1. Facebook最高製品責任者が語るSNSにおける“ビジュアルコミュニケーション”の重要性とは?

Facebook最高製品責任者が語るSNSにおける“ビジュアルコミュニケーション”の重要性とは?

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 「Facebook」は、月間アクティブユーザーが19.4億人にのぼる世界最大級のSNSだ。Facebook社は、Facebookだけでなく、「Instagram」や「Messenger」「WahtsApp」などのコミュニケーションアプリも提供している。

 2017年6月1日、同社の最高製品責任者であるクリス・コックス氏が来日し、Facebookの理念や今後の方針について語った。

コックス氏とFacebookの出会い

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 コックス氏は、2005年にFacebookに入社し、「ニュースフィード」などFacebookの機能やプロダクトの開発に携わっていた。その後は同社のミッションやバリューを定義して定着させることを人事のトップとして主導している。

 もともとはカリフォルニアで大学院生をしていた彼がFacebookに出会うのは、パルアルトにマーク・ザッカーバーグ氏と共同創業者のダスティン・モスコヴィッツ氏が引っ越してきたのがきっかけだった。

 当時のFacebookは、「The Facebook」という名称でサービスを展開しており、500万人のアメリカの大学生が利用していた。
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 ザッカーバーグ氏らは周辺の大学生たちにFacebookで働かないかとアピールしており、彼に会いたいと思ってオフィスに出向いたそうだ。結局、ザッカーバーグ氏には会えなかったものの、エンジニアのトップだったダスティン・モスコヴィッツ氏に会えたそうだ。

 その際、モスコヴィッツ氏がこんな絵を描いた。
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 続いて、モスコヴィッツ氏はこう話した。「Facebookというのは、インターネット上のすべての人をつなげられる強力なシード(種)だ。そして、この図はまさにFacebookが成長するための根本となる概念である」と。

 さらに、「いずれは実名制で、常にアップデートされ、自分のディレクトリを各自で管理できるようになる。そして、アメリカの大学生だけでなく、もっとたくさんの人が使えるものになる」とも言ったそうだ。

 現在もFacebookは、サービスを通じて実名制、オーセンティックでありながら、クオリティを担保していこうと進めている。

世界中のユーザーのセーフティネットに

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 米国の大学生向けSNSとして2004年に誕生したFacebookは、2005年には高校生、2006年には法人へと利用対象を拡大。2007年には多言語展開することでさまざまな壁を越え、2016年には2G(第2世代の携帯電話サービス)回線であっても見られるようになった。

 そうした接続性の向上の一貫として、太陽光で動く飛行機「ソーラープレーン」の実験も2016年に行っており、飛行機に搭載するレーザー通信などでインターネットの接続環境の拡大を図っている。
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 コックス氏は、「2017年はコミュニティにとって、Facebookは何ができるかを考え、製品を開発していきたい」と語った。ここでのコミュニティとは、職場や学校、学校の父兄、教会、小さな町全体、さらには同じ病気に苦しむ仲間などをイメージしている。
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 2011年の東日本大震災の際、Facebookの東京オフィスにいたエンジニアたちは、Facebookがどのように使われているのかを見ていて気付いたことがあった。それは、どこにみんながいるのか、そして安全なのかといったことをFacebook上で各自が発信することで、助け合っていた様子だ。これをきかっけに「安否確認機能」が生まれた。

 この機能は現時点までに世界中で600回使われるものとなり、熊本の震災においてもFacebookがコミュニティの役立ったと考えている。

自分の体験をよりリアルにシェアする方向へ

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 これまでの同社は、FacebookやInstagramといったコアな機能に特化していた。今後の展望について、「5年後は新しいインタラクションのサービスに注力する。10年先には、より深くつながりあえるにはどうすればいいかを考えている」と語った。

 これらに共通する大きなテーマは「ビジュアルコミュニケーション」だ。10年前は何かをコンピューター上で伝えるにはタイプするしかなかったが、7年前には写真を撮ってアップロードすることをみんながやり始めた。

 いまでは動画をとって共有することに慣れてきている。さらなる次のステップは、「自分の周りの体験すべてを共有すること」になるという。

 2021年までにモバイルトラフィックの75%は動画になると言われており、いま自分が何を体験しているかを世界中に伝えるためにFacebookを使うようになるだろうとコックス氏は考えている。
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 すでにFacebookユーザーが友人へ動画をシェアする「Facebook Live」は、全体の5分の1を占めるようになった。この数字は昨年の4倍にも上る。
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 5月24日に追加された新機能「Live Chat with Friends」は、ライブ動画を見ながら友達とコメントし合える。
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 Facebookは動画を気軽にシェアできるフォーマットにも挑戦している。

 Instagramに実装された24時間で動画が消える「Instagramストーリーズ」は、毎日2億人が使う機能へと成長している。

ARの進化による新たなユーザー体験を提供

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 こういった動画をシェアする習慣が広まりつつあることを踏まえ、「スマホのなかのカメラがVRの重要なツールになると考えている」とコックス氏は語る。

 最近ではカメラエフェクトプラットフォームをリリースし、「SNOW」のようなエフェクトがFacebookでも楽しめるようになった。
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 この機能を使って、ビジュアルアーティストがエフェクトを投稿できるプラットフォームを用意している。

 たとえば、ブルーノ・マーズが投稿したエフェクトはあるミュージックビデオで使われており、一般ユーザーも同じエフェクトを使った動画の撮影が可能になっている。
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 ARが進化していけば、机の上のカップにレイヤーを重ねて、画面上ではレイヤーに描かれたオブジェクトでゲームが楽しめるといった機能なども実現できるとコックス氏は考えている。

 すでにカメラエフェクトのオブジェクト認識や、ビジュアルトラッキングなどにAI(人工知能)は活用されている。

アイウェア型のデバイスの普及に期待

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 VRについては、まだ開発の初期段階だが、非常に期待できるテクノロジーだとコックス氏は考えている。Facebook上にはすでに100万以上のVRコンテンツが存在しているそうだ。

 「スマホ時代における次なるユーザーインターフェースは?」という問いに対し、コックス氏は「10年後、15年後を考えると、眼鏡型のデバイスが登場するだろう。ポケットの携帯電話を取り出すという行動や、下を向いて操作する必ことはなくなる」と答えた。

 日本はビジュアルコミュニケーションやビジュアルカルチャーがもっとも発達した国だとし、「これからも日本でさまざまなことを学ぶのを楽しみにしている」とコックス氏は意気込んだ。

 若い世代におけるFacebook離れが起こり始めたいま、世界規模でどのようなアプローチを進めていくのか今後も注目したい。

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