1. 「C Channel」のリアルイベントから見る、動画メディアのインフルエンサーマーケティング戦略

「C Channel」のリアルイベントから見る、動画メディアのインフルエンサーマーケティング戦略

 2017年4月1日〜2日の2日間、東京国際フォーラムにて「SUPER C CHANNEL」というイベントが開催された。

 同イベントを主催したのは、LINE元代表取締役の森川亮氏が立ち上げた「C Channel」という動画ファッションメディア。リアルイベントを通して見えた、今後のC Channelの展望、動画メディアのマーケティング戦略を考察していく。

10代や20代の女性からの支持は絶大

 C Channelは、10代や20代の女性向けにファッション、メイク情報、料理レシピなどを発信する動画メディアだ。アプリのほかに、Twitter、Facebook、Instagarmなどでも動画を配信しており、月間再生回数は6億回(2017年3月21日時点)となっている。

 配信される動画と大きな特徴は、スマホでの視聴の最適化された“1分間の縦型動画”が配信されている点にある。スマホ時代に特化したメディアとして、2015年4月のサービスを開始した。

インフルエンサーとなる「クリッパー」の存在

 C Channelでの動画の投稿主は、「クリッパー」と呼ばれる契約ユーザーだ。クリッパーの多くはモデルやブロガー、ネイリスト、美容師などで、約500人が所属する。彼女たちがいいと思ったもの、好きなものをそれぞれの視点で動画にすることで、若い世代の広告への忌避感を回避している。

 YouTubeやTwitterなどでシェアされやすい面白動画はC Channelのユーザーにはあまりシェアされず、自分のタイムラインの見栄えを重視して「ハウツー動画」のシェア率が高い。
 なかでも、近年伸びているのが「レシピ動画」だ。「Tasty」や「kurashiru」、「DELISH KITCHEN」などのレシピ動画メディアが乱立する状況のいま、同社もレシピ動画の配信には力を入れている。

 実際に、今回開催されたSUPER C CHANNELでも、人気のレシピ動画の料理を実際に作る体験ブースが用意されており、いずれの回もすぐに定員が埋まっていた。

10代、20代女性と企業の接点としてのプラットフォームづくり

 これまで多くの企業は10代、20代の女性へのアプローチとしてテレビや雑誌広告を使用してきたが、C Channelではこの層に向けた的確なターゲティングが可能だという。現状、C Channelでは企業に動画広告とコマースの商品を提供しており、いずれも順調に伸びているという。

 これは、従来の企業の動画広告が見たい動画の再生前に流れるというのではなく、広告自体をコンテンツとして楽しめるようになっているからだ。すでに同社では50社近くの広告を手掛けている。

 また、2016年末には「ショッピング」の専用カテゴリー内で商品を紹介し、同アプリ内で購入・決済が完結する仕組みを取り入れた。ほかにも、オンワードホールディングスとの異業種コラボによるBeauty&Fashion WEBブランド「Two Faces(トゥー フェイシーズ)」を展開している。

リアルイベントでは企業がブースを出展

 今回開催されたSUPER C CHANNELでは、企業と協力し、ブースやワークショップが開催された。

 再生回数1,000万回以上を記録した"最強くるりんぱ"などのヘアアレンジが学べるブースは大人気。
 ほかにも、人気インスタグラマーによる“可愛く見える”自撮りテクニックの実践体験、行列グルメが楽しめるブース、タレントによる恋愛講座、人気占い師が集結するブースが設置されるなど、C Channelの人気動画と連動したコンテンツが揃った。
 いずれのブースも10代、20代の女性来場者で賑わい、2日目の終盤になっても長蛇の列となっていた。

 また、それらを体験する様子などをSNSで拡散する様子も見受けられ、Instagramで「SUPER C CHANNEL」のハッシュタグを見てみると、1,200件以上の写真や動画が投稿されていた。

海外展開が今後の成長のカギに

 同社の海外展開は、2016年春に台湾でマルチメディア事業を展開するMAKER MEDIA CO., LTD.と提携し、「C CHANNEL台湾」を共同でリリースしたのが最初だ。また、タイ、インドネシアでも現地パートナーとともに日本の字幕動画やオリジナル動画を展開している。

 2016年末からは中国、韓国でも提供開始。連携サイトを加えると11か国でサービスを提供している。さらに、ベトナム、フィリピン、マレーシアでも準備が進んでいる。東南アジア以外の欧米やインドの企業との提携の話も進行中だ。

 いずれの国でも日本と同様、「インフルエンサーマーケティング」を今後展開予定だ。同社におけるインフルエンサーマーケティングは、日本では子会社であるYellow Agencyという企業が、メーカーと組んで洋服のデザインや企画、商品開発やプロモーションなどを行っている。タイではFacebook経由のソーシャルコマースを開始予定で、あくまでも現地法人とパートナーを組む考えだ。

 同社が今後目指すものとして、ターゲットである10~20代の女性層のニーズを組んだコンテンツ作りによるさらなるユーザー数の拡大が挙げられる。また、再生回数の約8割を海外で再生される計画も打ち出しており、これからの海外でのC Channelの動向にも目が離せない。

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