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「遊びが仕事になる」のなら仕事の定義って? ホリエモンが解説する、仕事になること、ならないこと

野口直希

2017/04/02(最終更新日:2017/04/02)


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 ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「生き方は自由!!」〜vol.777〜』では、ホリエモンが自説としてよく提言している「将来は今でいう遊びが仕事になっていく」の意味を解説。

  今回取り上げたのは、「遊びが仕事になってくれば、 ますます大学へ行く意味がなくなってくると思います。むしろ、遊びを教える専門学校が増えてくるのではと思います。それでも、遊びよりも、大学へいってアカデミックな事を勉強したいというニーズはあるはずなので、それなら勉強がそのまま仕事になってもいいじゃないかと思うのですが、この辺はどうでしょうか」という質問。

ホリエモン「誰かの利益にならないのなら、仕事にはならないよね」

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 ホリエモンは、「勉強することが誰かの利益になるのであれば仕事になってもいいと思うけど、何かを得たくて勉強するのなら仕事にするのは難しいかもしれないね」と回答。

 AIによってやらなければならないことが減り、将来は遊びが仕事になっていくというホリエモンの持論に影響を受けた質問者は、それによって現在大学でやっているような勉強も仕事になるのではないかと考えている。

 とはいえ、ホリエモンも回答しているように、人の行動が仕事になるかどうかはその内容ではなく、それが誰かの利益になるかどうかにかかっている。

 例えば、勉強の過程を公開することが誰かの学びや娯楽に寄与するのであれば勉強するだけでもお金が稼げるだろうが、自分がどんなに勉強が好きであってもそれが他者に利益をもたらさないのなら、そこにお金を払ってくれる人はいないだろう。
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 ホリエモンは、「そのわかりやすい例は哲学者だよね」と発言。たしかに、哲学者は個人的な悩みを考え抜くことが結果として誰かの悩みに影響を与えることで利益を得ていたという意味では、質問者のいう勉強を仕事にできた例だといえる。今回のゲストで哲学ナビゲーターを名乗り『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』などの著書を持つ原田まりる氏も、概ねこの意見に同意。実際、哲学者は定職に就かない、今のニートのような身分で活動を続けていた人も多いのだ。

今はニーズがあればビジネスが成立する時代?

 定職に就かずに哲学を続けた人物として原田氏が挙げるのは、『社会契約論』などで知られる18世紀の哲学者 ジャン=ジャック・ルソー。原田氏によれば、ルソーはひものような生活をしていただけでなく、街中でお尻を晒す露出狂でもあったのだとか。

 彼は実際に露出が原因で捕まったこともあったそうだが、それでも物書きとしての才能は一流で、現代にまで読み継がれる傑作を残すことに成功している。このように、本人がどんな人物でどんな行為であっても、そこにニーズがあればあらゆることは仕事になりうるのだ。
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 そういう意味では、哲学者の思想をわかりやすく紹介する『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』を出版した原田氏も、好きな勉強を仕事にした例といえるかもしれない。

 同書にはそれぞれの思想家をイラストも交えたキャラとして描かれており、ホリエモンはこれを「もしかして映像化とか狙ってるの?」と質問。

 もちろんそれもなくはないかもしれないが、原田氏によれば、哲学者のキャラ化は思想を理解しやすくするのが目的。一般的な哲学入門書では多くの思想家とその思想が紹介されるため、人物名と思想の内容が一致しなくなることも少なくない。そこで有効なのが、『ニー哲』の手法なのだ。

 例えば実存主義の祖といわれる20世紀の哲学者 ジャン=ポール・サルトルは、本命の相手を必然的な関係、浮気相手は偶然的な存在として自由恋愛を楽しんだというが、もし彼が現代にいたら美味しい焼肉屋をたくさん知っていて、車はレクサスに乗っているだろう……という風に想像してキャラを造形したのだという。たしかに、このように聞けば哲学の本であってもなんとなく読んでみたくなってしまう。
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 SNSやクラウドファンディングなど様々な手法がある現代では、色々なものを仕事にできる。アカデミックな内容であっても、大学教員を目指して進学する以外にも、原田氏のように学問の裾野を広げるための活動だってできる。

 誰かに利益をもたらすことができれば、きっとそれはなんらかの形で仕事にすることができるのだ。
 
 ホリエモンがこれからの仕事について語った『堀江貴文のQ&A「生き方は自由!!」〜vol.777〜』。動画が観たい方はコチラからどうぞ!


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