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キノフィルムズが配給する、今年上半期の話題作「パトリオット・デイ」が描くテロ現場のリアル!!

清藤秀人

2017/03/18(最終更新日:2017/03/18)


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 木下工務店等を傘下に置く木下グループの映画製作・配給会社、キノフィルムズは2011年の会社設立以来、数多くの名作、問題作を市場に送り出してきた。

 ジュリアン・ムーアが若年性アルツハイマー患者を演じて悲願のアカデミー賞(R)に輝いた「アリスのままで」などの配給作品から、製作・配給を担当して国内外の映画賞を総ナメにした日本映画「団地」まで、カバーして来たジャンルは多岐に渡る。

 そのキノフィルムズが2017〜18年にかけて公開する怒濤の24タイトルの中でも、今年上半期の目玉が、2013年4月15日に発生したボストンマラソン爆破テロ事件の深層に分け入る実録犯罪サスペンス「パトリオット・デイ」だ。

平凡に始まった1日が血に染まる時

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 ボストン市街を駆け抜ける市民ランナーたちが、ゴール直前、突如爆風を受けてよろけ、路上に倒れ込むニュース映像の衝撃を、鮮烈に記憶している人も多いはずだ。

 映画は、事件当日、いつものように朝を迎えた、後に不運にもテロの犠牲になる市民や、捜査を担当することになる巡査部長、そして、テロの容疑者であるチェチェン人兄弟等、各々の表情を冒頭でスケッチした後、レース開始から爆発の瞬間まで、痛いような緊張感を維持したまま進んでいく。

監督は人体のダメージを描かせたら天下一品の逸材

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 監督のピーター・バーグは同じマーク・ウォールバーグ(巡査部長役)を主役に、かつて「ローン・サバイバー」(13・ネイビー・シールズがタリバンの追撃をかわすために山肌の岩にぶつかりながら転がり落ちていく)や、「バーニング・オーシャン」(16・4月21日公開・海底油田が爆発して掘削施設が崩壊していく)など、カタストロフに見舞われた人体がどんなダメージを被るかを描かせたら右に出る者はない逸材。
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 劇中、追いつめられた犯人に爆弾を投げつけられた警官の体が爆風と共に宙を舞って落下するシーンのリアリティは、ここ数年の犯罪バイオレンスの中でも傑出した出来映えだ。

テロに打ち勝つ“愛と信頼”を失ったアメリカ

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 同時に、事件後、防犯カメラに残されていたアーカイブ映像を使用するなどして、事実を忠実に検証する実録ドラマとしてのリアリティも重視している本作。

 ウォールバーグ演じる実在の人物、ボストン警察巡査部長のトミー・サンダース以下、事件に関わった人々がエンドロール間際に登場して、テロの時代に生きる術として、一句同音に「市民同士の愛と信頼」を口にする時、皮肉にも、今や分断された民主主義国家、アメリカの実情が浮かび上がる。

 2001年9月11日の同時多発テロを何とか克服し、ボストンマラソンの悪夢からからくも逃れたアメリカが、なぜ、現政権に対する不安から真っ二つに割れなければならないのか? タイトルのパトリオット・デイ=愛国者の日が、これ程複雑な響きを持とうとは、製作時、誰も想像しなかったのではないだろうか?


【作品情報】
『パトリオット・デイ』
6月9日TOHOシネマズ スカラ座他全国ロードショー
© 2017 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

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