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2017年新入社員のキャリア意識調査を公開! 理想の上司に「リーダーシップ」は必要なし

Rikaco Miyazaki

2017/04/27(最終更新日:2017/04/27)


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 新入社員が入社して、もうすぐ1ヶ月。「初任給、何に使おうかな」という声も新入社員のSNSから散見する。

 そろそろ配属先も決まり、徐々に「理想の上司像」が固まってきたであろう新入社員。そんな彼らにキャリアに対する意識調査を実施。

 トーマツ イノベーション株式会社が発表した調査結果から、今年の新入社員と4年前の新入社員たちとで「理想の上司像」が異なることがわかった。

上司に「リーダーシップ」を求めていない新入社員

 新入社員向けの研修を行なっているトーマツ イノベーション株式会社では、2014年度から新入社員のキャリア意識調査を行なっている。

 今回のアンケート調査は2017年4月4日〜14日の期間中、男女合わせて4,799名が回答。新入社員に今後のキャリアや働き方、上司のことについてなどを質問した。

理想の上司の共通点は「親密性」

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 黄緑の棒グラフが4年前、濃紺の棒グラフが今年の新入社員の結果。全体的に大きな数字の変化はないが、「リーダーシップのある上司」のみ年々減少してきている。

 逆に微増しているのが「プライベートのことも相談に乗ってくれる上司」や「優しく指導をする上司」という項目。

 女性の回答者に関しては「優しく指導をする上司」と回答した数が41.1%と、5つの選択肢の中で最も大きな数値になった。

 学生にとっての「上司像」が変化していることが伺える結果だが、共通していえることは「コミュニケーションをとりやすい上司が理想」ということ。今年の新入社員には、話しかけてもらいやすい雰囲気で接すると、スムーズに仕事ができるようになるかもしれない。

新入社員、キャリアプランについて深く考えていない?

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 新入社員として入社した会社にどれほどの期間働き続けるのか、という質問に対しては「今の会社で働き続けたい」という回答がマイナス5.8%と昨年よりも大きく減少。

 TVのCMや電車の中吊り広告など、“転職”の文字がメディアで目立ってきていることから、新入社員たちは自身のキャリアの中で“転職”という選択肢が色濃くなっていようだ。
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 また、将来会社で担いたい役割について質問した結果、「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」という回答が1%増。

 自分のキャリアにも「ゆとり」を持った考え方をしているだけなのか、はたまた深く考えていないだけなのか……真相は新入社員たちのみが知ることだ。

学生たちも「ワーク・ライフ・バランス」を重視

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 労働時間に関する質問では、「定時に帰りたい」という回答が年々増加。4年前までは「仕事・成長のためにできるだけたくさん働きたい」という回答が21.2%もあったのに対して、2017年では13.6%にまで減少。

 私の就職活動中も、「ワーク・ライフ・バランスを大事にしている」「残業時間の平均は……」「フレックスタイム制を採用している」などと“働き方”に関する情報を提示する企業が多かった。新入社員たちは「時間にゆとりのある働き方」を求めているのかもしれない。

 20代の時間の使い方については、「プライベート優先」「自己投資とプライベート優先」という回答が増加。
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 将来会社で担いたい役割を質問すると、「特にキャリアについての志向がなく、楽しく仕事をしていたい」という回答が増加傾向にあることからも、学生たちが思い描いているのは“仕事が中心の人生”ではなく、“仕事はプライベートを楽しむためにすること”と考えていることが考えられる。

 今回のアンケート結果から、新入社員は「ワーク・ライフ・バランス」というよりも、「自分の余暇時間」を重要視しているのではないかと感じた。

 20代の時間の使い方で今まで3割以上を占めていた「仕事とプライベートと自己投資をバランス良く」という回答は24.8%。仕事とプライベートのバランスのとれた人生設計というよりかは、プライベートに重きを置いているようだ。


 すでに働いているビジネスパーソンの目に、今回の調査結果がどう映るのかは人それぞれ異なるだろう。

 理想の働き方、上司というのは世代によって変化していく。企業トップやすでに会社にいる人だけが楽しめる働き方ではなく、社員それぞれが納得した働き方を提案していける企業づくりがより一層必要になってきそうだ。

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