになれば、Wi-Fiやタブレット、PCなどのデータ通信専用デバイスにとどまらず、スマホにもeSIMが採用されるようになるかもしれない。

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